脳の発達に問題があったり、体に障害を抱えている人に対する接し方について考えてみます。

普通の人の立場で考えると、そのような人に対して気を使ってしまうと思います。
困っていたら助けてあげたり、無償でサポートしてあげる気持ちになるはずです。

逆に自分に障害がある場合、他の人に気遣われると感謝とともに申し訳ない気持ちになる人もいます。
私自身も発達障害なのですが、もし他人に支援されたら「ありがとう」という気持ちになります。
それと同時に、「お返しをしなければならない」感情も植え付けられてしまうのです。

今回は、そんな気遣いを考える番組をご紹介いたします。

発達障害や身体障害などがある子供の
困りごとを理解し、支援を考える番組
「u&i」第7回目の放送を見てみました。

今回のテーマは、「言えない本音」。

障害者をサポートする環境は大事ですが、
本人の気持ちを汲み取らないサポートは、
逆にお節介となってしまいます。

支援をしてくれるのは嬉しいのですが、
当事者は恩を感じすぎてしまい、
何も言えなくなってしまいます。

障害者は立場が弱く、相手に遠慮したり、
気を使いすぎる傾向があるのです。

人に頼れない・頼まれると断れない発達障害の特徴・返報性の原理

今回のテレビ「u&i」では、
体が不自由なユウが、
献身的にお世話してくれるアイに
恩義を感じすぎてしまい、
「本音が言えなくなってしまう」
という内容です。

あらすじとともに、
感想などをお伝えしていきます。

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u&i第7回「言えない本音」のあらすじ

生まれつき指が短いユウ。

クラスメートのアイは心配で、
授業や休み時間に献身的なお世話を
していました。

科学の実験を代わりにしてあげたり、
荷物の整理など。

ユウが出来そうなことも、
アイがなんでもしてくれています。

しかし、アイがお手伝いしても
ユウは落ち込んでいます。

「何か不満があるのかな」

アイは夢電話を使って、
ユウの本音を聞きだします。

ユウ「実験を自分でやってみたかった

荷物を入れるのも自分でやってみたい

自分でできることは、自分でやりたい

難しいのがわかっているから、
言えないんだ・・・

と、本当の気持ちが言えなくて
ネガティブになっていたのです。

また「自分の為にやってくれているから、
自分でやりたいって言いずらかった

「お世話になり過ぎて、申し訳ない気持ちと、
本当はアイも別の子と遊びたいはず」
という葛藤もかかえていました。

アイは、障害のあるユウとの接し方の
難しさを感じるとともに、
自分の本当の気持ちも言えていない
ことに気づきました。

アイも本当は、ユウのお手伝いが
辛いと感じていました。

本当は他の子とも遊びたい。

最初は助けたいという気持ちから
手伝い始めたけど、
いつからか、自分がユウの
手伝いがかりになってしまっていた。

手伝いがめんどくさいと思うこともある。

でも、
「困っている人を助けないのは悪いこと」
と感じていた。

私はどうしたらいいんだろう。

本当の気持ちをユウに伝えることを
アイは決心しました。

ユウ「アイの本音が聞けて良かった」

「無理をしないで欲しい、
そしたらお願いもしやすいから!」

2人のモヤモヤは晴れて、
本当の気持ちを伝える大切さを
知ったのです。

今回の「u&i」の感想

障害のある人は、普通の人に負い目を
感じてしまいやすいです。

普通の事ができない劣等感や、
それを手伝ってもらう申し訳なさ。

障害のために自分だけが一方的に
恩を与えられ続け、
相手に対して何も言えなくなって
しまうのです。

障害がない普通の人でも、
誰かに無償で何かをしてもらうと、
「ありがとう」という気持ちと同時に、
「何か返さなければならない」
という強い義務感が発生します。

障害のある人の場合、
恩を返すことが難しく、
心に強いモヤモヤを感じ続けるのです。

そのため、
常に良い人でなければならない
迷惑をかけないようにしないと
と感じ続けます。

今回の「u&i」では、
そのモヤモヤを解消するために、
「無理しない範囲でお手伝いを
してくれればよい」という解決策でした。

実際、お手伝いしてくれた人には、
頭が上がらないと思います。

今後、何か対等以上の恩返しをしない限りは。

私も、ちょっとしたことでも恩を感じて
しまいますし、何倍もの恩返しをしないと
気が済まない気持ちになってしまいます。

これはたぶん、自己肯定感が異常に低いため、
自分なんかの為に何かしてくれる人に、
物凄く申し訳なさを感じてしまうからです。

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まとめ

今回の「u&i」の幕間では、
目の見えない人の例がありました。

横断歩道をなかなか渡れず、
見かねた人が、手を引いて
渡らせてあげようとしました。

しかし、目が不自由な人からすれば、
突然手を引っ張られてビックリ
してしまいます。

でも、好意で助けてくれたという
ことがわかっている為、
何も言えないのです。

障害者に対する接し方やサポートは、
本人の状況や気持ちを理解し、
適切な支援をしなければならないのです。

そのためには、障害者とサポートする
人の間で、お互いに本当の気持ちを
伝えられる状況にすることが
大切なのです。

身体障害者の場合は、相互間の
意思疎通がうまくいくケースが多いです。

でも、発達障害や精神障害の人の場合は、
気持ちのやり取りは難しいです。

相手の気持ちが読めなかったり、
自分の気持ちを伝えるのが難しかったり、
コミュニケーションに難があることが
多いからです。

相手の好意にも気づきずらく、
感謝の言葉が言えないこともよくあります。

ですので、サポートしてくれる人には、
「ありがとう」が言えなくても、
寛容な気持ちをもって欲しいです。

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