LD(限局性学習症)の人に向いている
仕事や職種は何があるのでしょうか。

LDの適職を考える前に
自分の特性を知ることが大切です。

LDは「聞く」「話す」「読む」「書く
計算する」「推論する」の6つの能力の
うち、1つ以上が著しく劣っている
状態です。

仕事上では、これらの基本的な能力が
必要です。

「聞く」「話す」が困難な場合は、
コミュニケーションがとりずらくなります。

「読む」「書く」ではマニュアルを
理解できない、メモをとれない。

「計算する」「推論する」では、
数字を取り扱う業務ができない。

他にも仕事上で様々な問題が
特性によって困難な状態になります。

さらに、LDだけ発症しているケースは
少ないです。

ASD(自閉症・アスペルガー)、
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)の
症状を併発してることが多いのです。

LDに向いている仕事を検討する前に
自己分析をしっかりして、
自分に何ができないのか、
そして、何ができる(得意)なのか
把握することが大切です。

今回はLD(限局性学習症)の人に
向いている仕事や、職場での対応、
対処方法などをお伝えしていきます。

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LD(学習障害)の人に向いている仕事

LDの人に向いている仕事は、
特性のハンデを感じさせない職種である
必要があります。

しかし、LDの6つの特性は
基本的に仕事で必要とする能力です。

ですので、自分の特性を極力抑える
回避できる環境の職場が必須です。

また、会社や上司の理解も必要と
なります。

LDの特性は人によって違いますから、
どの仕事や職種が良いとはいえません。

またLDだけを発症しているケースは
稀で、ASD、ADHDの症状も
併せ持っている可能性が高いです。

自分のLDの特性を考慮して
何が得意なのか、何が無理なのか
まず第一に考えてください。

そしてASDとADHDの可能性を
考えて、仕事や職種を検討してください。

LDの人にお勧めな仕事は、
ASD、ADHDに向いている仕事から、
LDの特性を考慮して、向き不向きを
考えてください。

ASD自閉症・アスペルガーの適正でもできる仕事の特徴!工夫や対応

ADHDに向いている仕事!ミスが多い職場で対応・工夫の仕方

発達障害(ASD、ADHD、LD)全般に
言えることですが、オールラウンダーを
求められる仕事や職種は無理だといえます。

発達障害の特性によって、
何かしらの能力が極端に劣っていて
業務に支障が出てしまうからです。

そのため、専門的なことだったり、
限定された仕事でないと難しくなります。

自分の特性の弱みを感じさせない
業務や仕事選びがポイントです。

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LD特性の仕事上での問題点と改善

LDは「聞く」「話す」「読む」「書く」
「計算する」「推論する」の6つの特性に
よって、仕事上で様々な問題を
抱えてしまいます。

「読む」むことの問題

特定の文字を読んだり理解することが
困難になる特性です。

仕事の業務では、作業のマニュアルを
理解する必要があります。

文章の読むことが苦手な特性の場合は、
マニュアルを把握したり、
実行することが難しくなります。

大事なことを読み違えてしまい、
致命的なミスに繋がってしまいます。

文章を読むことが苦手な人でも
「聞く」ことは問題がない人もいます。

音読してもらい、自分の理解できる
媒体に記録して「読む」ことの
ハンデを軽減します。

自分なりに読みやすく工夫することも
大切です。

理解しずらい文字を区切って、
自分が理解できるように文章を明確化
します。

読んでいる場所がわからなくなる場合は、
今読んでいる部分に定規やカーソルを
合わせて、意識づけしておくことが
大切です。

「書く」ことの困難

発達障害の人が仕事で気をつけるために
メモ」をとることが大切です。

しかし、LDの特性の「書く」が苦手な
場合があります。

文字を書くのが苦手だったり、
間違った字を書いてしまう、
文法が変になったり、単純な文章しか
書けないこともあります。

業務の指示などが口頭で聞く場合は、
内容を正確に把握するために、
メモを取る必要があります。

文字を書くのが苦手な特性のLDの人は、
瞬時にメモを取ることが難しく
なってしまいます。

書くスピードも遅くなりがちで、
指示する人に迷惑や負担をかけてしまう
恐れもあります。

文字を書くのが困難な人は、
手書きではなく、キーボードや音声入力
を利用します。

PCやスマホでは、自分で文字を考えたり、
変換する必要がありません。

書くことが困難な場合は、
自分で書く状態を回避する手段を
検討してください。

「聞く」ことの困難

話が理解できなかったり、
聞くことが集中できない、
聞き間違いなど、
会話が困難になる特性です。

仕事では簡単な指示は、
口頭で行われることがあります。

その場で指示された簡単なことが
理解できず、困ってしまいます。

1つか2つの指示であれば、
理解可能でも、3つ以上の複数の内容を
理解しようとすると、
頭の中から抜け落ちて忘れてしまう
こともあります。

会話でのスムーズなやりとりも難しく、
相手を困らせてしまうことも。

対策としては、書く事が困難でなければ
「メモ」を取ることが大切です。

聞き漏らしてしまうときは、
何度も「確認」をとってください。

書き出したメモを指示した人に
確認してもらい、内容に間違いがない
かどうか、確かめましょう。

聞く、書くが難しい場合は、
指示した人に、視覚情報で確認できる
ようにしてもらってください。

口頭での指示の理解が苦手ということを
伝えたうえで、紙面や電子媒体などに
記録してもらいましょう。

「話す」の困難

筋道を立てて話すことが苦手、
会話で変なことを言ってしまう、
話が回りくどくて結論に至らない。

LDの「話す」特性の困難では、
仕事上でスムーズな会話ができません。

話したいことを伝えるのが苦手で
言葉が上手く紡ぎだせないため、
質問されたり、質問をすることが
非常に苦手です。

口頭での対応が苦手なので、
接客や電話対応など、直接会話でやりとり
しなければならない業務は、
難しくなります。

頭で話すことがまとまらず、
言葉が上手く考えられない場合は、
前もってメモに書いてまとめておきます。

話したいことを視覚情報で確認することで
伝え漏れを防止します。

電話対応をしなければならない時は、
言葉を返す前に、少し時間をとりましょう。

その場合は相手に、
「少し待っていただいてもよろしいでしょうか」
「少し確認してきます」など、
すぐに返答するのではなく、
話す内容を考えてから、相手に伝えるように
してください。

「計算する」「推論する」の困難

数字の位取りができなかったり、
九九計算ができない、暗算ができない。

数学の応用や図形理解、
証明などの推論が苦手。

仕事では数字や簡単な計算を
必要とする業務があります。

数の概念が苦手なので、
数字を取り扱う業務は非常に困難です。

自分で計算することは苦手でも、
PCでのエクセル操作や電卓を使えば
可能な場合は、電子媒体を
取り入れましょう。

Excelであれば入力ミスがあっても、
入力を選択式にすれば、
ミスを減らすことが可能です。

自分で数字の計算をせず、
機械に頼りましょう。

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まとめ

LD(限局性学習症)の人は、
仕事上で必要な能力が劣っており、
特性を軽減する努力が必要です。

また、ASD、ADHDの症状も
併発している可能性が高く、
仕事選びは限定されてしまいます。

会社が発達障害に理解があったり、
特性に対するサポートがある職場では
馴染んでいけることもあります。

ただ発達障害の人の離職率
厚生労働省によると、
1年以内で37.5%となっています。

環境によるサポートや理解も必要ですが、
一番大事なのは、自分の特性による
ハンデを上手く回避し、
ストレスを溜め込まない環境が大切です。

好きなことや興味のあることが
仕事にできれば、LDの特性があっても
努力は苦にならないと思います。

落語家の柳家花緑さんは、
LDの読みが困難な人ですが、
聞くことで学習し、好きな落語を
天職として仕事にしています。

発達障害アニメふつうって何だろう?の内容と感想・不満について

自分の好きなことや得意なことを
仕事にすることは難しいです。

さらに発達障害の人の場合は、
さまざまな特性の問題を抱えています。

自己分析を徹底的に行ない、
自分ができる仕事、そして続けられる職種を
検討することが必須だと思います。

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