
鬱の薬を処方されて3~4年くらいが経ちました。
セルトラリンという効果が中程度~マイルド、そして副作用が比較的少ないとされているお薬を飲んでいます。
この鬱のお薬なのですが、実は飲んだり、飲まなかったりと、自己判断で服用したりしたこともあります。
本当はこのようなことはしてはいけないとされています。
理由として、抗うつ薬は血中濃度が安定して効果を発揮するタイプのお薬だからです。
飲んだり飲まなかったりすると心や体の調子がブレやすくなるのだそう。
実際、私もひしひしと実感しています。
1日おきに飲むように何故か思いつき、2~3週間実行してみたのですが、薬の効果が10~20%くらいまで落ちた感じがしました。
毎日飲んでいれば、安定して精神が一定の状態に保たれてはいます。
でも、1日おきだとなにか、薬が効いているのか効いていないのかわからない状態になっていました。
説明が難しいのですが、ほぼ飲んでいないような心の状態です。
そもそも自分が今、鬱なのか、薬で鬱が直っているのかよくわかってはいませんが。
しかし毎日ちゃんと飲んでいないと、血液中に鬱のお薬が安定してとどまらず、ほぼ意味をなさない状態になっている、ということは実感しています。
そして最近、鬱のお薬を辞めたくなってきました。
それは、心や精神状態が「永遠と一定状態に保たれ続けてしまっている」という気持ち悪さというか、感情が人として変過ぎると感じているからです。
10段階で普通の人の平常な感情が5だとすると、3.5~4辺りをさまよっていて、3~5秒くらい気持ちが上がったり、逆に下がったとしても、3~5秒くらいですぐにまた、一定の低い値に戻されてしまう感じです。
例えるなら、オーバーロードというアニメがあるのですが、その主人公(アンデッド)のバッシブ効果(常時発動)で、感情の平坦化があります。
これは、感情が一定以上に高くなったり、落ちたりすると、胸が冷えるような感覚と共に感情がスッと消えて一定状態になる描写があります。
自動的に「感情が抑え込まれる」というものです。
これと非常に似たような感覚がずっと続いている感じです。
嫌なニュースや事件事故を見て感情が高ぶっても、数秒後には「しかたない」というような達観した感じになってしまう。
嬉しい事やワクワクしても、「やっぱりいいや」とか「そんなものか」というような、何故かシュンとしてして、感情が平坦化する。
そして一番の問題が、頑張ろうと決意してもすぐに気持ちが収まってしまい、「後で良いか」とか何かほかの事をして現実逃避をし続けるということです。
明らかに鬱の薬がなんか良くない方向に働いている気がするのです。
こうした状態が続くと、日常のあらゆる場面で「自分らしさ」が薄れていくような感覚があります。
もともとASDの主体性が全く無い状態ではありましたが、少なくとも人間の感情の起伏はあったなと。
以前なら、ちょっとした楽しみや嬉しい出来事があれば自然と心が動いていたはずなのに、その「揺れ幅」がほとんどなくなってしまった。
まるで、人としての感情が落ちてしまったような感じです。
そして人間の三大欲求も全て低空飛行で一定化、もしくは異常、皆無になってしてしまったことです。
これが一番きついです。
人間の三大欲求とは、睡眠欲、食欲、性欲です。
睡眠欲は、薬の影響から眠くなることもあるし、深く寝ようとしても数時間おきに目が覚めてしまう。
もしくは、6時間以上の長時間の眠りに付けない。
大体、6時間くらいで満足して目が覚めてしまいます。
でも、鬱の薬を飲む前とは雲泥の差が1つあります。
それは目覚めが良いということ。
鬱の薬を飲む前は、目が覚めて起きようとしても、どんよりしていてなかなか起きれない。
起きたとしても、眠気が取れないし、頭もスッキリしてくれない。
逆に鬱の薬を飲んでいる今は、眠りが浅くても起きれば数秒でスッキリした感じになるし、頭がクリアな状態をほぼ保ってくれています。
理想は、鬱の薬を飲まずに眠気が吹き飛んで活性化できるのが理想です。
でも、今はこの睡眠欲に関しては鬱の薬の効果は良さげです。
でも、途中で何度も起きてしまうのがかなりきついです。
次に食欲です。
これに関してもある程度、影響はあると感じています。
私の場合は、食事が美味しく感じられない、食べるのがめんどくさい、それほど食欲がわかないなどがあります。
普段の食事もそうなのですが、おやつ(甘味)を食べても、なんか美味しいとは思うけど、作業に感じるというか、そのような設定(おいしい)が起こっているというような感じです。
要するに感動が薄くなっているのだと思います。
最後に性欲。
これが一番影響があるかもしれない。
実際ほぼ皆無です。
そもそも感情が全然動かない。
若いころと比べたら、本当に雲泥の差。
男性は歳をとるにつれて、性欲が低くなると言われていますが、それ以前にほぼ無くなります。
性に対する意欲がほとんど感じられない状態です。
このように人間の三大欲求にたいする効き目が、鬱のお薬によって抑制、低空飛行で一定の状態を保たされてしまっていると実感しています。
鬱の薬が効かない
鬱の薬が効かない人はいるのでしょうか。
抗うつ薬は「飲めば誰でも必ず効く」というお薬では無いとされています。
ネットや医師の説明でもあまり強調されませんが、効果が出にくい体質や、効果が安定しない人が一定数いるのは事実です。
私の服用しているセルトラリンのようなSSRI系は、脳内のセロトニンの取り込みを緩やかに調整する薬という性質から、効き方に個人差が非常に大きいとされています。
私自身、飲んだり飲まなかったりという適当な服用の時期があったので、そもそも効果判定が難しい部分もありますが。
それでも「効いているのかわからない」「効き目が薄い気がする」という感覚はずっと残っていました。
抗うつ薬が効かないと感じる理由は色々あります。
- 体質的に SSRI が合わない
- ASD や ADHD と併発している場合、効き方が変わる
- セロトニン以外の神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)が関わるタイプの鬱
- ストレス要因や生活環境が大きすぎる
- 適切な量に達していない
- 効果が出る前に副作用だけ強く感じてしまう
このようなことが原因で、効きにくいこともあるようです。
私の場合は、たしかに薬で精神の波は抑え込まれるのですが、それが治っているのかただ単に平坦にされているだけなのか、判断が難しいです。
効いているのか効いていないのかよくわからない。
感情や欲求が落ちているのに、鬱が改善された実感は薄い。
この「どっちつかずの状態」が本当にしんどいと感じています。
鬱の薬を辞める時
どのような状態になれば、鬱の薬を辞める時になるのでしょうか。
個人的には、鬱の原因となっている自分が抱えている問題がある程度解決したり、めどが立った時ではないでしょうか。
もしくは、私のように感情の一定化や人間らしい感情の起伏の抑揚が嫌になって辞めたくなった時だと思います。
鬱の原因については、原因の理由は人それぞれなので何とも言えないのですが、せめて問題の解決の兆しが見えるくらいにならないと辞め時ではないと思います。
私の場合は、23年以上の引きこもりなので既に絶望で諦めてしまっている。
例え、引きこもりから抜け出せたとしても、既に人生的に終わってしまっているので、鬱状態からは逃れられない。
なので、最底辺を受け入れてしぼんだ気持ちのまま過ごす決意をもって鬱の薬を辞めるしかないと思います。
今はそのような決断はできませんが。
でもやはり、鬱の薬を辞める時、止めたい時は「人間らしさを取り戻したい」という気持ちが強くあります。
薬を飲んでいると、気分の落ち込みや不安が軽減されますが、「喜び」や「ワクワク」などプラスの感情まで抑えられてしまっています。
自分の生きている実感までもが失われている感覚があるのです。
うつ病の時もずっと気持ちは落ち続けていましたが、少なくとも嬉しかったり、行動したくなったらそれらを抑制せずに続いていたのです。
まだ人間らしさがあったというか。
ようするに、鬱の薬を辞めるということは、「生き方そのものをどうしていくか」を考えるタイミングにもなるということです。
感情の起伏を取り戻したい。
自分らしい感覚を取り戻したい。
心の波がある生活をしてみたい。
そう思えるのなら、その気持ちは大切にしていいと思います。
まとめ
今回は、ずっと実感していた鬱の薬の問題について考えてみました。
実際、今鬱の薬を飲むのを辞めるのはかなり難しいです。
止めた際の離脱症状や、元の鬱状態に戻ることが怖いからです。
でも、今の感情が低空で一定化してしまっている状態もかなりつらいです。
人間らしさを取り戻したい。
しかし、鬱の薬による頭のスッキリ感は捨てがたい。
飲まなくなると絶対に、頭にもやがかかってどんよりした状態に絶対になるからです。
これも本当に辛いです。
鬱のお薬の効き目は実感していますが、でも頼りすぎるのも良くないです。
私の通っている心の心療内科でも「薬に頼らない」を信条としています。
それでも私に鬱の薬が処方されているということは、相当重症なのかもしれない。
実際、23年以上の引きこもりで発達障害で、末期的なのでそう思われていると感じます。
しかしやはり、昔はそのような鬱のお薬とかない時代もあったわけで、頑張っていた人もいた。
それに、発達障害の原因と言ってはいけないかもしれませんが、薬や添加物、環境などの影響が発達障害の人の割合が増えている要因となっている可能性があると私は思っています。
なので、薬に頼るよりは自然に直せるなら治す方が良いということです。
無理をしてでも。あくまで私個人の考えですが。
実際に薬が人体に影響がないとされていても、100%では無いし、何かしらの脳や体に及ぼしている可能性はあります。
鬱の薬も脳の状態に対する影響力は強いですし、ずっと飲み続ける人生もまた違うと思うのです。
だから、いつかは辞めるときがくるし、その判断がどこにあるのか。
人それぞれ違うと思いますが、無理のないタイミングで、納得できる形で、自分の人生にとって最善の選択ができることを願っています。
※この記事はあくまで私の個人的な体験と感想であり、医学的な正確性を保証するものではありません。
治療方針については必ず医師や専門家に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. セルトラリンって、どれくらい飲めば効き始めるの?
A. 一般的には2~4週間くらいで「なんとなく変わってきたかな?」という実感が出ると言われています。
ただ、私みたいに「効いてるのか効いてないのかよくわからない…」という人もいます。SSRIはゆっくり効く薬なので、焦らず様子を見るのが大事ですね。
Q2. 飲んだり飲まなかったりするとマズいの?
A. これは正直、かなり影響があります。私も1日おきに飲んだ時期がありましたが、効果がスカスカになる感じがしました。
セルトラリンは血中濃度が安定して初めて本来の力を発揮するので、自己判断での断続服用はおすすめできません。
Q3. 感情が平坦になるのって本当にある?
A. はい、あります。これは私が一番つらい部分でもあります。
怒りや喜びがすぐスッと消えてしまって、「自分ってこんなに無感情だったっけ?」と思うことも…。
SNSでも同じ悩みを持つ人は多いので、決して珍しい症状ではないようです。
Q4. やめ時っていつがいいの?
A. 医師は「症状が安定してから」と言いますが、個人的には“自分の人生の問題にめどが立ち始めたとき”が1つの判断材料になると思っています。
ただ、「感情が平坦すぎてつらいからやめたい」という理由でもいいと思います。
でも、無理に決断する必要はなく、ほんとに人それぞれのタイミングで大丈夫だと思います。
Q5. 三大欲求(睡眠欲・食欲・性欲)が下がるのはよくあること?
A. 私自身も大きく影響を感じましたし、調べてもSSRIでは比較的よくあることのようです。
睡眠が浅くなったり、食事がおいしく感じなかったり、性欲がガクッと落ちたり…。
もちろん個人差はありますが、まったく珍しい副作用ではないようです。
