
この前、少し悪夢を見て不思議な現象が起きました。
1週間くらい前のことだったと思います。
今でも思い出すとゾッとする、不思議な…というか、ちょっと怖い体験をしました。
その原因になったのは、夢の中で体が勝手に動いてしまったことです。
夢の中で、何かの「限定品」を手に入れていて、それを誰かに奪われないよう必死で逃げていました。
リアルのニュースで見た「マックの限定品買い占め事件」が頭に残っていたのが発端だと思います。
夢の中の私は駅の階段を駆け下りていて、ちょうどタイミングよく電車がホームに入ってきました。
「これに乗れば助かる!」という直感に突き動かされて、全力で電車に向かって走っていきました。
ところが、乗り込もうとしたその直前、4〜5人くらいの集団に取り囲まれてしまったのです。
彼らは限定品を奪おうとしてきて、私はそれを紙袋ごと必死で守っていました。
相手は遠慮なしで攻撃してきます。腕を引っ張られたり、体を押されたり。
私は両手で紙袋を抱えて、絶対に離さないという気持ちで踏ん張っていました。
でも、あまりにもしつこく攻撃されてついに我慢の限界を超えてしまい、思わず反撃。
夢の中で私は回し蹴りのような動きをしました。
それが、現実の体にも連動していたのです。
私は障子戸のすぐ横で寝ていたのですが、勢いよく蹴り出した左足の甲の部分が、障子の木の骨組みの所に思いっきりぶつかりました。
もうあまりの激痛でその瞬間に目が覚めました。
その時点で、寝てから3〜4時間ほど経っていたと思います。
とにかく痛くて、そこからしばらく眠れず。
しかも普段から途中で目が覚めるとネガティブな思考になり、この日は足の痛みもあり、2時間くらい眠れませんでした。
翌日になると、足の甲にはくっきりと痣ができていて、ちょっと押しただけで強い痛みが発生しました。
数日は湿布を貼って様子を見ていたのですが、1週間以上経った今でも違和感というか、神経になんか異変がある感じがします。
夢の動きが現実になるレム睡眠行動障害とは
今回、私が初めて体験した夢の中の行動が現実の体にも連動するというのは、レム睡眠行動障害(RBD)と呼ばれる症状のようです。
普通、夢を見ているとき(特にレム睡眠中)は、体が動かないように筋肉の活動が抑制される仕組みが働いています。
なので、夢の中では動き回っていても、体はリラックス状態で寝ているのです。
でも、RBDのような状態になると、その筋肉の抑制がうまく働かなくなってしまい、夢の中でしている行動が実際の身体にも反映されてしまいます。
まさに今回の私はその状態だったと思います。
夢の中で反撃しようと回し蹴りをした瞬間、現実でも足を蹴り出してしまい、障子戸に激突。
結果、痣と激痛を抱えて過ごすことになりました。
夢遊行動との違い
似たような現象に夢遊行動(睡眠時遊行症)もありますが、こちらはもう少し違う仕組みのようです。
夢遊行動は、深い眠り(ノンレム睡眠)のときに起きやすく、寝ている本人が突然立ち上がったり、歩き回ったりする現象です。
でも、本人にはその記憶がほとんど残っていません。
RBDではレム睡眠中に起きているため、夢の内容を鮮明に覚えていることが多く、夢と現実の動作が一致していることが特徴とされています。
今回、私は夢の内容をはっきりと覚えていて、その中での動作(蹴る)も現実で再現されていました。
この点から見ても、夢遊行動よりはRBDのほうが近い印象です。
ケガに繋がることも
もし今回、蹴った勢いがもっと強かったら、ただの打撲では済まなかったかもしれません。
足の甲はもともと骨が細くて繊細な部位です。強くぶつけると、ヒビや骨折につながることもあるようです。
ネットで調べてみると、RBDによって家具にぶつかったり、寝ている家族を誤って殴ってしまったりする事故も実際に報告されています。
特に男性に多く、50〜60代で発症しやすいと言われていますが、若い人でも起きる場合もあるようです。
一歩間違えば大ごとになるケースもあると、ちょっとゾッとしました。
RBDの原因と考えられていること
RBDは、脳内の「筋肉の抑制機能」に関わる部分の働きが弱まることで起きます。
原因はまだ完全に特定されていませんが、私の場合、引きこもりと鬱病、昼夜逆転の不規則な生活などが関係しているようです。
・抗うつ薬や睡眠導入剤の影響でRBDが引き起こされることも
・ストレスや不安心が過敏な状態にあると、睡眠の質そのものが乱れ、夢も荒れやすくなる
・睡眠不足や不規則な生活がレム睡眠に影響を与え、夢中で動いてしまう
私はASDの聴覚過敏の影響で、ちょっとした物音でも目が覚めてしまうこともあり、睡眠の質も悪いです。
また、1~2時間おきに目が覚めてしまい、その後何かネガティブな思考が頭の中を駆け巡り、眠れなくなることもよくあります。
なので、今回のような現象は、ある意味必然だったのかもしれません。
まとめ
今まで生きてきて初めて、夢とリアルの体の動きの連動が起こりました。
夢が影響して寝言や汗だくになることはたまにあったのですが、実際に体が激しく動いてケガまでしてしまったのは、これが初めてです。
睡眠の質が悪いと、自分では気づかないうちに体が危険な状態にさらされているかもしれません。
再発を防ぐためには、昼夜逆転の生活の見直しやうつ病、自律神経の改善などが必要だと思います。
でも、今の私の状況はそれらを治すことが非常に難しいです。
せめて完全防音室で無音の中で寝られる環境があれば良いのですが。