
心療内科で3~4年処方され続けていた大建中湯を飲むのを止めてから、体や脳の調子が悪くなったと感じてます。
まず一番は、消化と排出がかなり悪くなりました。
大建中湯を飲んでいたときは、消化や吸収、排出などが安定していたと思います。
しかし飲むのを止めてからは、胃や腸の調子が悪くなった気がします。
また、お腹(腸)に残っている時間も長くなったような感じもしています。
大建中湯の効果といえば、お腹の冷えや腸の働きを温めて改善することです。
これが無くなったことで、今までのお腹の性能がかなり劣化してしまったのです。
お腹の調子以上に気になったのが、体重が増えたことです。
腸の働きが悪くなって、食べたものの消化や排出がうまくいかなくなったことが原因でしょうか。
そのせいか代謝も落ちて、お腹の中に残っている感じが続いています。
太りやすくなってしまった可能性があります。
そもそも、引きこもりで食事の時間を変えるのが申し訳なくて、お腹が空いていなくても食べなくてはならない状態でした。
腸の働きが悪くなったことで、さらに消化時間が長くなり、肥満体質を助長しているのかもしれないです。
そして最後に、ほんの少しあったわくわく感や幸せが無くなったこと。
これが一番辛いです。
腸でオキシトシンが作られると言われていますが、大建中湯によってその効果がたぶん出ていたのに、飲まなくなったことで減少してしまった。
元から鬱の薬で気分の高揚やワクワク感などがほぼ無く、超低空だったのですが、さらにわずかなオキシトシンの増加も消えてしまったと考えています。
そういえば、ASDの治療にはオキシトシンが関係していると言われています。
大建中湯を飲まなくなったことで、わずかに効果を発揮していたかもしれないASDに必要な幸福感も薄れてしまい、症状も悪化したと思っています。
医学的根拠はないのですが。
大建中湯は漢方ですが、実は引きこもりやASDには効果的だったのでしょうか。
飲まなくなったことで、明らかに体の調子が悪くなった実感はあります。
あと脳の働きも。
このような変化を実感したので、改めて大建中湯が自分の体や気分にどのように作用していたのか気になりました。
そこで今回は、大建中湯の効果について考察してみたいと思います。
大建中湯の効果とは
大建中湯は、冷えなどで腸の動きが弱まっているタイプの便秘に使われることがあります。
お腹を温めて腸の血流を良くして「お腹が張って動かない感じ」「残便感が続く」といった状態に役立つとされます。
即効性のある下剤のように無理に出すというより、腸本来の動きを整えることで排便を促すという位置づけです。
大建中湯の長期服用について
私の場合、3~4年くらい飲み続けていました。
多分長期間に渡ると思いますが、特に副作用もなく、効果も実感はしていませんでした。
しかし、心の心療内科で5人目の新しい担当医に代わり、大建中湯を止めてしまいました。
その結果、今まで効果を感じていなかったと思っていたのですが、実は腸の働きに貢献していたようです。
一般的に、大建中湯は、漢方の中でも比較的長く続けて服用されることが多いようです。
体質の冷えや腸の働きが落ちやすい状態を、じっくり整える目的で使われます。
継続することで腸の動きが安定しやすくなると言われています。
でも、効果の感じ方には個人差があるため、長期服用については医師が体調や生活状況を見ながら判断するようです。
私の場合は、ずっと何も言われずに処方され続けていましたが。
大建中湯は食後に飲むとどうなのか
私の場合は、食前に飲むように処方されていました。
でもよく飲み忘れていたので、食後のほかの薬と一緒に飲んでいました。
特に問題はなかったです。
基本的に、大建中湯は食後に飲むと胃腸への刺激が穏やかになり、成分が吸収されやすいようです。
また、食べ物が胃腸にあるタイミングで服用することで、腸の動きや温まりの効果がより自然に働くと考えられています。
ただし、処方された飲み方は医師によって異なります。
大建中湯は引きこもりに有用?
そもそも、大建中湯そのものが引きこもりを治す薬ではないです。
でも、個人的な見解としては、「ある」と思っています。
腸で作られるオキシトシンによるわくわく感や幸せを感じられる効果は、引きこもりにとって得難いものだからです。
引きこもっていると、幸福感がなかなか得られないので、せめて漢方で気休めでもいいので感じていないと、本当に無の境地になり、気持ちがずっと低空なままだからです。
あと、引きこもり生活では、「食事時間の乱れ」、「運動不足による腸の活性化が失われる」、「血行の悪さによる冷え」、そしてストレスによる消化機能の低下
などなど、腸の働きが弱くなる原因が多いです。
大建中湯によって、腸を温めて動きを高めることで、身体の不調が少し軽くなるだけでも、気分の落ち込み方や、やる気の起きにくさが和らぐという人もいます。
その意味では、引きこもりに間接的に役立つ可能性がある、のではないかと思われます。
大建中湯は発達障害のASDに効果はある?
ASDそのものを直接改善する薬として大建中湯が使われるわけではないです。
でもASDの人は、もともと消化が乱れやすい、腸の不調がメンタルに影響しやすい、生活リズムの変化に弱い、といった傾向がある人もいます。
私もその一人です。
なので、腸の働きを整える大建中湯によって、イライラやストレスの改善が減る可能性があるのかもしれないです。
それと、腸内環境や腸の働きがメンタルに影響する、「腸脳相関」の研究も進んでいます。
私が感じた「大建中湯を飲んでいた時のほうが、幸福感や安定感がわずかでもあった」という実感は、身体の変化と気分の変化が重なっていた可能性があります。
そして、冒頭でも少し触れましたが、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンは腸とも関係があると言われています。
実際に、オキシトシンは社会性や情緒に関わることがいろいろな研究で報告されています。(Meyer-Lindenber, Nature Reviews Neuroscience, 2011)。
ASDとの関連も研究されていて、海外ではオキシトシンを点鼻薬として投与する臨床試験が続けられています。
2017年頃に読んだ記憶がある記事にも、こうした研究を紹介していたものだったのだと思います。
実際、ASDの子どもにオキシトシン点鼻薬を使うことで、感情認識が少し改善したという報告や(Yatawara ら, Molecular Psychiatry, 2016)、ASDに対する臨床試験が行われているという論文もあります。(Science Translational Medicine, 2017)。
もちろん、薬として正式に承認されたわけではないのですが、このような研究から、「オキシトシンとASDやメンタルの関係」は確かに研究が進んでいる分野だと思いました。
まとめ
今回は、大建中湯について考えてみました。
実は私が大建中湯を止めた理由は、凄く不味くて飲むのが苦痛だったからです。
少しでも味を感じたりミスって喉に詰まったりすると、あまりの不味さに気持ち悪くなったり、吐きそうになります。
だから、なるべく味覚を感じないように気を付けながら飲んでいますが、それでもたまに飲むのを失敗して味を感じてしまうことがあります。
1日3回飲んでいたので、この服用チャレンジを失敗すると苦痛を味わいます。
私は2食なのですが、まず朝食前に1回、そして食後の30分くらいに1回、最後に夕食の後に1回、飲んでいました。
しかし今回、大建中湯を止めて明らかに体に効いていたことを実感しました。
大建中湯を飲む苦痛と体調を天秤にかけた場合、やはり体の健康の方が上回ってしまいます。
なので、再開しようと思うのですが。
しかし、もう1つ大建中湯について悩みがあります。
それは、いつも通っている心の心療内科で処方してもらうのですが、大建中湯を3ヶ月分処方してもらうと凄く荷物になってしまうのです。
電車や徒歩で通っているので、手提げバッグを持ち歩いていますが、ほぼ満杯になってしまいます。
そしてかさばるし、重いです。
他にもうつの薬やデパス等も処方されるので、毎回荷物で帰りが辛くなります。
後は1000円くらい余計にかかってしまうのが辛いです。
幸い、自立支援医療制度で1割負担なのが幸いですが、3割負担なら完全にやめていると思います。
今回3ヶ月くらい、大建中湯を止めてみたのですが、体への高効果を考えると、続ける方が良いと感じました。
腸の働きは思った以上に、引きこもりやASDの幸福感に効果があったと実感していると、飲まなくなって気付かされたので。
■ FAQ よくある質問というか、気になったこと
Q1. 大建中湯をやめたら体調が悪くなった気がするけど、普通なんでしょうか?
A. 正直、「えっ、こんなに違うの?」って驚きました。
医学的に“やめたら不調になる”と言われているわけではないみたいですが、腸って環境の変化に敏感なので、長いあいだ助けてもらっていた分、抜けた時に差を感じる人は多いようです。
“依存”というより、単純に腸が温められていた状態が急になくなった、みたいな感じなんだと思います。
Q2. 大建中湯って、オキシトシンとか幸福感に関係あるんですか?
A. 直接「増やす」と言われているわけではないようです。
でも、腸とメンタルがつながっている“腸脳相関”っていう考え方はあるので、僕みたいに「飲んでたときのほうが気分が落ちすぎなかった」みたいな実感を持つ人もいるのかもしれません。
Q3. ASDの人に大建中湯って意味あるの?
A. 個人的な感想ですが、ASDの人は腸の不調を抱えやすかったり、生活の変化に弱かったりするので、“腸が整うことでちょっと楽になる部分はある”気がしています。
もちろん、ASDそのものを治す薬ではありません。
Q4. 大建中湯っていつ飲めばいいんでしょう? 食後でもいい?
A. 何回も飲み忘れて食後に飲んでましたが、特に問題なかったです。
食後のほうが刺激が穏やかになるとも言いますし、よほど医師に「食前で」と強く言われていない限り、そんなに神経質にならなくても良さそうです。
Q5. 長期間飲んでも大丈夫なんですか?
A. 私は3〜4年飲んでましたが、副作用はほぼ感じませんでした。
漢方はじっくり体質を整えるものなので、長めに続けるケースは多いみたいです。
ただし、体質や持病によって違うので、医師と相談したほうが安心です。
Q6. 大建中湯をもらうと荷物がめちゃくちゃ多くなるんですが…
A. これが一番ネックです。
3カ月分とか渡されると、すでにバッグがパンパン。
もし可能なら、処方日数を短めにしてもらう・薬局を変える(袋が変わる場合がある)など、小技はいくつかあります。
正直、味のきつさと同じレベルで「物理的にしんどい薬」だと思っています。
Q7. 大建中湯って、引きこもり生活に何かしら良い影響はありましたか?
A. あくまで個人の感想ですが、腸が落ち着いていると気持ちが“ゼロよりちょっと上”にいられた気がします。
引きこもっていると幸福感が枯渇しやすいので、その意味で間接的に助けられていた部分は確かにありました。
