もしかして私は発達障害なのでは?
と感じている人は、
日常生活で失敗続きだったり、
勉強や仕事がうまく行っていない
状態であると思います。
たまにある不注意や、
自分の努力不足であれば、
改善の余地があります。
ですが、毎回ミスをしてしまう、
人と関わるのが苦手など
発達障害の症状と似ているようで
あれば、一度検査をしてみるべき
だと思います。
今20代の人であれば、
子供の頃に受けた知能検査や
学校での生活たいどなどで
発達障害かどうか判明している
こともあります。
しかし、軽度発達障害の場合は、
子供の頃に見過ごされがちです。
大人になってから、2次障害となって
判明するケースも少なくありません。
私も2次障害の引きこもり状態から、
大学病院の心療内科を受診して
判明しました。
発達障害には、
ASD(自閉症スペクトラム・
アスペルガー)、
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)、
LD(学習障害)
の3つの特性がありますが、
問診や知能検査で
ほぼどれかが判明します。
ASD、ADHD、LDともに、
症状と特徴が違うので、
見分け方は簡単です。
では、成人以降の大人の発達障害が
わかるテストや診断基準は
一体どのようなものがあるでしょうか。
詳しく説明していきます。
大人の発達障害が見つかるテスト方法と診断基準
大人になってから発達障害の
有る無しを判断するには、
専門の機関で診察されていなければ
なりません。
精神科や心療内科、
発達障害を専門的にしている
医療機関を受診する必要があります。
そこでの問診やテストを基準に
発達障害があるかどうかが
診断されます。
では、どのような問診やテストが
あるのでしょうか。
医療機関での問診
生育歴・家系の遺伝(親子三代くらい)
妊娠時・出産時の状況
言葉の発達(遅れ)
家庭環境(育児放棄や虐待)
親子三代までに発達障害の症状の
人がいるかどうか(依存症・鬱病など)
学校での生活状況
学習態度・生活状況・運動の苦手感
通信簿の成績(得意科目と不得意科目の差)
忘れ物、落ち着き、友達との協調性
コミュニケーション問題、イジメ
脳波検査
不規則なα波や徐波の様子
頭部MRI(前頭葉の萎縮状況)
頭部SPECT(脳内血流の状況)
知能検査
WAIS-Ⅲ成人知能検査
発達障害の判断基準として一番大切なのは、
問診による過去の状況・状態と成績、
成人知能検査のウェクスラー(WAIS-Ⅲ)
によるIQの値です。
生育歴・家系を振りかえる
家系による遺伝
発達障害は先天性による脳の異常です。
生まれた時点で発達障害があるかどうか
ほぼ決まるため、
親の遺伝が一番影響します。
また、3代くらい前までの家系に
発達障害と似たような症状を
持つ人がいると、影響があります。
妊娠・出産時
母親が妊娠しているときに、
ストレスやお酒、たばこなど、
体内の子どもに悪影響を及ぼす
状態でも発達障害のリスクが高まります。
言葉の遅れ
発達障害の自閉症(ASD)や聴覚に問題を
抱えていると、言葉の遅れがみられます。
3歳までに片言の言葉でも喋れないと、
自閉症や聴覚問題、言語能力の遅れ
などの問題が考えられます。
家庭環境
幼い頃から虐待や放置されてしまうと、
子供の脳は委縮したり、
悪影響を及ぼします。
発達障害は先天性の脳の異常ですが、
生まれた頃から親の愛情や触れ合いを
得られず、逆に虐待や放置をされると、
子供の脳に異常をきたします。
環境の影響による発達障害が発症する
ケースはほぼないといわれています。
しかし、赤ちゃんの脳は0~3歳が
一番成長するといわれています。
その期間に赤ちゃんの脳がマイナス成長
をしてしてしまう影響を受けると、
脳に異常をきたしてしまい、
発達障害のような症状が出てしまう
と考えられています。
学校での様子
発達障害の子どもは、学校生活において
わかりやすい特徴が出ます。
発達障害のASD(自閉症・アスペルガー)、
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)、
LD(学習障害)の症状があると、
対人関係、勉強、運動などに
支障をきたしてしまいます。
友達関係を上手く構築できなかったり、
成績の凹凸、生活態度、運動能力など
さまざまな問題があります。
ASD(自閉症・アスペルガー)
ASDの子どもの頃は、
他の子とコミュニケーションが上手くとれず、
イジメられたり、避けられたり、嫌われる
など、対人関係が酷い状態になっています。
学校の成績では、得意不得意が
はっきりしています。
数学が物凄く得意だけど、
美術や音楽が苦手。
国語が得意だけど、数学は苦手。
暗記力が異常にある。
など、想像力の欠如の特性や
こだわり(好き嫌い)によって
成績に偏りがみられます。
また、運動が苦手なことが多いです。
単純な体育(陸上競技やマラソンなど)は
できますが、球技やリズムが必要な競技は
苦手な傾向があります。
ASDの人は五感に問題を抱えている
事も多いです。
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚のいずれか、
もしくは複数が異常に敏感、
または鈍感な状態になります。
子供の頃にこれらの五感に悩まされている
もしくは、大人になった今でも
気になる症状があれば、
ASDの可能性があります。
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)
学校の授業中にじっとしていられず、
ふらふら動き回っていた。
音や物など、外部からの刺激で気が散る。
物事が順序立てておこなえない。
一度話始めると、言葉が止まらない。
人が話しているときに、割り込んでしまう。
宿題をやり忘れる。
忘れ物が多い。
遅刻を頻繁にしてしまう。
約束を守れない。
片付けができない。
ADHDの人は、
これらの問題行動がたまにではなく、
頻繁に起こってしまいます。
大人になってもこれらのADHDの特性
(衝動性/多動性/注意欠如)が改善されず、
問題が起きているようであれば、
発達障害の可能性は高いです。
LD(学習障害)
「読み・書き」「聞く・話す」「計算・推論」
のいずれか、もしくは複数に問題があります。
長い文章を読むのが苦手。
どこまで読んだかわからなくなる。
同じところ(行)を読んでしまう。
書いてある文字が読みずらい、読めない。
誤字・脱字が多い。
長い文章を書く事が苦手。
字が汚すぎる。
漢字の偏やつくりを間違える。
字が大きかったり、小さすぎたりする。
黒板を写すのが苦手(遅い)。
簡単な暗算が苦手。
繰り上がり、繰り下がりの計算が難しい。
図形問題や速度計算、食塩など文章題が苦手。
確率計算が苦手。
LDの特性により、
子供の頃の通知表では特定の科目が低い、
もしくは全滅になっています。
大人になってもLDの特性は変わらず、
「読み・書き」「聞く・話す」「計算・推論」
のいずれかの問題を抱えています。
これらの特性で自分自身に生きずらさを感じて
過ごしていないか振り返ってみてください。
知能テスト(WAIS-Ⅲ成人知能検査)
大人の発達障害の診断基準として
WAIS-Ⅲ成人知能検査テストがあります。
このテストでは、
言語性IQ、動作性IQ、全検査IQを
推定することが可能です。
一般的に言語性IQと動作性IQの差が
15以上の差(凹凸)があると、
発達障害の可能性は高くなります。
知識(一般的な知識を知っているか)
理解(社会慣習、規則、ことわざなど)
算数(数学問題を暗記する集中力)
類似(抽象言語の理解)
単語(学習の理解、言葉の意味、語彙力)
数唱(聴覚短期記憶、数字の記憶・復唱)
語音整列(注意と作動記憶を反映)
絵画完成(カードの絵の欠落を探す)
符号(一瞬で見たことを記憶し、書く)
積木模様(例題を見て、同じ模様を作る)
行列推理(図の空欄に当てはめる)
絵画配列(絵カードの並べ替え)
記号探し(視覚情報から手で識別)
組合せ(配列されたピースを組合せる)
日本人の平均IQは100と言われています。
全検査IQが境界知能といわれる
70以下になると、軽度知的障害。
全検査IQが85以上で正常知能と
なります。
IQの正常値である85以上であり、
発達障害の特性が軽度である場合、
子供の頃に自分が発達障害と気付かず、
大人になって二次障害によって
判明するケースが多いのです。
私の場合は、言語性IQ77、
動作性IQ62、全検査IQ67です。
軽度知的障害のIQなのですが、
特に動作性IQが異常に低いです。
自分でも感じている事なのですが、
想像力が著しく欠如しており、
空気が全く読めない、人から騙される、
会話が変になるなど、さまざまな
問題を抱えています。
特に感じるのが、絵を全く書けない、
物事の感じ方が普通の人よりも
圧倒的に劣っていると思います。
まとめ
大人になって発達障害が判明する方法は、
精神科や心療内科、発達障害に詳しい
医療機関の受診が必要です。
個人として判断するには、
今回ご紹介した特徴が自分に当てはまるか
どうか、考えてみてください。
自身の過去の学校生活の様子や、
親族に似たいような問題を抱えている人が
いるか、振り返ってみてください。
発達障害の人は特性により、
わかりやすい問題行動や特徴が
表れやすいです。
そして大人になって生きずらさを感じて
いるケースがほとんどです。
うつ病や社交不安症、総合失調症などの
二次障害を抱えてしまい、
精神科や心療内科に通って
発達障害と診断される人も多いです。
大人になって「普通の人とは違う」
と感じていたり、
職場での人間関係が崩壊、ミスの連続など、
問題が出ているようであれば、
すぐに精神科や心療内科などの
専門の医療機関に相談してください。
放置してしまうと、
二次障害につながってしまい
苦しみ続けてしまいます。
発達障害と診断されることで、
特性の改善点を考えられます。
ADHDの場合は、
特性をお薬で緩和させることもできます。
辛い気持ちを改善することが、
大切なのです。
大人になって生きずらさを感じていたり、
違和感があったら、
そこには何か理由があります。
発達障害に関わらず、問題解決に向けて、
行動することが何よりも大事なのです。