私は発達障害の自閉症スペクトラムアスペルガーASD)であり、人からのアドバイスをことごとくスルーし続けてきました。
結果、人生が間違った方向に行ったと確信しています。

例えば、高校の三者面談で進路相談の時に、教師から「専門的な工業系に行った方がいい」というようなアドバイスをされました。

就職が難しい時代であり、手に職を付けた方がいいと言った意味だと思います。
また、偏差値40以下の底辺高校であり、就職で失敗している人をたくさん見てきている判断からの忠告だと思います。

しかし私は、ゲームが好きだったのでコンピューター系の専門学校へ行きました。
結果、2日で辞める羽目となりました。
大学もPC関係でしたが、頭の悪さから全く向いていませんでした。
就職もプログラミングや情報系でしたが、理解できない、対人関係も築けず4カ月で退職しました。

発達障害の人は、自己分析をして自分の特性を把握した進路を選択しないと人生が崩壊します。

もし、高校の進学先でアドバイス通りにしていれば、また違った未来があったのだと思います。

引きこもりになってからも、親からいろいろとアドバイスを貰いましたが、全く聞くことが出来ず無下にしてしまっていました。
もし、親からの忠告や行動方針を実行していれば、長期のひきこもりにならなかったかもしれません。

しかし、発達障害の特性から、人からのアドバイスをなかなか受け入れることができないのです。

今回は、発達障害の人が何故、他者からのアドバイスを聞けないのか、書いていきたいと思います。

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人からのアドバイスを聞けない理由

発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人は、人からのアドバイスを無にしてしまう傾向があります。
その理由は、助言や忠告を真剣に聞き入れていないからです。

自分の為に言ってくれている」と思う感じが非常に薄いです。
ぼやけているような、曖昧な感じなのです。
脳内では、「なんとなくアドバイスされているな~」といった程度です。

全て発達障害ASDの特性による問題です。

未来が想像できないから

アドバイスとは、先々の出来事に対する助言や忠告です。
発達障害ASDは、将来に関する物事を考えるのが非常に苦手です。
その為、「まだ先の事だから」、「本当にそうした方がいいのか」などと思ってしまったり、考えが追いつかない、考えたくない状態なのです。

また、自分の状態もわかっておらず、人からのアドバイスについても判断が出来ない状況です。

ASDは今現在の事を常に考えており、未来への想像は5%もありません。
一応考えはしますが、ぼんやりしすぎており、具体性はほぼありません。

多角的な視野や考えが出来ないので、アドバイスされても聞けないのです。

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本当にそれが正しくてメリットになっているのか

普通の人が他者からアドバイスされたら、利点を見つけようとします。
自分にとってそのアドバイスを実行した方がメリットになる、有益な情報と捉えた時に素直に聞けると思います。
また、「何かしらの情報を得た」と頭の片隅に残ると思います。

発達障害ASDの場合、想像力の欠如から普通の人と同じような思考にはなれません。
ほぼ何も考えておらず、思いつかないので、アドバイスをそのままの言葉通りに受け取ってしまいます。

そして、そのアドバイスが「自分にとって意味が無い」と結論付けると、一切聞くことができません。

発達障害ASDのゼロサム・白黒思考の影響から、1度無意味だと感じてしまうと、どうでもよくなってしまうのです。

自閉症アスペルガーASDの白黒思考は最悪!0か100はっきり決めつける極端な考え方の末路とは

また、自分にとって有益だと感じているアドバイスだったとしても、未来の出来事なので実感できず、受け入れることが難しいです。
頭の中ではわかっていても、実行力が湧かないのです。
また、アドバイスというのは将来についての事なので「どうでもいい」、「まだ先の事」、「めんどくさい」などの感情に支配されてしまいます。

興味が無い事には無関心でどうでもいいと思っている

発達障害の人は、自分の関心ごと以外は非常に薄い感情になってしまいます。
やりたくない、興味が無い、どうでもいい、と思っている物事について、無関心すぎるのです。

その為、人からアドバイスをされても本人にとって興味が薄ければ、何も感じていません。
一応聞いてはいますが、記憶からすぐに消えてしまいます。

ASDは自分の好きな事や関心ごとについては、人からのアドバイスを聞いてはいます。
でも、アドバイスの受け取り方が間違っていたり、解釈できないこともあります。
わかりやすく単純化してアドバイスする必要があるのです。

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自分が正しいと思っている

ASDは、他者からのアドバイスを聞けたとしても、「自分の考えが正しい」と感じていることがよくあります。
もちろん明確に人からのアドバイスが有益で間違っていないと思えれば、素直に受け取ることはできます。

ただ、ASDのこだわり特性により、頑固であり融通が利かないので、自分流に物事を進めてしまいがちです。
結果、大体失敗して後悔してしまうのです。

人からのアドバイスを聞けたとしても、いざ実行する段階で間違ってしまっていることが多々あります。

ASDは、アドバイスの内容を狭い視野の頭で考えている為、明確でない助言にについては自分で判断してしまいます。
自分の経験とアドバイスから導き出される答えが正解だと考え実行します。
ただ、それは間違っていたり、微妙にずれているのです。

認識が難しい

発達障害ASDの人は、頭の中で考えるのが苦手です。
耳で聞いたり、仕草などでアドバイスされても、理解できないことがよくあります。

わかりやすい助言であればいいのですが、自分で考える必要のあるアドバイスだと混乱してしまい、自分流でしてしまいます。

ストレス化では無理

発達障害・自閉症の人は、五感の過敏性を抱えていることがあります。
日常において五感による不快感を感じている場所・場面があります。

五感の過敏性でストレスを感じている時にアドバイスをされても、上手く聞くことが出来ないのです。

頭の中はイライラや不安感で支配されており、アドバイスされてもそんなことは二の次と思っています。

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まとめ

発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人にとって、他者からのアドバイスを受け入れることは難しい傾向があります。

発達障害の特性により、アドバイスに対して、考えが追いつかない・思い浮かばない・聞けない状態に自然となってしまうからです。

納得できるアドバイスであっても、未来の自分の姿を想像できない為、なかなか実行することはできません。

では、どうすれば発達障害の人が素直にアドバイスを聞いてくれるのでしょうか。

それは、シンプルでわかりやすいアドバイスにすることです。
発達障害ASDの人は、頭の中で考えたり想像することが苦手なので、理解のしやすさを心がけて欲しいと思います。

また、アドバイス自体に「明確なメリットがある」と実感させる必要があります。
アドバイスを受け入れることで、有益になる、しないことで不利益を被るなど。

良くなる未来をわかりやすく伝えることで、アドバイスを受け入れやすくなるのです。

発達障害ASDの人は、他人からのアドバイスを素直に聞くことができません。
そして自分なりに考え行動し、失敗するのです。

発達障害ASDの人をサポートする人は、どうにかしてアドバイスを受け入れるようにしてあげて欲しいと思います。
そうでないと、大抵ASDの人の人生は間違ってしまいますから。

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