ふつう(健常者)にはない、
脳の困り感を抱えた人たちの悩みを、
アニメで表現している
NHKアニメ「ふつってなんだろう?」。
今回は第3話目となるサトシ編の
内容と感想を書いていきたいと思います。
第3話目ふつうってなんだろう?の内容
主人公は、発達障害の子どものサポートの
仕事をしているサトシさん、27歳。
子供の頃から、
人とのコミュニケーションが苦手です。
いつも一方的に話してしまい、
会話が成り立たない。
約8割くらいは、
自分ばかりしゃべってしまう。
相手の表情から気持ちを読み取るのが苦手。
(自分なりに対策を考え)
「理解されないならもっと話さなきゃ」
という心理になり、
さらに一方的にしゃべってしまいます。
喋っている内容も
相手には理解が困難な言葉の羅列。
それでも理解してもらおうと、
他の事をもっとたくさん話してしまう。
そして気づいた時には
相手が沈黙してしまい、
「やってしまった」となっています。
過去のこのような経験から、
同じような特性で悩んでいる子どもたちを
サポートして寄り添う仕事がサトシさんの
生きがい。
(先天性の脳の問題で)治療はできないけど
「誰もが自分らしく生きる権利をもっている」。
これがサトシさんが伝えていきたいことです。
第3話目の感想
さとしさんの症状から読み取れるのは、
ADHDの多動性による「おしゃべり」と
ASDによる「コミュニケーション問題」
の両方の特性を抱えていると思います。
多動性による影響で、話すのを止めるのが
難しかったり、脳内のざわめきから
伝えたいこと以外の
関連性の無い話を混ぜてたくさん話す
状態になっていると思います。
また、ASDの想像力の欠如から、
話し相手の表情から気持ちを読み取れず、
どう伝えたらいいのかわからない状態。
いっぱい話す→伝わらない→もっと話す
→伝わらない→以下ループ
一生懸命理解してもらおうとしているのに、
コミュニケーションができない
「ふつう」ではない辛さがアニメの中で
うまく表現できていたと思います。
ASDとADHDの両方の特性が
強くでてしまうと、本当に会話は
難しくなってしまうと感じさせられました。
ADHDの特性である衝動性は
薬(ストラテラ、コンサータ)で
抑えられそうですが、
ASDの相手の気持ちが読めない
想像力の欠如はどうすることもできません。
ただ、さとしさんは発達障害の子を
サポートするお仕事をされている
そうなので、IQは低くなさそうです。
私が常々思うのは、
ASDでもADHDでも
IQ(知能)の値が100以下でなければ、
(日本人の平均は100)
多少の困り感(特性)は
ハンデになりますが、
生きてはいけるということです。
あとは運と、
子供の頃からサポートを受けていて
自尊心やメンタルの低下がない状態が
必要だと思っています。