発達障害が原因で、ニートや引きこもりになってしまうことはよくあります。
私自身も、発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)であり、20年以上の引きこもりです。
働きたくても、発達障害によって発生する様々な問題から働けない状態です。
発達障害の特性が本当に、会社の組織や集団の輪に全く向いていないのです。
私は学生時代にアルバイトをしていましたが、1~2カ月で大体嫌われてしまいます。
発達障害の特性から、辞めざるを得ない状況に追い込まれるのです。
また、新卒で就職しましたが、4カ月で辞める羽目になってしまいました。
会社を辞めたくはなかったのですが、そうしなければならない状況に追い込まれたのです。
詳しく書くと話が長くなってしまうので、要点だけ話します。
いきなりグループに分けられ、何のヒントや情報も無しに「サーバーを作る」という無理難題を押し付けられました。
既に私は周囲の人に避けられており、協力してくれる人はいませんでした。
4人の班だったのですが、私一人だけ隅っこで自腹で購入した参考書を読んでいる状態です。
10日間くらい一日中ひとりボッチ状態で精神がおかしくなってしまいました。
そして、何もできず、発表の日に私は会社を辞めました。
全て発達障害ASDのコミュニケーションの出来なさ、集団行動の不向きなどのせいです。
発達障害の症状は、年齢が上がるにつれ、人から嫌われたり避けられる日数が本当に早くなっていきます。
学生の頃は1~3ヶ月は持ちましたが、その後は誰も話しかけてはくれません。
就職した後に至っては、1日目で変な言動をしてしまい、その後ずっと無視され続けました。
長々と書いてしまいましたが、当事者として言いたいことは、働きたくても発達障害の特性によって出来なくなります。
人との関係が築け無い、適正外の職業、ストレスや鬱になりやすくなるなど、働けない状態となるのです。
今回は、発達障害が原因で働けない息子の問題と解決方法について考えていきたいと思います。
発達障害の何が原因で働かないのか
発達障害の人が働かない原因は、人によって違います。
発達障害の特性によって、出来ることが限られている。
働く意欲が薄く、気持ちが追いついてこない。
過去のトラウマから働くことに抵抗があるなど。
発達障害のせいで、健常者には無い問題があり、働きたくても働けない状態となってしまうのです。
以下にそれぞれ解説していきます。
適切な職場が見つからない
発達障害の人は、自分の能力や興味に合った職場を探すのが本当に難しいです。
しっかりと自己分析をしておらず、間違った職業に就いてしまうと、仕事が出来ないだけでなく、メンタルも崩壊してしまいます。
鬱や統合失調症のリスクもあります。
また、職場のルールに馴染めないこともあります。
ASDの場合は、自分ルールやこだわり属性があります。
規則を自分流に解釈してしまうことがあるのです。
その結果、間違った行動や仕事の出来なさから、辞めてしまうこともあります。
働くことに対するモチベーションが低い
発達障害の人は、自己肯定感が低いことが多いです。
自分に自信がないと、働くことに意味や価値を感じられないことがあります。
また、働くことに対する期待や圧力に耐えられないこともあります。
責任感が強すぎて、自分が役立たずだと感じてしまうと、本当に申し訳ない気持ちになってしまいます。
そのため、働くことに対するモチベーションが低くなることもあるのです。
働くことに対する恐怖や不安が強い
発達障害の人は、働くことに対する恐怖や不安が強いことがあります。
働くことで失敗したり、人に嫌われたり、トラブルに巻き込まれたりすることを心配してしまうのです。
また、働くことで自分の時間や自由が失われることを恐れることもあります。
そのため、働くことを避ける場合があります。
これらの理由は、発達障害の人にとって、働くことに対する気持ちの壁になってしまっています。
働かない息子が抱えている発達障害の問題とは?
働かない息子が抱えている発達障害の問題は、当事者本人の発達障害のタイプや症状によって異なります。
一般的には、以下のような問題が考えられます。
自己管理能力の低さ
発達障害の人は、自己管理能力が低いことがあります。
自己管理能力とは、自分の行動や感情をコントロールする能力のことです。
自己管理能力が低いと、時間やお金の管理ができないことがあります。
また、衛生や健康に気を配れなかったり、自分の責任や義務を果たせなかったりすることがあります。
これらのことは、働くことに必要な基本的なスキルです。
社会性の欠如
発達障害の人は、社会性が欠如していることがあります。
社会性とは、他人との関わり方や協調性のことです。
社会性が欠如していると、人と話すことが苦手だったり、人の気持ちや考えを理解できない状態です。
また、人に合わせることができなかったりすることがあります。
これらのことは、働くことに必要なコミュニケーションやチームワークのスキルです。
適応力の低さ
発達障害の人は、適応力が低いことがあります。
適応力とは、環境や状況に応じて変化する能力のことです。
適応力が低いと、新しいことに挑戦したり、変化に対応したり、問題を解決したりすることが苦手になることがあります。
これらのことは、働くことに必要な柔軟性や創造性のスキルです。
これらの問題は、働かない息子が抱えている発達障害の問題の一部です。
他にも、集中力や記憶力、計画力、判断力、表現力などの問題があるかもしれません。
発達障害のある息子を解決する方法
働かない息子が抱えている発達障害の問題を解決する方法は、本当に難しいと思います。
発達障害ASDの私自身が20年以上働けておらず、解決できていないからです。
ただ、自分が確実に働く状態にもって行ける方法はあります。
それは「危機感」です。
自分が働かなければならない状況になってしまったら、自然と脳が働く意識になってしまうのです。
・誰も養ってはくれず一人の状態になってしまう
・強制的に働かなければならない状況に追いやられる
・無一文になる
・近所や親戚などにバカにされて奮い立つ
など、「どうしても働かなければならない」という状況にします。
恥ずかしい気持ちやメンタルの問題がどうでもよくなるくらいの状態にあると、破れかぶれで働く状態となるのです。
ただ、これはあくまで最終手段です。
一般的には以下の通りの方法を試した方が良いでしょう。
専門家の支援を受ける
発達障害のある息子を解決するには、まず、専門家の支援を受けることが大切です。
専門家とは、医師や心理士、カウンセラー、ケースワーカーなどのことです。
専門家は、息子さんの発達障害のタイプや程度を診断してくれます。
息子さんの強みや弱みを分析したり、息子さんに合った支援プランを作成したり、息子さんの就労に向けた準備や指導を行ってくれるのです。
専門家の支援を受けることで、息子さんの働くことに対する自信やモチベーションを高めることができます。
適切な職業訓練を受ける
発達障害のある息子を解決するには、次に、適切な職業訓練を受けることが大切です。
職業訓練とは、働くために必要な知識や技能を身につけることです。
職業訓練は、専門学校や職業能力開発校、職業訓練センターなどで行われます。
職業訓練を受けることで、息子さんの働くことに対する能力や適性を高めることができます。
適切な就労支援を受ける
発達障害のある息子を解決するには、最後に、適切な就労支援を受けることが大切です。
就労支援とは、働くために必要な情報やサービスを提供することです。
就労支援は、ハローワークや障害者就労支援センター、障害者就労継続支援事業所などで行われます。
就労支援を受けることで、息子さんの働くことに対する機会や安定を高めることができます。
これらの方法は、働かない息子が抱えている発達障害の問題を解決する方法の一部です。
他にも、家族や友人、同じ悩みを持つ人との交流や支え、趣味や特技の発見や活用、ストレスや不安の解消や予防などの方法があります。
何にしても発達障害のある息子の特性を見極める必要があります。
そして、発達障害の専門機関や心療内科で相談する。
障害者手帳を取得して障害者枠で働くこともできます。
まとめ
この記事では、働かない息子の発達障害の原因と解決策について説明しました。
発達障害の人が働かない原因は、適切な職場が見つからないことや、働くことに対するモチベーションが低い、働くことに対する恐怖や不安が強いことなどがあります。
健常者には無い、様々な問題を抱えてしまっているので仕方がないことです。
でも、発達障害であっても息子が働いていない状態は、親としても辛いと思います。
世間体もありますし、息子の将来も心配になります。
発達障害の働けない当事者としてのアドバイスは、とにかく発達障害のある息子さんの特性を見極めることです。
「何が好きなのか」、「何が得意なのか」、「何が出来ないのか」、「何が嫌いなのか」をはっきりと確認してください。
発達障害の人は、普通の人と同じように一般的なことができません。
その代わり、自分の得意な分野や好きなことに対しては、健常者以上の生産性を発揮します。
逆に、苦手分野だと全くできません。
なので、発達障害の息子の自己分析を徹底的に行う必要がマストなのです。
そして、発達障害の人は、自分から行動して働く状態にもっていくことはかなりの難易度です。
ですので、周囲の人が働く状態に強制的に持っていく・行動する必要があります。
その方法は、発達障害支援センターや心療内科、精神科・市役所の福祉課などにまずは相談することです。
とにかく、働かない状態が長ければ長いほど、社会復帰は困難となります。
そして、働く場所も無くなっていきます。
発達障害は本当に大変な脳機能問題ですので、十分に支援やサポートをしてあげて欲しいと願います。