
親が子供に発達障害があると気づいたら、本人に伝えるべきなのでしょうか。
たまたま、知恵袋で発達障害と検索したら、このような質問がTOPにありました。
子供のころから友達との交流が上手くいかず、頑張っても孤立し、高校卒業までボッチだった。
大学に進学するようですが、「何故自分は他の人と同じように交友関係が築けないのだろう」と悩んでいます。
子供が発達障害の特徴と完全に一致していて、伝えた方がいいのか悩んでいました。
この質問に対して個人的に感じたのが、「遅すぎ」ということです。
既に一番重要な成長期に、発達障害の特性によって友達付き合いが上手くできず、メンタルに相当ダメージを負ってしまった可能性が高いからです。
さらに、自己肯定感も欠如してしまい、今後の人生に悪影響を及ぼす可能性大。
でも、まだ間に合います。
確かに、小学校から交友や友達付き合いは、大人になっても一生ものと言われています。
普通の人と同じようにできなかったのは、人生においてかなり致命的だと思います。
もし発達障害とわかっていたら、教師や周囲の人のサポートもあったし、それなりに対処のしようがあったし、友達もできた可能性が高いからです。
ただ、まだ18才でこれから大学生なのであれば、発達障害の問題点を知って、自己分析して、どうすればいいのかの指標が立てられる。
今すぐにでも発達障害かどうかの検査を受けて、自分の特性(得意・苦手)を理解し、それに合ったコミュニケーション方法や環境の選び方を見つけてほしいです。
しかしそうはいっても、全ての人に「子供のころから自分が発達障害だと認識してもらって、それを元に学生生活を送るべき」ではないのも事実。
その人の性格や環境、問題、発達障害の症状も人それぞれだからです。
これは本当に子供の一生を左右する問題なので、しっかり考えないければならない案件です。
親が子供に発達障害があるということを伝える必要性
冒頭でも書きましたが、子供の頃の友達付き合いは本当に大事です。
学校という環境は、人生で初めて「家族以外の人間関係」を学ぶ場所であり、社会の縮図とも言われています。
そこでの経験は、その後の人間関係の土台になることが多いからです。
でも、発達障害の子供の場合、何の説明もないまま「普通のやり方」で人間関係を築こうとしてもうまくいかないことが多いのです。
特にASDの場合は特性によるコミュニケーションの難易度が高すぎるし、人によっては無理な状態になります。
努力とか、頑張っても絶対とは言わないけど、上手くいかないことが多い。
何故、自分だけ周りの人と同じように普通の交友ができないのか、悩み続けてしまいます。
本当は、生まれつきの脳の問題であり、自分ではどうしようもないのに。
こんなことが大人になるまでずっと続くのは辛すぎます。
ならば、最初から人との交流が難しくなってしまう性格とわかってもらい、その対処法や手助けしてくれる環境に身を置くべきなのです。
ただ、全ての発達障害の子供にそんなことは当てはまらないし、人それぞれです。
でも、ASDの場合、大多数はこの問題を抱えてしまう可能性があるのも事実。
ADHDもまた、注意力や衝動性などの問題で、学校生活や人間関係でトラブルを抱えやすい傾向があります。
自分の努力ではなくて、生まれ持った脳の特性によって周囲との不和が起きやすいのです。
子どもに発達障害と伝えていい場合とダメな条件
どのくらい発達障害の特性によって、友達付き合いが上手くいかないのか、を見極めることでしょうか。
上手くいっていなさそうだけど、深い仲(親友)の友達はいるとか。
ハブられているけど、本人がそれほど気にしていない、浅く広い付き合いよりも、少人数で深い関係の方が好きというタイプの人もいます。
友達の数をそれほど重要視していない(しなくてもいい)。
広い交友関係よりも、自分の趣味や好きなことに集中する方が楽しいと感じる場合もあると思います。
人付き合いがめんどくさくて一人でいる人もいますし。
ただ、これは子供の頃の友達関係の場合だけです。
それ以外の勉強や、学校生活そのものに大きな支障が出ているのであれば、少し話は変わってきます。
集団行動ができない、特定の科目しか興味がなく、それ以外が壊滅的、その他のトラブルが起きやすいなど。
この辺の判断が難しいので、やはり専門家に相談するべきです。
そして、発達障害の検査を受けるかどうか、伝えるべきかの見極めをしてほしいです。
個人的には、少なくとも小学生高学年くらいから伝えるべきだと思っています。
そのころになると、無邪気でなあなあで通ってきたことが、年齢が上がってきて崩壊してしまうと感じているからです。
でも、性格がナイーブだったり、自己否定が強い性格だったりすると、発達障害という言葉を受け入れられないこともあります。
そして、「自分は普通じゃないんだ」「障害者?」と強く思い込んでしまうって余計に悩んでしまうかもしれないからです。
発達障害と伝えたことで、かえって自信を失ってしまったり、自分は何をやってもダメなんだと考えてしまう可能性も0ではないのです。
その子の性格や受け止め方をよく考えたうえで判断することが大切だと思います。
まとめ
今回は、親が子供に発達障害かどうかを伝えるべきかどうかについて考えてみました。
以前も似たような記事を書いた気がしますが、それだけこの問題は本当に切実に考えなければならない問題です。
ASD当事者として実感しているのは、もし子供の頃に発達障害だと分かっていて、それ相応のサポートを受けられていれば、今のような悲惨な状況にはなっていなかったからです。
むしろ、障害手帳を子供の頃に取得して、その道一本で進んでいけていれば、まだマシだった。
そもそもIQ自体も軽度知的障害であり、普通に混じって同じ環境で育った悲劇。
発達障害でも成功者はいるし、人生が上手くいく人もいる。
でもそれはやはりIQの影響力が強いと思うし、さらに言えば環境や運が良かった人限定。
たまたまよき理解者に出会って、導いてもらった。
特定の得意分野に運よく進めていけた。
クラスの子供がみんな優しくて、虐めが起きない平和な地域など。
でもこれらの恵まれた状況に身を置ける発達障害の子供は一体どれくらいいるのだろう。
個人的には、10%にも満たないのではないかと思っています。
どうしても発達障害の脳の特性が人生においてマイナスに働いてしまい、ネガティブな方向へ行ってしまうからです。
結論として、子供が発達障害という特性を受け入れられそうな性格で、それによって前向きに対処できそうなら伝えるべきだと思います。
そして、努力してもどうにもならず、辛い思いをしているのであれば、伝えてあげて周囲の理解やサポートを受けられる環境を作ることも大切ではないでしょうか。
