発達障害の人の恋愛で、「3カ月ルールを適用すると良い」という記事を最近読みました。

3カ月ルールとは、じっくりそれくらいの期間をかけて相手の事を知って、恋愛に発展させるかどうか判断させるかというもの。
確かに発達障害の人は、感情に流されたり、気持ちが先行して「すぐに恋愛関係になる」という結果を求める傾向はあると思います。

発達障害の人の恋愛に対する難易度は、普通の人よりも3倍以上高いと思うので、失敗したり破局しやすいからだと思われます。

そこで、発達障害と3カ月ルールや恋愛における問題点を考えてみたいと思います。

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恋愛の3カ月法則とは何?

恋愛の3カ月法則(3カ月ルール)とは、気になる相手ができても、すぐに恋人関係に発展させない。
最低でも約3カ月くらいは知り合い~友人として関係を育てる期間を設ける、という考え方です。

恋愛は感情優先になりやすいので、どうしても気持ちが先走りやすい。
特に発達障害の人の場合、盛り上がった勢いのまま一気に距離を詰めてしまい、相手との温度差で失敗してしまうことが多いとされています。

そこで、あえて「3カ月」という目安を意識して、感情を暴走させず、相手の性格や相性を測ってみる。
反応を冷静に見極める時間を確保しよう、というのがこのルールの目的です。

もちろん、3カ月待てば恋愛が成就するというような魔法のルールではないです。
ただ、関係を急ぎすぎて失敗しやすい発達障害の人にとっては良い法則なのかも、ということです。

恋愛3ヶ月で何が起こる?

3カ月という期間を置くと、恋愛関係の中ではどんな変化が起こるのでしょうか。
まず発達障害の人に必須の恋愛経験値が手に入るということです。

特に大きいのが、お互いの素の部分がわかることだと思います。
出会ってすぐだと、誰でも多少はよそ行きの対応や演技が多いのではないでしょうか。

でも、何度か会ったりやり取りをしていると、連絡のペースや会話のテンポ、価値観の違いなどがわかってくる。
相手側の温度感もこの頃にはある程度はっきりしてきます。

向こうからも連絡が来るのか、誘いに前向きなのか、それとも少し距離を置こうとしているのか。
このような反応の積み重ねによる経験が、今後の判断材料になっていきます。

そしてもう一つ大きいのは、自分の気持ちも意外と落ち着いてくる点です。
最初は強い好意だと思っていても、時間が経つと本当に相性がいいのかを冷静に見られるようになる。

3カ月という期間は、

・相手を知る時間
・相手の反応を見る時間
・自分の気持ちを整理する時間

この3つを確保できる、ちょうどいい期間と言えるのではないでしょうか。
このルールによって、勢い任せの失敗はかなり減ってくると思います。

ASDの人に恋愛3カ月ルールが必要な理由

ASDの人は、脳の特性から人との交流が本当に難しくなります。
普通の友達付き合いや人との触れ合いだけでも大変なのに、恋愛はもっと不向きすぎると思う。

一番の問題は、他者の気持ちを汲み取って円滑な交流をすることが苦手すぎる点です。

今相手が何を考えているのか、何を望んでいるのか、どのような言葉をかけて欲しいのかなど、瞬時に察して適切に対応するのが本当に難しい。
しかも恋愛となると、毎回自分で考えてその時その時の適した言動をしなければならない訳です。

しかしASDでも、ある程度慣れた相手であれば、それなりの対応はできるようになります。
ASDの強みとして、経験から学んで似たようなことをループするのが得意だからです。

相手の性格を知り尽くして、望みや気遣いの仕方などを学んでいると、普通の人よりも上手くいくのではないかと思います。
その期間が3カ月ルールに適しているのかもしれない、ということです。

あと1つ言えることは、相手の事を何も知らないのに何の疑問も抱かずに大好きになってしまい一途になる。
恋は盲目と言うのがありますが、まさにその状態になる確率が高いと思います。

これもたくさん恋愛経験をして慣れていけば、ASDでも一般人並みの判断力は付く、と願いたいところです。

相手の気持ちの読み取りが苦手

ASDは、相手の表情や言い回しから気持ちを読み取るのはかなり難しいです。
もちろん経験やIQなど、その人によります。

相手のことがわかっていない最初の頃は手探り状態なので、ちょっとした反応やサインも間違えてしまう可能性が高いです。
ここで焦って距離を詰めてしまうと、「思っていた反応と違った」というズレが起きます。

なので3カ月ルールのように、まずは知り合い~友人として関わる時間をしっかり取るのは理にかなっています。
やり取りの回数が増えるほど、相手の反応のパターンも少しずつ見えてきますから。

いきなり恋愛の正解を求めるのではなく、「情報を集める期間」と考えるくらいが、ちょうどいいのかもしれないです。

距離の適量が分かりにくい

恋愛で地味に難しいのが、「どこまで踏み込んでいいのか」という距離感だと思います。
連絡の頻度、誘うタイミング、どこまでプライベートな話をするかなど。

このあたりがASDの人には高難易度になってしまうのではないでしょうか。

ASD傾向があると、この「ちょうどいい加減」というあいまいな距離感が難しいのです。
近づきすぎて相手に引かれてしまったり、逆に慎重になりすぎて何も進まなかったり、極端になりやすいのもここです。

3カ月ルールの良いところは、最初から恋人モードで突っ込まなくていいところです。
いきなり恋人関係になるのではなく、友達と決めておくだけで、無理に距離を詰めすぎる失敗はかなり減ります。

時間をかけながら、相手の反応を見て少しずつ調整していく。
これが安全な進め方だと思います。

雰囲気で察するのが難しい

恋愛は、その場その場の雰囲気をうまく乗り切る(こなす)のが大変なのではないでしょうか。
定型発達(普通)の人であれば、なんとなく自然体で恋愛を楽しんでいる気がします。

しかし、ASDの人が何も考えずに何の躊躇もなく、自分を出して恋愛してしまうとほぼ失敗すると思います。
言ってはいけない、間違っていることでも、自分が感じた思ったことをそのまま言動に移してしまうので。

そうならないために、その場の雰囲気を察して言葉を選ぶような意識をする必要があります。

恋愛は、思っている以上に言葉にされないサインが多い世界と言われています。
でもASDの人にとって、この「察する文化」は正直かなりハードモードです。

空気だけで判断しようとすると、どうしても読み違いが起きやすくなるからです。

なので、3カ月ルールで関係をゆっくり作っていくと、言葉で確認する余裕が生まれます。

「このくらいの頻度で連絡しても大丈夫?」
「迷惑だったら遠慮なく言ってくださいね」

こんなふうに一言添えられるだけで、すれ違いはかなり防げます。

無理に急いで恋愛を発展させようとせずに、3カ月ルールを意識した方がいいのかもしれないです。

ADHDの人に恋愛3ヶ月ルールが必要な理由

ADHDの人の場合、ASDとはまた違った問題で恋愛が難しくなりやすいです。
よく言われているのが、興味を持つと一心不乱、でも飽きやすいというもの。

気になる相手ができると、一気にテンションが上がる。
もっと話したい、もっと会いたい、早く関係をはっきりさせたいなど。

特に衝動性が強いタイプのADHDの人に見られやすいです。
(不注意優勢タイプや、大人で自己理解が進んでいる人には当てはまらない場合もあります)

ASDも同じように、そのまま猪突猛進にゴールを求めてしまう傾向があります。

でもADHDの人の場合は、勢いで一気に距離を詰めたあと、気持ちが急に冷めてしまうことがあります。

最初はドーパミン全開モード。

「運命かもしれない」
「毎日会いたい」
「この人しかいない」

…と言っていたのに、数週間後には、

「なんか思ってたのと違うかも」
「返信めんどくさい」
「他に楽しいこと見つけた」

という、情熱のジェットコースター状態になりやすいのが特徴です。

性格が悪いという話ではなくて、刺激への反応の強さや、ADHDの報酬系の特性が関係しているのです。

新鮮さがあるうちは燃え上がる。でも慣れてくると刺激が減る。すると気持ちも落ち着く。
ここで問題になるのが、相手との温度差です。

自分は最初から100で突っ込む。
相手はまだ30くらい。
そのうち相手が80まで上がってきた頃には、自分は40まで下がっている。

見事なすれ違い。

そこで、3カ月の強制的なルールを設けるというものです。

あらかじめ「最低3カ月は友達期間」と決めておくだけで、勢い任せの急接近をかなり防ぐことができる。
特にADHD傾向がある人ほど、感覚ではなく外部ルールでペースを管理した方がうまくいきやすいのです。

あと、時間を置くことで、最初の強い熱量が少し落ち着くというメリットもあります。
恋愛初期の高揚感でそのまま突っ走ると、相手との温度差に気づきにくくなるからです。

3カ月ほど関わっていると、

・本当に相性がいいのか
・相手もこちらに興味を持っているのか
・自分の気持ちは一時的な盛り上がりではないか

こうした点を、以前より冷静に見られるようになります。

ADHDの人にとって3カ月ルールは、「待たされる制限」ではなく、失敗確率を下げるための安全装置。
そう考えると、かなり実用的な考え方なのではないでしょうか。

まとめ

恋愛をしたことがないASD当事者ですが、「3カ月ルール」はかなり理にかなっていると思います。
少なくとも、冷静に分析して経験を積むことで発達障害の人は普通の人のように演じることはできるようになるからです。

でも、たとえ3カ月ルールを適用したとしても、絶対にどこかで破綻が起きると思ってしまいます。

自分の経験上、学生時代から人との交流が長くなるにつれて誰も近づかない存在になっていったから。
特に、年齢が上がるにつれその速さは顕著になっていきました。

ASD特有の変さや普通ではない物事の考え方、言動などがやはり異質で、距離を置かれやすいものだったのだと思う。
頑張って普通を演じていても、上手くいかない。

もし自分が恋愛できたとしても、数週間で破局したと思われます。
「恋愛3ヶ月ルール」を適用したとしても、どうしても発達障害の特性によるコミュニケーションのズレや距離感の難しさがあるからです。

もちろんすべての発達障害の人がこうなるわけではないです。
IQ、資産、運などもかなり関係してきます。

でも、ASDの人の結婚率は10%前後という報告もあります。
海外でも、自閉スペクトラム成人の結婚率は約5〜9%程度。

別の研究では、ASD成人の既婚経験:約5%という報告もあります。
ADHDの影響を受けるカップルは、一般の最大約2倍の離婚率という研究も。

これらは国や正式な公式データでなくエビデンスも曖昧ですが、少なくとも恋愛においても、それ相応の影響はあると思います。

結論としてADHDは、情熱的恋愛スコアは高い、でも離婚率も高い。
という「ジェットコースター型」傾向。

ASDは、社会的コミュニケーションの困難、対人理解の難しさ、関係構築の難しさなど、恋愛では「慎重・高難易度型」傾向があります。

もちろん、発達障害の症状は人それぞれで全く違いますし、環境によっても左右されます。
ただ、恋愛3ヶ月は発達障害の人にとって必須級であることは確かだと思います。

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