いつもお昼に同じものを食べていたり、
毎日同じパターンの行動を繰り返している
人を見かけないでしょうか。

端から見ると、「飽きないのかな」とか、
「規則正しい人」といった印象を
受けると思います。

これらの常同行動をする人は、
変化に弱く、新しいことにチャレンジする
ことに抵抗があるからなのです。

発達障害のASD(自閉症・アスペルガー)
の人の場合は、想像力の欠如から、
例外を想定する力が非常に弱いです。

そのため、同じ習慣や同じ食べ物、
同じやり方などに固執してしまいます。

その行動が「こだわり」となって
表れてしまうのです。

日常生活においては、
自分が正しいと思う行動や
好きな物事に対して、
反復行動をしたり、異常な執着心を
みせてしまいます。

規則や正確な数値など、
正しいと判断される物事に対して、
絶対に間違いはない」と思い込みます。

そのため、変更や訂正がなかなか
受け入れられず、
旧来のやり方にとらわれたり、
独自の手法にこだわってしまうのです。

自閉症・アスペルガーの「こだわり」は、
強迫症」と間違えられてしまうことも
あります。

「強迫症」は、何度も同じ行動を
繰り返したり、意味のない行為に
とらわれてしまう状態です。

こだわり行動と似ている部分もあるため、
発達障害と誤診されてしまったり、
逆に、発達障害が見過ごされてしまう
ケースもあります。

自閉症・アスペルガーの「こだわり」と
「強迫症」には明確な違いがあります。

自閉症・アスペルガーの「こだわり」は、
自分の信念に基づいて同じことの繰り返し
を行っているのです。

「強迫症」の常同行動(こだわり)は、
強い心配や不安感から引き起こされます。

玄関の鍵の閉め忘れや、
ガスの元栓の閉め忘れなど、
一度不安になると、
何度も繰り返し確認してしまいます。

潔癖症の人の場合は、
何度も手を洗いつづけたり、
少しの汚れでも拭き続けたりします。

そのため、日常生活に支障をきたしてしまいます。

発達障害のこだわりは、
先天性の脳の機能異常によって
引き起こされます。

強迫症のこだわりは、
育った環境によって引き起こされる
外部的要因といわれています。

自閉症・アスペルガーの人のこだわり行動は、
自分で変えることは難しいです。

時間や決まりごとを絶対視しており、
想像できない物事に対して
強い不安を感じてしまうからです。

いつもと同じことをしているという
安心感を得るために、
続けていないと気が済まないのです。

ちなみに私も毎日同じ行動をしていないと
不安になってしまい、
こだわりの強い常同行動をしています。

朝起きると、毎日腕立て100回、
腹筋50回、スクワット20回、
その他筋トレを中学生くらいから
今までずっと続けています。

体調が悪かったり風邪をひいていても、
絶対に同じ回数をこなしています。

時間に追われていてどうしてもない時は、
後でやります。

それが終わったら30分くらい
シャワーを浴びます。

給湯器が壊れて使えない時(4~5年間)に
冬場の時期であっても、水で頭と体を洗って
流していました。

水道水なので、真冬には
水の冷たさを感じるよりも、
肌に痛みを感じていました。

どれだけ辛くても、毎日の日課としている
行動をしないと気がすまないのです。

今更止めることもできません。

さらに10年くらい前から、起きたら
掃除機もかけるようになりました。

埃が気になるようになり、
毎日掃除機をかけずには
いられなくなりました。

私は人に物凄く気を遣うので、
近所の人に少しでも音が漏れないように、
部屋を閉め切って掃除機をかけています。

そのため、埃が舞い散っても
外に逃がすことができず、あまり意味のない
掃除を毎日続けています。

毎日の日課としてこれらを行うことで、
小さな達成感と安心を得ているのです。

正直、止めたいです。

でも、他に変わる何かが思いつかないし、
止めたことによるリスクを考えると
やらずにはいられないのです。

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自閉症・アスペルガーのこだわりの強さ

自閉症・アスペルガーの人は、
自分が好きなものや活動に、
強いこだわりをもっています。

食べ物や食事を行う順序、
好きなブランドでなければならないなど、
同一のものに執着してしまいます。

普段の生活パターンも決められており、
自分が正しいと思ったルーティンワーク
を行い続けてしまうのです。

これらのこだわりは、
他人にも強要してしまうこともあります。

自分のやり方や思考が正しいと
思い込んでいるからです。

こだわりによって、トラブルになったり、
嫌われる、避けられてしまうなど、
人間関係の崩壊にもつながるのです。

こだわりの対処・改善の仕方

自分ルールに縛られており、
自分のこだわり行動が
絶対に正しいと思い込んでしまっています。

他人にとってはどうでもいいことでも
想像することが苦手な為、
間違っていないと考えているからです。

この認識を変える必要があるのです。

自分のこだわり行動は、
普通の人から見れば大事ではない

という事実を受け入れることです。

そのためには、
どうしてもやるべきこと」と
しなくても問題ないこと」の2つに
分ける必要があります。

本当はやりたいけど、
普通の人から見ると別にしなくてもいい
ことを止める。

やりたいことは続けてもいいけど、
別の方法も試してみる
という考えをもつ必要があるのです。

「思考が変われば行動が変わる」
「行動が変われば習慣が変わる」と
言われているように、
変化を恐れずに自分の考えを
変えていくことが必要なのです。

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まとめ

自閉症・アスペルガーの人は、
想像力が欠如しており、
視野が狭いです。

そのため、ある特定のやり方や
好きなことにこだわってしまいます。

変化が苦手で新しい物事を取り入れる
ことに強い抵抗感があるため、
いつも通りのことをして
安心感を得ているのです。

物事への執着や関心のこだわり行動は、
他人には理解されにくいこともあります。

ただ、そのこだわり行動が
社会的に役立つかもしれないし、
得意分野になることもあります。

大抵、間違ってしまうこだわり行動ですが、
周囲の人がうまく矯正して、
将来に役立つ方向にもっていれば、
成功する可能性は高まります。

こだわり行動はなくす必要はないけど、
上手く付き合う必要があるのです。

気をつけなければならないのが、
人にも強要してしまうこと。

他人を巻き込まないように、
自分の中だけで完結するように
しなければならないのです。

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