引きこもり期間が長ければ長いほど、外出しなくなります。
引きこもり初期であれば、誰かを気にすることも無く、外にでて何かをすることができます。
しかし、引きこもりが1年以上続くと、恥ずかしい気持ちが高まっていき、外出が出来なくなってしまします。
そもそも引きこもりは、外で活動する理由が無いので家に居る訳です。
働いていたり、学校へも行かない為、義務的な何かが無いのです。
引きこもりは自由な存在ですが、代価として人生を失ってしまいます。
いつか「引きこもりを脱出したい」と思っていても、誰も助けてはくれない為、抜け出せないのです。
自ら外に出てハローワークへ行ったり、引きこもり相談所、精神科などへ行かない限り、改善されることは無いのです。
しかし、行動したくても引きこもりは外出することが非常に苦手です。
今回は、引きこもりの外出問題について書いていきたいと思います。
長期引きこもりが外に出られない原因
長期間引きこもっていると、様々な理由から外出することが出来なくなります。
対人恐怖症や気持ちの不安感からくるメンタルの問題。
収入が無くてお金を使えない。
外出する目的が無い。
友達がいない。
引きこもりが外出できない理由は人それぞれです。
ただ、ほとんどの引きこもりは「精神の問題」と「目的がない」ことだと思います。
20年以上の引きこもりである私も、社交不安症や精神の問題から外出したくない・出来ない状態です。
ただ、病院や何かの手続きなど、外出が絶対に必要な時は、無理やり外に出ることは可能です。
デパスやインデラルなどの精神安定剤を飲んで気持ちを落ちつかせています。
一般人のように気兼ねなしに外に出ることや遊びに行くなどは不可能です。
その理由はいくつかあります。
他人の視線が怖い
長年引きこもっていると、誰とも触れ合わず一人です。
その為、外出した時に人からの視線や、人が近くにいるだけで不安や恐怖にかられます。
長期引きこもりがかかりやすいメンタルの病気である「視線恐怖症」です。
私の外出理由はは主に2カ月に1度の心療内科です。
交通手段には自転車、徒歩、電車を使うのですが、人とのすれ違いが多々あります。
その時に他人から見られている怖さを感じてしまうのです。
何でそんなに他人に見られるのが怖いのでしょうか。
それは、「見た目が変なんじゃないか」という気持ちと「引きこもりだとバレている」と思うからです。
引きこもっていると、見た目が物凄く暗い人に見えてしまいます。
これは思い込みではなくて、表情筋を動かさないことによる老け顔の影響。
そして、無表情な毎日を送っている為、明らかに引きこもりの雰囲気が顔に出てしまっているのです。
長期間引きこもっていると、行動が変になってしまいます。
稀に外に出ると、変な仕草やぎこちない動きになってしまいます。
健常者とは一線を画す不自然さが出てしまうのです。
社会的地位が最底辺
長期の引きこもりは、働いておらず、お金も無く、人として最底辺レベルの恥ずかしい状態です。
自分自身の状態を理解しているので、外出して人と接触することが非常に辛いのです。
外出しても他人に自分の状態を話さなければいい、もしくは知られなければどうということはないとは思います。
しかし、長期の引きこもりによって自己肯定感が異常に欠如しています。
また、自尊心も皆無である為、外出して人とすれ違うだけで辛い気持ちや劣等感を感じてしまうのです。
外出する目的が無い
引きこもりには一般人のように働いていないので、外出する主目的がありません。
家にいた方が安全だし、心理的ストレスも感じません。
何か外出しなければならないような強い目的が無い限り、行動することができません。
例えば冠婚葬祭や病気など。
外出しなければならない状態になった時、引きこもりの年数によって、気持ちの辛さが異なります。
病院や手続きなど、他人との触れ合いであれば、その場の苦しみだけで済みます。
しかし、身内関連や自身の問題で家族関係に発展すると、その外出の辛さは異次元です。
全て、引きこもりによる身分の低さによる「劣等感」が原因です。
近所の人に見られるのが怖いし不安になる
長期の引きこもりの人が感じている苦しみの1つに「世間体」があげられます。
離れている親兄弟や親戚は会う機会がほとんど無い為、あまり問題視はしていません。
引きこもりがいつも感じているのが、近所の人の視線です。
近所の人には、引きこもりの状態が完全にバレている人がほとんどだと思います。
その為、外出しようとしても見られるのが恥ずかしくて、辛すぎるのです。
近所の人は、家の近くで話し合っていたり、町内会議などで交流してます。
その時に、引きこもりの人の話題も絶対に出ています。
明らかに問題児を見る目を感じますし、蔑んでいる状態です。
引きこもり=ネガティブな印象があり、バカにされてしまうのも仕方がないと思います。
しかし、引きこもりに好きでなっている人はほとんどいません。
何かしらの問題が起きて運が悪かっただけなのです。
ただ、近所の人にはそのような言い訳は通じません。
「引きこもり」という事実だけで、差別されてしまう対象なのです。
見た目が恥ずかしい
長期間引きこもっていると、体型や顔が歪んでしまっています。
昼夜逆転の生活や偏食によって太っていたり、逆に痩せすぎている状態になっています。
引きこもりは、本を読んだりパソコンを使用するなど、同じ姿勢で過ごしています。
その為、猫背であったり、体型がいかにも引きこもりの人のような状態になっています。
顔の見た目も、一般人とは違う顔つきになってしまう傾向があります。
覇気が無かったり、暗い表情になっているのです。
外に着ていく服も何年も前の昔のものである為、年齢にそぐわない恥ずかしい格好になってしまう可能性もあります。
引きこもりが長いほど見た目がやばくなります。
気にしない心があればいいのですが、そんなのがあれば引きこもりにはなっていない訳です。
引きこもりが外出できない原因は、メンタルの問題が一番関係しています。
まとめ
引きこもりが外出できないのは、精神がよわよわなのと、外出する理由が無いからです。
これは本人が悪い訳ではありません。
長期間の引きこもり状態になる人の8割は、何らかの精神疾患を抱えていると言われています。
厚生労働省の調査では、その中の30%は生まれつきの発達障害、他は後天的なうつ病や統合失調症、性格などが原因です。
社会において辛い目に遭いやすい、生まれつきの精神の問題や、運の悪さによるメンタルの悪化が引きこもりの原因となっています。
誰でも引きこもりになる可能性はあるのです。
極論を言えば引きこもりになってしまうのは運命であり、外出が出来なくなるメンタルの弱さや目的が見つけられないのも全て運だといえます。
引きこもりが外出できないのは、本人の問題だけでなく、外部的要因が大きいのです。
責任論でいえば、本人が悪いのは20%くらいです。
他は親や環境、運の悪さが原因です。
個人的には、メンタルや脳機能が親の遺伝による要素が全てであるため、両親の責任であると思っています。
また、育った環境にも引きこもりになる要因が多大に含まれています。
引きこもりが不安障害を抱え、社会に出られない・馴染めないのも全て、生まれた時点で決まっていた宿命だと感じます。