発達障害のasd人が、学校や職場などで遅刻をしてしまう原因は何でしょうか。
asdの人は、発達障害の無い人よりも、時間管理がしっかりしていたり、真面目さなどから、遅刻の頻度は低いと思います。
それでも、発達障害のasdの症状や特性は人それぞれであり、asdの人でも遅刻しやすいパターンはあります。
asdと診断されている私自身は、学校や会社に一度も遅刻をしたことは無かったと思います。
小学生の頃に風邪で数日休んだだけで、中学や高校では無遅刻無欠席で皆勤賞、大学や社会人(4カ月)になってからも、遅刻はありませんでした。
毎日、決まりきった行動のループの特異性や、「遅刻する=悪い事」と意識づけられており、「遅刻は絶対しない」という自分ルールがありました。
ASDの人が遅刻をしやすいかどうかは、その人が置かれている環境、個々の特性、さらにはその日の具体的な状況に大きく左右されます。
たとえば、一般的に時間管理やルーチンを厳守することに優れている人でも、予期せぬ出来事や環境の変化に対して迅速に適応することが難しい場合があります。
これが遅刻の原因になることがあります。
また、ASDの人は感覚過敏や社会的な認識のズレによって、準備に普通以上の時間が必要な場合もあります。
そこで今回は、ASDと遅刻の関係性について考察していきたいと思います。
ASDの人が遅刻をしやすいかどうかをチェックする診断テスト
発達障害のASD(アスペルガー)の人の遅刻度をチェックする診断テストを作成してみました。
この診断テストは、ASD(自閉スペクトラム症)を持つ方々が日常生活において遅刻をしやすい状況やその理由を理解するためのツールです。
質問は、日常のルーチン、時間管理、環境への適応、予期せぬ変化への対応など、さまざまな側面から構成されています。
【注意事項】
この診断テストの結果は、医療的な診断や専門的な評価に代わるものではありません。ASDの症状は非常に個人差が大きいため、このテストの結果が全ての人に当てはまるわけではありません。
もしテストの結果に基づいて気になる点がある場合は、専門の医療提供者やカウンセラーと相談することをお勧めします。
また、このテストは自己認識を高め、必要に応じて日常生活の中での改善策を考えるきっかけを提供することを目的としています。
ASD(アスペルガー)が遅刻する原因
基本的にASDの人は、ルールや規則を守って行動する為、遅刻とは無縁の存在であると思います。
しかし、ASDの特性によって遅刻が発生する理由もいくつか考えられます。
ルーチンや自分ルールが想定外によって邪魔される
ASDの人は、ルーチンや日常のパターン行動をすることで安心感や充足感を得ています。
でも、予期せぬ出来事や環境への変化などが起こると、自分のいつもの行動が出来ずに時間管理に影響を及ぼすことがあります。
例えば、いつもの通学路(通勤路)が工事や何かで閉鎖されて通れなかったり、交通機関が遅延している場合です。
ASDの人は、その変化に対応する新しいルーチンを模索する時間をとってしまい、遅刻に繋がることがあるのです。
何かに過集中してしまい時間間隔が守れない
朝、何かをしなければならない状態になった時、深く没頭することがあります。
これが時間の感覚を失わせ、約束やスケジュールを忘れてしまい、遅刻に発展する可能性もあります。
環境変化への適応困難
ASDの人は予期せぬ環境の変化に対応するのが難しい場合があります。例えば、通勤路の工事や交通機関の遅延など、日常とは異なる状況が発生した際に、柔軟に対応することが困難で、結果として遅刻につながることがあります。
社会的認識のズレ
ASDの人は他者との時間感覚の違いに気づきにくいことがあります。集合時間の重要性や、他者が待たされることに対する感覚が異なるため、遅刻してしまうことがあります。
感覚過敏による遅延
ASDの人は感覚過敏を持つことがあり、特定の刺激(音、光、触感など)によって日常生活に支障をきたすことがあります。これが原因で家を出るのが遅れたり、通勤途中で遅延することがあります。
これらの原因は、ASDの人が遅刻する可能性を高める要因となりますが、それぞれの人によって影響の度合いは異なります。
ASDの人が遅刻を避けるためには、柔軟性を持ち、予期せぬ変化に対応するための計画を立てる必要があります。
ASDの遅刻の特徴
ASDの人が遅刻をすると、どのような対応をするのでしょうか。
その人の性格やASDの特性によって、遅刻した際の対応や状況は異なります。
一般的に、ASDの人はルーチンや予定に従うことを好むため、遅刻は意図的なものではないことが多いです。
しかし、遅刻が発生した場合、以下のような対応が見られることがあります。
連絡を怠ってしまう
ASDの人は、遅刻した際に連絡を取ることが苦手な場合があります。
これは、社会的コミュニケーションの難しさや、状況をどのように伝えれば良いかを判断することが困難であるためです。
また、遅刻に気づかないこともあり、その結果、連絡を怠ることになります。
謝ることをしない
ASDの人は、遅刻に対する謝罪を行わないことがあります。
理由として、遅刻の社会的な意味や、他者に与える影響の理解が異なるためです。
また、遅刻したことに対する自覚がない、または遅刻の理由を説明することで十分だと考えるため、謝罪の必要性を感じないことがあります。
遅刻の事実を認識しない
ASDの人は時に遅刻したこと自体に気づかないことがあります。時間の流れや約束の時間に対する感覚が異なるため、遅刻しているという自覚がない場合があります。
遅刻の理由を詳細に説明する
遅刻した場合、ASDの人はその理由を非常に詳細に説明する傾向があります。これは、自分の行動を正当化するためではなく、単に事実を伝えるための行動です。
遅刻に対する罪悪感が少ない
ASDの人は遅刻に対して罪悪感を感じにくいことがあります。これは、遅刻の社会的な影響に対する理解が異なるためです。
遅刻を繰り返さないための具体的な対策を立てる
一度経験した遅刻は、同じことを繰り返さないように具体的な対策を立てることがあります。これには、より早く家を出る、ルートを変更するなどの行動が含まれます。
これらの特徴は、ASDの人が遅刻した際の一般的な傾向を示していますが、すべての人に当てはまるわけではありません。
個々のASDの人には、それぞれ異なる対応があります。遅刻に対する理解と対応は、その人の経験や周囲のサポートによっても変わってきます。
まとめ
今回は、asdと遅刻の関係性についてお伝えしてきました。
発達障害の症状は人それぞれであり、遅刻との関係性についても一概には言えません。
でも、asdの人は、ルールや規則を続けることに安心感を得たり、得意です。
毎朝のルーティンが構築されていれば、それにズレることなく行うので、遅刻も少ないと思います。
また、「遅刻をしてはいけない」という自分ルールがあれば、それに従う傾向もあります。
ただし、asd特有の特性が遅刻の原因になることがあります。
asdの人は、想定外の事が非常に苦手なので、通勤や通学でそのような場面に出会ってしまうとフリーズしてしまったり、時間を余計に取られることがあります。
また、何かに集中することになる出来事に遭遇したり、五感の過敏性が遅刻の原因になることもあります。
ASDの人が遅刻をした時の反応として、その原因を冷静に分析し、将来的に同じ問題を避けるための具体的な行動計画を立てることが一般的です。
時間管理や日常の変更に対する自分なりの方法を持っており、それを通じて自己改善を図るからです。
ASDの人は、想像力の欠如という特性がありますが、それを経験で補うことができます。
ロールプレイングゲームのように、経験値が蓄積され、レベルが上がっていく感じです。
遅刻についても、ASDの人は経験から学び、自分自身の行動を調整することができるのです。