
私は生まれつきガニ股です。
気づいたのは、中学生の頃だったと思う。
当時、体育の授業や体育祭の練習で良く整列させられていました。
その時に先生が、「しっかりと両足をくっつけてるように」と何度も注意していたことがありました。
しかし、私は、自分が既にガニ股ということに気付いていました。
他の人はみんな膝と太もも辺りがしっかりとくっついているのに、自分だけ両ひざの間に丸い空間が開いてしまっているのです。
これが物凄く恥ずかしくて、先生の言いつけを守らず、少しだけ足を開いていました。
私は球技や頭を使う運動は苦手なのですが、身体能力だけは普通の人よりちょっとだけあったと思います。
そして、中学の授業では、ランニングや陸上系の運動が多く、私は走るだけのタイムは良かったです。
それなのに、体育の成績は10段階で5~6でした。
本来であれば9~10を取ってもおかしくない走力でした。
たぶん、整列時にちゃんと先生の言いつけを守らずに両足をくっつけていなかったことが原因です。
しかし、私はガニ股が恥ずかしくてできなかった。
ASDの勝手な思い込みから、自分の判断が正しいと思ってしまい、ずっとそのままだったのです。
たぶん、それで体育の先生に嫌われて、成績も落とされたと思います。
ガニ股は生まれつき?遺伝との関係と私が感じたこと
ガニ股は生まれつきの遺伝だと思います。
私の父親(ASD)は胴長短足でした。ガニ股かどうかはわからなかったのですが、多分その傾向が強いです。
姉2人も、胴長短足。120%遺伝です。
そして、ガニ股も遺伝したと強く思います。
そもそも、骨格や体型には遺伝が大きく関与します。
また、IQや発達障害も一定程度の遺伝的な影響を受けます。
一応、環境要因も複雑に絡んではいますが。
なので、親がガニ股だと、足の骨格や筋力、姿勢の取り方、バランス感覚など、関連する身体的特徴が部分的に遺伝するので、子どももガニ股になりやすい傾向があると思います。
発達障害のある人はガニ股になりやすい?歩き方の特徴と私の実体験・考察
発達障害のある人の中には、筋力バランスや姿勢の安定に課題を抱えている人もいます。
私自身もその傾向が物凄く強いです。
一概には言えませんが、そうした特徴の影響で、結果的にガニ股のような歩き方になっているのかもしれません。
そもそも私は、もともとかなりの猫背で、小さい頃から姿勢がとても悪かったです。
背中や体幹まわりの筋肉がうまく働かず、体をまっすぐに支えるのが難しかったのだと思います。
今もこうしてPCの前に座ってキーボードを打っていると、気を抜いたときや無意識のときには、ものすごく猫背になってしまいます。
そもそも私は胴長短足なので、良い姿勢を長時間キープすること自体がつらいのです。
さらにそこに加えて、発達障害による体幹や腰まわりの筋力の弱さ・ゆるさ(ぐにゃぐにゃ感)があるように感じています。
その影響もあるのか、普段の生活の中で、生まれつきのガニ股に加えて、次第にO脚のような脚の形にもなってきたと強く感じています。
ガニ股が恥ずかしいと思っていた学生時代のリアルな話
ガニ股は、正直言って私にとってはめちゃくちゃ恥ずかしいです。
特に学生の頃は、体育の授業や全校集会などで整列させられる場面が多く、「足をしっかり閉じて立つように」と指導されていました。
その時に、半ズボンやジャージといった服装だと、自分のガニ股がはっきりと見えてしまうので、特に恥ずかしかった記憶があります。
普段の生活ではそこまで目立たないのですが、やはり整列や体育の場面など、足の形が目立ちやすい状況では、強くコンプレックスを感じていました。
学生生活は、集団の中での「普通」がとても重視される世界です。
今の時代もそうですが、クラス内では「一軍・二軍・三軍」といった謎のヒエラルキーが存在しているようです。
そして、体型や外見的な特徴ひとつで、評価が変わってしまうこともあると思います。
ガニ股がその一要素に関わってしまう可能性もあるかもしれません。
私が学生だった頃は昭和の時代で、先生の立場が今よりもずっと強く、整列や集会でのマナーは特に厳しく指導されていました。
ガニ股の自分が普通に立っているだけでも、「ルールを守らない」「姿勢が悪い」などと思われてしまうのではないかという不安も常にありました。
もともと私は発達障害(当時は判明していない)だったので、ずっと避けられ、嫌われ、イジメられていました。
もちろん、ガニ股の変さも、ほんのちょっと影響があったかもしれませんが。
ガニ股のコンプレックスで悩む人へ|生まれつきでも大丈夫です
ガニ股って、地味に辛いコンプレックスだと思います。
誰かに直接指摘されたわけじゃなくても、自分で気付いてしまうと、そのことがずっと心のどこかに引っかかってしまうからです。
特に、周りの人が普通に立っているのに、自分だけO脚になっている。
というか、私の学生の頃にガニ股の人は、私以外いなかったもしくはいても、1~2人だった気がします。
この特殊感が非常に辛かった・・・。
でも、ガニ股は本人のせいではなく、遺伝や環境などのせいです。
学生時代(特に中学、高校)はガニ股がバレるシチュエーションが多いですが、それを乗り越えればガニ股で恥ずかしい思いをすることはほとんど無いと思います。
子供の頃は本当に周囲の人と普通とはちょっとした違う事で、自己肯定感が下がったり、不利益に繋がることもあります。
大人になったら、ガニ股程度は特に恐れることは無いのですが。
ただ、もし自分が親で子どもにもガニ股が遺伝してしまった場合、申し訳ないような気持ちになってしまうかもしれません。
ガニ股は自分のせいじゃない|生まれつきの体と向き合うために
私は、生まれつきのガニ股という特徴を持って生きてきました。
それが当たり前すぎて、小さい頃は特に意識していなかったのですが、成長するにつれて「普通」との違いが浮き彫りになり、それが恥ずかしさやコンプレックスへと変わっていったように思います。
けれども今振り返ると、ガニ股も骨格や筋肉、そしてASDといった「自分の体の性質の一部」であって、自分で選んだわけではないし、誰かを責めるものでもないと感じるようになりました。
ただ、本当は言いたくはないのですが、「なぜ父親はガニ股で胴長短足だったんだ」と責めたくなる気持ちも時々湧いてきます。遺伝したから。
ガニ股は今更どうでもいいのですが、胴長短足だけは本当にきついです。
発達障害ASDの生まれつきの姿勢の悪さに加え、さらに胴長短足で異常な猫背になってしまっているからです。
猫背はガニ股と違って、大人になっても目立ちやすく、恥ずかしさを感じやすい部分です。
そして、身体にも良くないですし。
学生時代は本当にいろんなことが気になります。
ちょっとした体の違いだけで、からかわれたり、仲間外れにされたり、自分を嫌いになってしまったり…。
でも、それはあくまで周囲の「狭い価値観」によって傷つけられてしまっただけなのだと思います。
今ガニ股で悩んでいる人がいたら、無理に隠そうとしすぎず、でも必要なら自分が安心できる範囲で工夫して、少しずつ付き合っていけば良いと思います。
そして、何よりも「自分が悪い」と思わないでほしいです。
※本記事は筆者個人の体験や感覚に基づいた内容であり、医学的な診断や一般化を意図したものではありません。