発達障害のASD(アスペルガー)の旦那との喧嘩はどのような状態になるのでしょうか。

私の父親がモロに発達障害のASDであり、母親とずっと喧嘩(対立)状態でした。

いや、私が小学校を卒業するまでは、夫婦仲は普通だったと思います。
しかし、私が中学校に入学してから父親が浮気をして、それ以来ずっと冷戦状態になっていたのです。
父親がガンで他界する(60代前半)までずっとです。

思い込みが激しく、自分が絶対に正しいと思っている人だったので、素直になれず、夫婦喧嘩が治らなかったのです。
しかし、普通の発達障害の無い夫婦のケンカとは違います。

45年くらいずっとコミュニケーションがほぼ無く、存在しないかのように接していたと思います。
一度不仲になると、ずっとそのままの状態を続けている異常な状態でした。

ASDの特性による「こだわり」が悪い方向に出ていたと思います。

ASDのある人は、コミュニケーションが苦手な人が多く、誤解や意見の食い違いなど、夫婦喧嘩になる要素があります

また、一度喧嘩をしてしまうと、仲直りをするのも時間がかかってしまう場合もあります。

そこで今回は、ASDの旦那とのケンカや仲直りの秘訣について書いていきたいと思います。

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asd(アスペルガー)の旦那との夫婦喧嘩

私の父親が200%発達障害のASD(アスペルガー)だったので、当時の記憶を思い出してご紹介します。

私の父親の場合、受動型の傾向が強く、ほとんど自己主張が無い、人から言いなりになってしまう人でした。
そして、主体性が全くないので、母親との夫婦喧嘩においても、物凄く静かでした。

なんというか、言い争うようなことはほとんどなく、静かな怒りを溜めているのです。
たぶん、自分の心の中だけで完結して、感情や言葉を表に出さない感じです。

自己主張が無い(出来ない?)人だったので、夫婦げんかにおいても何を考えているかわからない人です。

私の親の夫婦喧嘩は、99%父親が原因で引き起こされています。
浮気、アル中、ヘビースモーカーという、発達障害以外にも、問題がある人です。

そして、想像力の欠如やこだわりから、被害妄想が強く出ていました。
自分が浮気(不倫)しているのに、何故か「母親が浮気している」と思い込んで、それが原因だと勝手に決めつけていたのです。
もちろん、そんな事実はありません。
さらに、「母親が浮気している」というのは、悪友からそそのかされて、簡単に騙されていたのです。

うちの親の夫婦喧嘩は、父親の勝手な思い込みから一人で怒っている状態です。
しかも、それが父親が死ぬまで続いており、家庭は冷え切っていました。

まとめると、私の家の場合、asdの旦那との夫婦喧嘩は、「冷戦状態になる」感じです。

発達障害ではない普通の人の夫婦喧嘩とは違うと思います。
言い争ったり、意見のぶつけ合いと言ったものが無く、「口を聞かない」、「話をしない」、「永遠と根に持ち続ける」状態です。

誤解したまま、ずっと怒っており、解決策も見いだせない。
ASDのコミュニケーション問題が強く出てしまうと、仲直りが難しいと思います。

全てのASDの夫との夫婦喧嘩がこのような状態になるわけではありません。

喧嘩に発展する原因とは

ASDの特性である「こだわり」や「コミュニケーション、社会性の欠如」、想像力の無さによって、夫婦間のコミュニケーションが難しくなることはあります。

こだわりが強いことや、社会性の欠如、想像力の不足が原因で、誤解が生じやすく、一度起きた誤解を解消するのが困難になるのです。

例えば、ASDのある人は、自分の感情を言葉で表現するのが苦手であったり、他人の感情を読み取るのが難しいため、夫婦喧嘩の際にも、相手の意図を正確に理解できないこともあるのです。

これにより、相手が何を求めているのか、どう感じているのかがわからず、誤解が深まる一因となります。

また、ASDのある人はルーチンやルールを重視する傾向があるため、変化に対応するのが苦手です。

そのため、夫婦生活の中での変化や、予期せぬ出来事に対して、適切に対応できないことがあります。
これがストレスとなり、夫婦間のトラブルにつながることもあります。

asdの怒りの沸点

私も親からの遺伝で発達障害のASD(アスペルガー)ですが、怒りの沸点が普通の人とは異なると感じています。

普段は滅多に怒ったりせず、心の内に秘めている感じです。
しかし、とあることが切っ掛けで、普通の人が怒らないような場面で、怒りの感情が出てしまうことがあります。

それは、自分が何かをしている時に邪魔されることです。

私の場合、というかASDのある人は自分のルーチンや行動を決めていることがあります。

今、「集中して勉強している」、「何かの作業をする時間」など、物事をしている時に不意の邪魔をされると怒りゲージが急にマックスまで溜まります。

しかも、大体、ASDの自分が何かをしている時は、「邪魔が入らない」と確信まではいかないですが、集中できる環境だと認識して作業をしています。

そんな時に不意に、想定外の予定が入ったり、他人から邪魔をされると、どうしようもなくイライラしてしまうのです。

夫婦生活においても、想定外のことは起こり得ます。
ASDの旦那の場合、夫婦生活の中での変化や、予期せぬ出来事に対して、適切に対応できないことがあります。

これがストレスとなり、夫婦間のトラブルにつながることもあります。

asdの嫉妬が原因

ASDの方は、他人の感情や意図を読み取るのが難しいため、嫉妬心を抱きやすいです。
旦那さんがあなたの友人や同僚との関係を誤解し、それが嫉妬につながることがあります。

また、嫉妬は、不安や不安定感から生じることがよくあります。
ASDのある旦那さんは、社交的な状況や関係性の複雑さを理解するのに苦労することがあり、それが嫉妬の感情につながることもあるのです。

このような誤解は、信頼と安心感を築くことで防ぐことができます。
旦那さんに、あなたの社交的な行動の意図を説明し、彼の不安を和らげることが大切です。

喧嘩後の仲直りや関係の修復方法

うちの両親の場合、父親が勝手に誤解してずっと一人で他界するまで、関係修復はできていませんでした。
癌で入院している時も、素直になれていませんでした。

ASDの夫との喧嘩に発展すると、なかなか仲直りするのは難しいと思います。

自分が正しいと思い込んでいたり(こだわりから)、視野の狭さ(想像力の欠如)から、仲直りの解決や、感情の落としどころが上手くいかないなど。

ASDの自分も、一度喧嘩になると素直になれず、ずっと引きずってしまっています。

それでは一体どうすればいいのでしょうか。

ASDの旦那とのコミュニケーションの問題

ASDのある旦那さんとのコミュニケーションは、時に難しいものです。
直接的な言葉遣いを好み、比喩や暗黙の了解を理解するのが苦手だからです。

ですので、喧嘩後の仲直りでは、言葉を選び、明確に意図を伝えてあげてください。

具体的な例を挙げて説明すると、理解してもらいやすくなります。
また、感情的にならずに事実を述べることで、誤解を避けることもできるのです。

喧嘩後の仲直りの秘訣

一言で言ってしまうと、誤解を解くことと、妥協点をしっかりと理解してもらうことでしょうか。

ASDのある人は、自分の主張が正しいと思っていたり、素直になれない傾向があると思います。

ですので、論理的に「何が間違っていたのか」、「何が原因で喧嘩になったのか」など、問題点をしっかりと理解してもらう必要があるのです。

ASDの場合、感情で解決するのではなくて、喧嘩の理由を細分化し、論理的に話し合うことが重要になります。

特に、ASDを持つ人は具体的かつ詳細な情報を必要とすることが多いため、喧嘩の原因となった具体的な出来事や行動を明確にし、それに対する自分の感情や反応を説明することが有効です。

ここで大切なのは、責任の所在を問うのではなく、双方が感じたこと、思ったことを正直に共有することです。

また、ASDの人と効果的にコミュニケーションを取るためには、時間をかけてじっくりと話し合うことが重要です。

焦らず、旦那さんが自分の考えや感情を言語化するために必要な時間を確保しましょう。

彼らが自分の感情を表現するのに苦労している場合は、書き留めることを提案するのも一つの方法です。
書くことで、彼らは自分の内面を整理しやすくなり、コミュニケーションがスムーズになることがあります。

仲直りの過程で重要なのは、お互いの違いを認め、受け入れることです。

ASDのある旦那さんが持つ特性や課題を理解し、それを踏まえた上で関係を築いていくことが、長期的には両者にとってプラスになります。

相手の特性を理解し、それを尊重することで、より深い絆を築くことができるでしょう。

喧嘩別れしない為には

喧嘩別れを避けるためには、冷静さを保つことが不可欠です。
感情が高ぶっているときは、すぐに反応せず、一度深呼吸をしてから対応してみてください。

また、お互いに時間を取って冷静になることも重要です。
時間を置くことで、感情が落ち着き、より建設的な会話ができるようになります。

受動型アスペルガーの怒りやケンカについて

受動型アスペルガーを持つ人との喧嘩は、他のタイプとは異なる形を取ることがあります。

ASD(アスペルガー)の性格タイプの特徴と変化の理由【受動型・孤立型・積極奇異型・大仰型】

このタイプのアスペルガー症候群を持つ人は、対立を避け、自分の感情を内に閉じ込めがちです。
そのため、表面上は何も問題がないように見えても、内部では多くのフラストレーションが蓄積されている場合があります。

このような状況は、問題が明らかになった時には解決が困難になっていることが多いです。

受動型アスペルガーの兄弟喧嘩

受動型アスペルガーの兄弟げんかとは、どのような状態になるのでしょうか。

私はASDであり、受動型アスペルガーの傾向が強いです。(父親の遺伝の影響で)
そして姉が2人いますが、私にだけ発達障害のASDが遺伝しました。

当時の兄弟げんかを思い出すと、ほとんど無かったのですが2度ほど強い兄弟ケンカの記憶があります。

1つ目は、テレビの番組を争っていたときの事です。
ほとんど覚えていないのですが、多分私に非があったと思います。
普通の兄弟げんかだったと思うのですが、私は姉に腕を嚙みつかれて、未だに傷(白い跡)が残っています。

ASDの自分が正しと思い込んでしまうこだわりの影響が出てしまったことが、喧嘩の原因だったと思います。

2つ目も、視野の狭さから自分の意見が正しいと思ってしまい、言い争いになった記憶があります。

今思えば、普通に考えたら自分が間違っており、何故そのような思考になってしまったのか、本当に後悔しかありません。

自分の非を認めるのが難しく、素直になりずらいので、喧嘩の解決も難しくなります。

ただ、基本的に受動型アスペルガーは感情を内に秘めているので、表に出すことはあまりありません。
忍耐や我慢が人一倍強いと思います。

しかし、自分が正しいと思っていることが否定されたり、想定していたことが他者によって邪魔されると喧嘩に発展することもあります。

私の場合、姉2人も私が変人だと気付いたのか、ほとんどコミュニケーションも無く、交流が無くなってしまいました。

当時は発達障害という概念自体がほぼ無い時代だったので仕方がありません。
ですが、今その言い訳をしたところでどうにもならないのですが。

まとめ

今回は、ASDの夫との夫婦喧嘩や解決方法、受動型のケンカについてお伝えしてきました。

ASDの当事者として思うことは、そうそう喧嘩はしないけれど、一度喧嘩をしてしまうと修復するのは難しいと思います。

もちろん人にもよりますが、ASDのある人は、一般的に感情を表現したり理解したりすることに苦労する傾向があります。

そのため、喧嘩が起こると、相手の感情や意図を正確に読み取ることが難しくなります。
誤解やコミュニケーションの障害もあり、仲直りが難しく長期化する可能性があるのです。

このような状況では、夫婦がお互いの感情や意図を明確に伝え合うことが極めて重要です。
でも、ASDの特性上、これが難しくなってしまいます。

喧嘩の後、仲直りをするには、まずはお互いに心を開き、コミュニケーションの問題を乗り越える努力が必要です。

具体的には、直接的でシンプルな言葉を使い、比喩や暗黙の了解を避けることが有効です。

また、感情を落ち着けるための時間や冷却期間を設けるのも良いと思います。

ASDの人との夫婦生活は大変だと思います。
カサンドラ症候群になる可能性もあります。

アスペルガー夫との結婚生活:カサンドラ症候群を乗り越えるためのガイド

そうならない為にも、心療内科や発達障害に詳しい専門機関に相談するのも良いと思います。

私の家では、ASDの父親がずっと素直になれず、45年以上ずっと喧嘩したままでした。
そうならない為にも、早めに適切な対処を行うことが重要です。

夫婦間の喧嘩は避けられないものですが、それを乗り越え、お互いをより深く理解する機会とすることができれば、より強い絆を築くことができます。

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