発達障害の人の特性を理解するNHKアニメ「普通って何だろう」。
アニメですので、子供から大人まで見やすくわかりやすいです。
発達障害の特性を2次元のテレビにすると固くなってしまいますが、アニメだと気軽に入っていけると思います。
発達障害アニメふつうって何だろう?は
11月からNHKで始まった
「発達障害キャンペーン」のアニメ番組です。
第1回目となる今回のテーマは、
LD(学習障害)がある
落語家の柳家花緑さんの困り感を
アニメにした内容となっています。
2分間の短いアニメでしたが、
内容と感想、不満を感じた点を
書いていきたいと思います。
発達障害アニメふつうって何だろう?の内容と感想・不満について
47歳の落語家の柳家花緑さん。
小さい頃から文字を読むのが苦手で、
「ライム」を「ラムネ」
「あさくさ」を「さあくさ」
「友人(ゆうじん)を「ともだち」
と間違えて読んでしまっていました。
LDの影響で、中学校での成績は、
文字を読む必要の無い美術と音楽以外は
ほとんど1か2です(5段階評価)。
美術と音楽はほぼ5でした。
中学を卒業して入った落語の世界は、
文字を必要とせず、
口頭での理解がほとんどです。
師匠から落語を「耳で聞いて学べた」ので、
柳家花緑にとってはラッキーだったとのこと。
読むことは苦手だけど、
大好きな落語を天職とできたのは
本当に嬉しい。
「(発達障害の人は)できないこと」に注目するのではなく、
「好きなこと」に目を向けてもらいたい。
という内容が、アニメとテンポの良い音楽で
語られていました。
感想としては、柳家花緑さんは本当に
運が良い人だと思いました。
LDの「文字を読む困難」の特性は、
昔もそうですが、現代において考えると
学習面で相当のハンデになってしまうと
思います。
しかし、柳家花緑さんは中学を卒業して
「落語」の世界に入っていきました。
柳家花緑さんは47歳ですので、
当時LDという言葉はなかったですし、
誰も理解してくれないし、してもらえない
大変な環境だったと思います。
そんな中で、LDの「文字を読む困難」の
影響をほとんど感じさせない、
「落語」という天職に進むことが
できたのは、柳家花緑さんの運の良さだと
思うのです。
私も当時、発達障害という概念がない
時代で誰にも理解されず、
そして自分自身も気付かず、
ボロボロの人生を歩んできました。
発達障害の理解を得られないほとんどの人が、
特性によって生きずらさを感じ、
最悪な人生を歩んできていると思います。
発達障害の概念がない時代で、
柳家花緑さんのように、
特性のハンデを感じさせず、
天職につける人は本当に運が良い
ごく一部だと人だと思うのです。
柳家花緑さんが何故「落語」の世界に
入ったのかはわかりません。
柳家花緑さんは、LDによる
「文字の理解の困難」はありますが、
美術や音楽の成績が抜群に良く、
ギフテッドを受けた人だと感じます。
発達障害はギフテッドと呼ばれる、
一部に天才的な才能がある人もいます。
記憶力が抜群に良かったり、
芸術の才能に恵まれていたり、
感性や想像力が圧倒的に優れていたり。
でも、そんなギフテッドがある人なんて
稀だと思うのです。
また、そのギフテッドを活かせる環境や
支援をしてくれる人が都合よく
見つかるともかぎりません。
ですから、柳家花緑さんは、
LDの特性を感じさせず、
自分の才能を活かせる「落語」の道に
進めた運の良さがあるのではないかと
思いました。
タイトルとちょっと違うことを書いて
しまったので、元に戻ります。
2分という短い時間でしたが、
困り感がうまくまとめられており、
わかりやすい内容でした。
ただ、LD(学習障害)という単語には
触れられていませんでした。
発達障害を知らない人が見たら、
普通の人で「読み書きが苦手な人」
という印象しか受けないと思います。
どういう人をターゲットにして、
何を感じさせたいのか、
いまいちわからなかったのが不満な点です。
ただ私は広汎性発達障害で、
普通の人よりも想像力が著しく
劣っています。
ですので、私の感じ方や捉え方が
悪かったのかもしれません。
まとめ
今回は、落語家の柳家花緑さんの困り感を
アニメのテーマにされていました。
LDという単語は出てきませんでしたが、
文字の読み書きの特性の大変さと、
ハンデを感じないで、「将来を考える大切さ」
を伝えていたと思います。
2分という短いアニメ番組ですので、
「ふつうって何だろう?」を意識されて
作られていました。
まだ第1回目の放送なので、
今後どのような特性をテーマにしていくのか、
また、どのようにアニメで表現されて
いくのか、気になるところです。
ただ2分間という短い時間で、
発達障害の特性を伝えるのは
相当大変だと思いました。