NHKテレビ先どり きょうの健康
「子どもの発達障害 注意欠如・多動性」
(ADHD)の番組を見てみました。

NHKの発達障害キャンペーン期間中
に放送される特別番組です。

3回のシリーズ別にわけられており、
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)
LD(学習障害)
ASD(自閉症・アスペルガー)
の順に放送されるようです。

第2回目
限局性学習症の特徴とは?病院の診断基準と支援の最新情報

第3回目
自閉スペクトラム症の定義の特徴と違い!子供の診断基準・理解と支援

今回はADHD特集です。

放送内容は、
・ADHDの特徴や症状
・行動療法でADHDを改善
・お薬での治療
といったラインナップでした。

お薬での治療は、
ストラテラやコンサータで
ADHDの症状を抑える
役割があります。

今回は「NHKテレビ先どり
きょうの健康」内で放送された、
ADHDの特徴と症状
行動療法でのADHD改善方法」の
内容やあらすじを自分なりに
お伝えしていきます。

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ADHDの特徴・症状

ADHDには「衝動性・多動性・注意欠如」
の3つの特徴があります。

注意欠如の症状

・勉強中に簡単なケアレスミスや
不注意な間違いをする

・物事の活動中に集中できず
注意を持続することができない

・人の話を聞いていないように見える

・言いつけを守れず、勉強を完遂できない

・宿題や課題を順番通りにできない

・精神を使う宿題や課題が嫌い

・大切なもの、必要なものを無くす

・周囲で外的な刺激を感じると
そちらに気が散ってしまう

・普段の生活で忘れっぽい

衝動性・多動性の症状

・手足が落ち着かず、そわそわ動かす

・じっと席に座っていられない

・状況判断ができず、
不適切な場面で走り回る

・静かに遊べない

・おしゃべりが止まらない

・相手の会話に割り込んでしまう

・順番を待つことができない

・人の妨害や邪魔をする

ADHDの注意欠陥/衝動性/多動性には
上記のような症状が見られます。

ADHDは、わかりやすい症状ですので
このような症状がでたらすぐに
医療機関に相談しに行きましょう。

放っておくとADHDの子供は、
日常生活において
困った行動
をしてしまいます。

親や先生に怒られることが多くなり、
友達からも嫌われたりして、
自分はダメな人間
だと思い込んでしまいます。

鬱、不安障害、対人恐怖症などの
二次障害を引き起こしやすくなります。

一度二次障害を発症すると
自尊心の低下から元の状態に戻すことが
難しくなります。

子どもにADHDの症状が気になったら
すぐに相談所に問い合わせてみてください。

相談所一覧

・小児科・児童精神科・精神科

・保健センター

・子育て支援センター

・児童相談センター

・児童発達支援センター

行動療法で子どものADHDを改善!

ADHDの子供に一番してはいけないことは
自尊心の低下」を招いてしまうことです。

ADHDの子供は、
衝動性・多動性・注意欠陥の特性から
自分で抑えようとしても、
抑えられないのです。

そのため普通の人ができることが
できなかったり、
不適切な行動をしてしまいます。

問題行動をむやみに親や教師が
叱ってしまうと、
自尊心の低下を招いてしまい、
ADHDの症状を悪化させたり、
二次障害につながってしまいます。

今回の行動療法でのポイントは、
叱ることはしない」ことです。

行動療法を通じて、
子どもがADHDの特性
(衝動性・多動性・注意欠陥)
を抑えられたり、好ましい行動をしたら
たくさんほめてあげるのです。

逆に子どもがADHDの特性がでてしまい
好ましくない行動をした時には、
叱らずに淡々と「減点(マイナスポイント)
伝えるだけにするのです。

減点(マイナスポイント)とは、
行動療法のポイントシステムのことです。

今回テレビで紹介された行動療法は、
ポイント制がキーワードです。

5日間の日程で10人の子どもが参加した
サマースクール。

発達障害の専門家や大学生など
約50名スタッフが、
子どもに行動療法を先導していきます。

最大の特徴はポイントシステムです。

子どもがその場にふさわしい行動をすると
ポイントが増えます。

先生の指示に従う  +10
友達を気遣う    +10
友達と一緒に使う  +10
話し合いで発表する +10
悪戯を無視する   +25

逆にその場で相応しくない行動をすると
マイナスポイントが加算されます。

嘘をつく      -20
目上の人へ悪い態度 -20
友達への悪い態度  -20
悪い言葉遣い    -20
ちょっかいを出す  -20
不満を言う/泣く   -20

一番大切なのは、
プラスポイントとなる
好ましい行動をした際に、
たくさん褒めてあげることです。

褒められることで子どもは自信を付けて
自尊心を保ち、その場にふさわしい
行動の理解を深めます。

結果、ADHDの問題行動を抑える
意識改革が身につくのです。

マイナスポイントとなる
ADHDの特性が出てしまったときは、
叱るのではなく
減点(マイナスポイント)だよ」と
あっさり(やんわり)
告げる(注意)するのです。

今回のテレビ放送では、
サッカーをしたり、
集団発表みたいなイベントを通じて
ポイントのやり取りがありました。

最後に5日間分の子供たちの
努力のポイントを発表します。

ほとんどの子どもが、行動療法を通じて
ポジティブな成長が見られました。

・大変だったけど楽しかった
・優しくすることができるようになった
・成長がみられた5日間だった

サマースクールを通じて、
褒めてもらう喜び、
ADHDの問題行動は良くないこと、
を理解してもらい、子どもたちにとって
良い経験となったのです。

今回放送された行動療法は、
発達障害の理解が進んでいるアメリカで
生み出されたプログラムです。

現在日本では、
島根県の出雲市と福岡県久留米市で実施
されています。

ADHDの問題行動を抑え症状を改善
させる効果のある今回の行動療法。

医療機関や教育現場などの
ADHDをサポートする現場に
普及されていくことを期待します。

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まとめ

今回はNHKテレビ先どり きょうの健康
「子どもの発達障害 注意欠如・多動性」
ADHD特集についてお伝えしてきました。

ADHDの特性である
衝動性/多動性/注意欠陥の症状を
抑えるための行動療法が
薬に頼らない秘訣です。

今回ご紹介した行動療法は
褒めることの大切さと、
叱る、怒るなどをしない
ポイント制を採用したプログラムです。

ご自宅でも簡単に「褒める」「叱る」を
ポイントシステムにして
取り入れられそうです。

大切なのは、一定の期間を設けて
結果を発表し、
ご褒美を用意してあげることです。

ADHDの子どもは、
特性を抑えることで経験を積み、
好ましい行動を通じてご褒美をもらうことが
自身に繋がるのです。

15分の短い番組でしたが、
ADHDの特徴・行動療法・お薬など、
要点がしっかりと抑えられており、
わかりやすい番組でした。

残りはLDとASDシリーズの
2回だけですが、期待したいと思います。

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