ご両親が「普通の親とは異なる」と感じたことはありませんか?「子どもは親の背中を見て育つ」という言葉があるように、長い間一緒にいると、時には不思議なことに気づくことがあります。
私の場合、父親が200%発達障害のASD(アスペルガー)だったのですが、専門機関で検査をしていない為、「発達障害」とは診断(判明)されていません。
現在の40代以上の世代の親の多くは、発達障害という言葉が日本であまり知られていなかったため、発達障害があっても検査を受けていない、または理解していない状況にあると思います。それでも、発達障害の特性による苦労があったとしても、彼らは親になりました。
片方の親に発達障害があると、カサンドラ症候群になったり、子供とのコミュニケーションが上手くいかず、家庭が崩壊することもあります。
私の家庭も父親のASDによって、浮気、コミュニケーションの不全、頼りなさ、そして何を考えているのかわからない状態があり、破綻しました。
もし親の世代に発達障害の検査や対処法が普及していたなら、違った人生が送れたかもしれません。
そこで、親が発達障害であるかどうかを判断するための簡易診断チェックリストを作成しました。
これは専門医の診断に代わるものではありませんが、参考としてご利用いただけます。
発達障害が疑われる場合は、適切な心構えや対応が可能になります。
以下の自己診断チェックを通じて、親が発達障害の可能性を持っているかどうかを探ってみてください。
親が発達障害かどうかを調べるセルフ診断チェック
親が発達障害かどうかを知ることは、本当に大切だと思います。
私の場合は、父親の判明していない発達障害が遺伝しました。
さらに、高齢の親から生まれたこともあり、重度のASDです。
もし、親が発達障害の傾向があるかどうかがわかれば、家庭内での生活の対処法も変わってきます。
発達障害の子供が理解やサポートが必要であるように、親に対する接し方も考える必要があるのです。
この自己診断チェックリストは、そうした親の特性を理解し、適切なサポートを求めるための第一歩となることを目的としています。
専門家の診断に代わるものではありませんが、発達障害の可能性に気づき、必要な対策を講じるきっかけになることを願っています。
【注意事項】
このチェックリストはあくまで参考のためのものであり、自己理解を深めるための一つの手段であり、正確な診断や治療を提供するものではありません。
発達障害が疑われる場合は、適切な支援を受けるためにも、専門家に相談することをお勧めします。
親の発達障害が濃厚だと感じたら
私の父親が発達障害のASD(アスペルガー)と気づいたのは、他界してから15年以上先でした。
それまでの父との交流を今思い出すと、ほとんどありませんでした。
というか、何を考えているのかわからない。そして全く頼りにならない。浮気やお酒に溺れていたこともあり、近づきがたい人物だったのです。
今思うと、モロに受動型アスペルガーだったと感じます。
ASD(アスペルガー)の性格タイプの特徴と変化の理由【受動型・孤立型・積極奇異型・大仰型】
もし、父親が発達障害と認識していれば、全く別の未来を築けていた可能性が高いです。
時代の悲劇としか言いようがありません。
しかし、今は発達障害の認知が広まり、対処法やサポートの仕方があります。
親に発達障害の伝え方
まずは、親にそれとなく伝えてみて欲しいと思います。
親の性格にもよるので確定的なことは言えません。
ただ、発達障害のASDの人の場合、抽象的だったり、誤魔化した表現は伝わりづらいことがあります。
明確に、直接的な言い方で、はっきりと理解(認識)できる言い方がわかってもらいやすいと思います。
親がADHD(注意欠陥・多動性障害)の特性を持っている場合、伝え方には特に配慮が必要です。
ADHDの人は注意が散漫になりやすく、情報の取捨選択に苦労することがあります。そのため、以下のような方法で伝えることをお勧めします。
- 簡潔に: 長い説明は避け、ポイントを絞った短いメッセージにする。
- 具体的に: 抽象的な表現よりも、具体的な例を用いて伝える。
- 視覚的に: 文字だけでなく、図表やリストを使って視覚的に理解しやすくする。
- 反復して: 一度の説明で理解できない場合があるので、何度かに分けて同じ内容を伝える。
- 忍耐強く: 理解するまでに時間がかかることを理解し、焦らずに伝える。
これらのポイントは、ADHDの特性を理解し、それに合わせたコミュニケーションを取るための基本です。
親が発達障害の特性を持っていると感じた場合は、専門家のサポートを受けながら、適切な伝え方を見つけることが大切です。
また、親自身が自分の特性に気づき、理解することも重要です。
専門家と相談しながら、家族全員が支え合い、理解し合う環境を作ることをお勧めします。
発達障害の親との接し方
父親が発達障害(ASD)だった身としては、触れ合いたくない人物でした。
とにかく、何を考えているのかわからない。
そして、何でも信じてしまう、自分勝手、精神の異常な弱さ、頼りなさすぎるなど、交流不可の親でした。
これは私の場合の一例ですので、全ての発達障害の親がそうだとは限りません。
ですが、発達障害の無い人に比べたら、格段に接しずらさはあると思います。
ASDの親との接し方
まず真っ先に思いつくのが、人を信じやすいということでしょうか。
言ったことを真に受けてしまって、嘘か本当かの判断が難しいことがあります。
また、思い込みが激しい場合もあり、被害妄想をしている事もあるのです。
うちのASDの父親は、母親が浮気していると勝手に決めつけて(実際には全くそんな事実はない)、自分の浮気を正当化し始めたのです。
飲み屋の女にそそのかされたり、悪友に吹き込まれるなど、何でも信じてしまっているのです。
そして、子供の前で堂々と浮気相手と電話をしている。
全ては、ASDの発達障害の想像力の欠如や視野の狭さ、自己の薄さ(受動型アスペルガー)が関係していると思います。
もちろん、全てのASDの人がそのような思考や行動をするわけではありません。
ただ、ASDの親との接し方は、「明確に」、「わかりやすく」、「しっかりと伝える」この3つが必須だと思います。
また、ASDの親は、いつも同じルーティーンをしていると思います。
少しでも、自分の想定外の事が起こるとストレスが溜まったり、パニックになる事もあります。
なので、親との会話において、重要だったり、驚かせるような報告をする場合、時と場合を気を付けた方が良いと思います。
心に余裕が無かったり、自分のしている事を邪魔されると、ASDの人はストレスが異常に溜まることがあります。
上手く話し合いが出来ないこともあるので、状況を考慮する必要があるのです。
そして、ASDは、こだわりや自分流があるので、多少間違っていても、自分が正しいと思ってしまいがちです。
なので、無理に正そうとしても難しいとは思います。
ですが、納得させるだけの理由や根拠があれば別です。
しっかりと論破できるようなコミュニケーションを取るようにした方が良いかもしれません。
ADHDの親との接し方
ADHDの特性として、忘れっぽかったり、じっとしていられない、衝動的な行動をするなどがあります。
親がADHDの特性を持っている場合、その行動は家族にとって予測不可能であったり、時には混乱を招いてしまうのです。
また、家庭内でのルーティンや日常生活の中で、注意を要するタスクに苦労することがよくあります。
例えば、家事を始めても途中で別のことに気を取られてしまい、結局は何も完成させられなかったとか。
そうならない為にも、ADHDの親との関わり方は、彼らの特性を理解し、それに合わせたアプローチを取ることが重要です。
以下に、いくつかのポイントを挙げます。
明確に伝える
ADHDの親には、明確で具体的な指示を与えることが重要です。
何を、いつ、どのように行うべきかをはっきりと伝えることで、彼らがタスクを理解しやすくなります。
短い会話
長い話はADHDの人にとって集中を保つのが難しいため、短く要点を絞った会話を心がけることが大切です。
家事を手伝う
散らかった環境はADHDの人にとって特にストレスの原因になります。
整理整頓を助け、物事を見つけやすくすることで、日常生活のストレスを減らすことができます。
計画性を持って
ADHDの人は計画を立てることが苦手なことがあります。
子供が親の日常生活における計画を手伝うことで、家庭内の秩序を保つのに役立ちます。
まとめ
今回は、親に発達障害があるかどうか、そして対処法についてお伝えしてきました。
親に発達障害があると、本人だけでなく、家族にも多大な影響を及ぼします。
親子関係の交流や仲が上手くいかないこともあります。
特に、40代以降の親の場合、発達障害の検査や理解の無い世の中で過ごしてきたので、自分の状態をわかっていないことが多いです。
今回の診断テストは、あくまで一般的な特徴を示した発達障害のチェックです。
正確な診断基準でもありません。
ですが、もし、少しでも当てはまっているのであれば、今後の為にも何かしらの行動をした方が良いとは思います。
発達障害と気付かずに人生を送るのは、本人そして家族も大変だからです。
ですが、発達障害のある親との生活は、時に困難を伴いますが、理解と適切なサポートがあれば、家族の絆を深め、より良い関係を築くことが可能です。
発達障害の特性を知り、それを受け入れることは、家族全員にとっての成長となるからです。
最後に、発達障害のある親を持つことは、決して家族にとって不幸なことではありません。
発達障害があっても結婚して子供を産んで親になったということは、それ以上の強みや良さがあるからです。
発達障害であっても、活躍している有名人がいるように、長所が健常者以上の強みになる事もあるからです。
ただ、その落差が激しいと感じます。
結論として、発達障害があってもなくても、子供は親を選べないので、ポジティブに付き合っていく必要があるということです。