
長期の引きこもりから抜け出せる理由とは、一体どんなものがあるのでしょうか。
ほとんどの引きこもりの人にとっては、自分以外からの何かしらのきっかけがないと、そこから抜け出すのは難しいと思います。
外に出られないのではなく、出ようとする意欲そのものがないからです。
自分の力だけで脱出できる場合、それは本当の意味での引きこもりではないです。
普通は、引きこもりになってしまった原因をきちんと解決しない限り、外に出ることはできないです。
特に、トラウマやメンタルの問題などの場合はかなり難しいと思います。
偶然希望が見つかったり、何かの異常事態で外に出なければならなくなったとかではない限り。
しかし、長期・真性ひきこもりでも偶然、引きこもりを脱出できる人もいます。
そこで今回は、長期の真性引きこもりが解決する理由について、ランキング形式で考えてみたいと思います。
引きこもりの定義について
長期引きこもりや真性ひきこもりの定義が曖昧だったので、少し記載しておきます。
長期引きこもりとは、5年以上働いたり、人付き合いをしていない、家にいる状態の人とします。
真性ひきこもりは、家から出ないというだけでなく、「外に出たい」「社会とつながりたい」という気持ちすら皆無の状態。
ちなみに私のように23年以上の本物の引きこもりは、もはや「末期的ひきこもり」と表現しておきます。
長期・真性ひきこもり脱出ランキングTOP10
実際にどのようなきっかけで、長期引きこもりからの脱出につながるのでしょうか。
現実的なものから、偶然の出会いまでいろいろとあります。
順位 | 脱出のきっかけ・理由 | 説明 |
---|---|---|
1位 | 家族・親の死や病気 | 介護や手続きが必要になり、外部との接点が避けられなくなることが多い。現実的な危機感から動き出すきっかけに。 |
2位 | 専門支援機関や訪問支援との出会い | 自宅に訪問してくれる支援者や自治体の支援事業との出会いが「外部との最初の接点」になることが多い。 |
3位 | 経済的な限界 | 親の援助が止まる、生活費が尽きるなどで、自立の必要に迫られる。生活保護の申請などが入り口になることも。 |
4位 | ネットやSNSを通じた仲間との出会い | 同じような境遇の人とつながることで「自分だけじゃない」と思え、少しずつ前向きになることがある。 |
5位 | 就労体験・バイトの誘い | 短期のアルバイトや福祉的就労(例:B型作業所)をきっかけに、生活リズムや自信を取り戻すケースが多い。 |
6位 | ペットや植物の世話 | 小さな責任を持つことで、生活にリズムが生まれ、外出のきっかけにもつながることがある。 |
7位 | 昔の友人・知人との再会 | 偶然の再会や連絡から関係が復活し、徐々に人と関わるようになっていく。 |
8位 | 体調の悪化(メンタル・身体) | 病院に行かざるを得なくなり、そこで人と関わる中で支援を受け始めるパターン。 |
9位 | 趣味や特技の再発見 | 絵・音楽・ゲーム・プログラミングなど、自分の得意分野で評価される経験が自信になり、外とつながり始める。 |
10位 | 兄弟姉妹・親戚の強い後押し | 同世代の近しい家族からの「逃げない支援」が心に届き、動き出すことがある。 |
個人的に、引きこもり脱出できる確率が高い1位が、一番現実的だと思います。
否応なしに親戚や兄弟、その他の人物などと関わることになるからです。
逃げることは許されない。
やはり強制力は本当に強いです。
どんなに精神が弱くても、やりたくない事でも、「絶対にしなければならない状態」となると、不思議と脳が自然と動けるようにしてくれるのです。
ただ、その反動として物凄く精神がヤバい状態になると思われます。
上手くいくかどうかは二分の一くらい。
下振れすると、再起不能になります。
2位も強制力には近いですが、こちらは自分の意志で拒否もできる為、生ぬるさがあります。
専門家の関与は自分で動いたり、親やその他の人物が何かしらのアクションを起こして実現するものです。
日本では公的機関が、引きこもりの人に積極的にアプローチするというサービスや制度は無いです。
また、これは接する専門家のスキルレベルによって、引きこもりが解決するかどうかが全く違います。
3位のお金の問題は本当に現実的だと思います。
こちらを2位にしても良かったのですが、長期や真性ひきこもりの人は、現状維持が出来ているからぎりぎりまで引きこもっているわけです。
実際、現状維持が崩れたときにしか動けない、というのが本当のところだと思います。
でもお金が無かったら、何も食べない、何もできない状態になり、そのまま終わってしまう可能性もあります。
本物のひきこもりの人は。
あと8位なのですが、個人的にはTOP3に入れてもいいとは思っていました。
ただ、引きこもっている人の生まれつきの生命力や、生活環境、食生活など人それぞれです。
私の場合は、昼夜逆転の生活や、寝食以外はずっとPCの前に座っているだけなので、おのずとボロボロの体になりました。
体調の問題は、引きこもりが長期化するにつれて発生率が高いので、それなりに脱出できる理由にはなると思います。
まとめ
長期間引きこもっていると、とにかくストレスのない現状維持を続けたいと思ってしまいます。
そして、その環境が変化するのが物凄く辛いです。
特に私のようなASDの場合、いつもと違う状況に置かれてしまうと尋常ではないストレスとなります。
だから、いつまでも引きこもってしまっています。
長期・真性引きこもりを解決する方法は、危機感と強制力が最も有力だと思います。
有無を言わさず変わることを余儀なくされてしまう。
そこにもっともな理由があれば、脳が頑張ってくれるはず…。
私はそう思っています。
しかし、一番辛いのが引きこもりから脱出した後です。
本当に心身ともに低レベルにまで落ちてしまっているので、周囲の理解が無い状態だと、異常者に思われたり、馴染めずにまた引きこもりになってしまう可能性もあります。
そうなると、さらに重度の引きこもりになります。
不意のきっかけで脱出するのは、危険な賭けになってしまうのです。
なので、引きこもりからの脱出そのものをゴールとしてはいけない。
脱出後どうするのかが、本当の課題だと私は思います。