自閉症スペクトラム(発達障害アスペルガーASD)の人は、修学旅行へ行くべきなのでしょうか。
私は発達障害(ASD)であり、中学生、高校生の頃、日本でも最悪レベルのいじめを受けていましたが、修学旅行や遠出する遠足などの行事は全て参加していました。
当時の私は、発達障害が判明していないこともあり、普通の人と同じように学生生活を送っていました。
その為、ほぼ強制的にイベント事を定型発達の人と一緒に行っていました。
発達障害のアスペルガーの影響から友達はおらず、修学旅行の班分けでは悲惨な目にあいました。
強制的にイジメてる人のグループに入れられ、修学旅行中は常に暴力や暴言に耐える状態でした。
また、何か問題が起こると、ちょっとしたことでも全て私のせいにされていました。
私は受動型アスペルガーであり、自己主張皆無、相手の言いなりになってしまいます。
中学校での修学旅行中は苦痛しかありませんでした。
高校の頃は、酷いイジメはなかったのですが、基地外扱いされいました。
近寄ってはいけない人物扱いされ、常に孤立していました。
その為、修学旅行の班分けでは最後の余りに入れられていました。
修学旅行中もほぼ一人であり、孤立状態でした。
普通の人であれば耐えられない環境だと思います。
しかし私は、ASDの想像力の欠如により、自分がどれだけ酷い状態に陥っているのか理解していませんでした。
自分の置かれている状態が普通だと思っており、異常だと気づいていないのです。
それが逆に不登校や学校を辞める選択にならなかったのが、まさに怪我の功名だと思います。
自閉症スペクトラム(発達障害アスペルガーASD)の人は、修学旅行に行った方がいいのでしょうか?
個人的に、発達障害でも修学旅行へは行った方がいいと思います。
イジメを受けていたり、クラス内で孤立している、友達がいないなど、学校生活で辛い思いをしていない限り、極力イベント事に参加した方がいいです。
修学旅行もそうですが、クラスや学校の行事に参加していないと、それだけでマイナスの印象を周囲の人に与えてしまうからです。
ほぼ全員が参加しているのに、一人だけ不参加状態。
他の人は、学校のイベントを通じて仲良くなったり、絆を深めている。
イベント事に参加できないだけで、クラス内で浮いてしまい、イジメや孤立する原因となってしまいます。
ただそうはいっても、発達障害の人の修学旅行への参加は、症状によって行かない方がいいこともあります。
また、行きたくないなら行かなくていいと思います。
発達障害の人は、それぞれ抱えている問題があり、修学旅行へ行くことの心配があります。
今回は、自閉症スペクトラム(発達障害アスペルガーASD)の人の修学旅行の参加について書いていきたいと思います。
自閉症スペクトラムは修学旅行に行かない方がいい?迷惑をかける?
自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)、多動・衝動・注意欠如(ADHD)のどちらも修学旅行では、普通の人と同じようにはいきません。
ASDの人の場合は、新しい場所・環境が非常に苦手、感覚過敏の影響、想像力の欠如の影響があります。
修学旅行で新しい場所、お泊りする環境、刺激が強すぎる影響から、辛い思いをしてしまいます。
また、自分で何をどうしたらいいのかわからない為、常に人頼りになります。
友達の理解やサポートがあればいいのですが、自分一人で発達障害の問題を抱えている場合、精神に多大な負荷がかかります。
トラブルを起こしてしまい、班行動やグループ内で迷惑を掛けてしまう可能性もあります。
ADHDの人の場合、時間が守れなかったり、衝動的な行動、不注意などから迷惑を掛けてしまう可能性があります。
迷子になる、忘れ物をする、普通の人がしないことをしてしまうなど、自然とグループ内で迷惑を掛けてしまうのです。
発達障害の人が普通の人(定型発達)と同じグループ、環境に混ざって集団行動をしなければならない修学旅行は、難易度が高いと言えます。
当事者が辛い思いをするのはもちろんですが、グループ行動、班での泊りなど、他の人に迷惑を掛けてしまう可能性もあります。
学生時代の思い出は大切ですので、発達障害の影響で普通(定型)の人に迷惑を掛けてしまうと、修学旅行にマイナスの出来事が付加される恐れがあります。
発達障害の人は修学旅行へ行かない方がいいのでしょうか。
それは人によります。
修学旅行の班内で多少迷惑を掛けてしまうけど、グループの人が許容してくれる。
理解やサポートがあるのであれば、気にする必要はないと思います。
確かに発達障害の人は修学旅行という集団生活で苦労してしまいます。
それでも経験することで成長します。
辛くても大変でも、人として経験値が得られますので、その後の人生においてプラスになります。
絶対に行きたくない、どうでもいいと思っているのであれば、無理に修学旅行へ行かなくてもいいです。
ストレスが多大にかかり、精神に悪影響を及ぼすのであれば、無理しない方がいいです。
発達障害の影響で修学旅行が心配、不安で行きたくない理由
自閉症スペクトラム(発達障害アスペルガーASD)の人の場合、新しい環境が本当に苦手です。
修学旅行で新しい場所でどうすればいいのか、上手くやっていけるのか、迷惑を掛けるんじゃないかと、不安や心配な気持ちがあふれてしまうのです。
普通(定型発達)の人よりも、未知のことに対する恐怖心、不安感が圧倒的に大きいのです。
また、集団行動が非常に苦手で、自分一人ではどうすればいいのかわからず、パニックになってしまいます。
常に誰かの指示や行動を真似するなど、自分で主体的に行動することができません。
修学旅行ではグループ内で行動します。
ASDの場合、コミュニケーションが上手く取れなかったり、どう行動すればいいのかわからないので、周囲の人頼りです。
自分が修学旅行で上手く立ち回れるのか、心配や不安を常に抱えてしまうのです。
でも、私のように悲惨な環境下でない限り、発達障害の人が修学旅行へ行く心配や不安は杞憂に終わることが多いです。
修学旅行へ行ってしまえば、何となくで終わってしまうのです。
大変や辛い目にあってしまったとしても、2~3日我慢すればいいだけです。
修学旅行での得られる経験、友達付き合いなどのメリットの方が大きいと思います。
ただ、発達障害の人が修学旅行を楽しめるかどうかは別です。
修学旅行中は不安や心配な気持ちが常に心の中にあるので、エンジョイできないと思います。
発達障害の当事者の声
発達障害の人の修学旅行について、意見をまとめてみました。
私(昔の高機能自閉症当事者)は、行った場所にもよりますが、
楽しいという気持ちが強かったように思います.
中学校は、それまでの班決めがめちゃくちゃ精神的には苦痛でした。だれと組んでいいか検討もつかなかった上、
仲間入り交渉も自力でしなければいけませんでした。中学の修学旅行のときは班決めが自由ではなかった。
どう関わればいいかわからず終始自分だけ空気のような感じでした。苦痛でした。
中学生の時はイジメにあっていたので修学旅行では1人で行動でした。心配なら行かないという選択枠はないのですか?
修学旅行なんて楽しい人には楽しいかもしれませんが、つまらない人には地獄です。
修学旅行は一人の時間がありません。いくら楽しいところでも、1時間ぐらい経つと疲れてしまいます。
すぐ疲れてしまいます。不参加です。
集団の中で何泊もすることに耐えられないと思ったからです。
私の選択は正しかったのでしょうか。
ちなみに、友達はおらず、学校も嫌いです。
発達障害の影響から、修学旅行のグループ決め、修学旅行中の辛さを感じている人は多いと思いました。
そもそも、普通の人と同じグループに発達障害の人を混ぜて集団行動、お泊りを体験させるのが間違っているのです。
どう考えても苦労してしまう、普通の人に迷惑を掛けてしまう可能性があるからです。
修学旅行中も、発達障害の理解、手厚いサポートを行う義務が学校側にあると思います。
まとめ
発達障害の人は、修学旅行中は常に気を張っていないければならない状態になってしまいます。
その為、楽しめない、ストレスを感じ続ける、非常に疲れてしまうのです。
また、普通の人は迷惑と思う人もいます。
発達障害の人は無意識に普通の人が問題と思われる行動、言動をしてしまうのです。
修学旅行は学生時代の大切な思い出です。
発達障害の人に限らず、集団行動内で迷惑、台無しにしてしまう人は敬遠されます。
修学旅行での失態の影響から、クラス内で浮いてしまう、イジメに発展する可能性もあります。
修学旅行は学校の集団生活の中でも、難易度の高いイベントです。
発達障害の人には向いていない、精神的に悪影響を及ぼす可能性があります。
その為、無理して修学旅行に参加する必要はありません。
修学旅行は義務ではないですし、強制力もありません。
ですが不参加になってしまうと、それだけでクラスで浮いてしまう、話題に取り残される。
友達付き合いが出来なくなってしまう。
といった、修学旅行後に何かしらの問題に発展する可能性もあります。
それが学校の集団生活の怖さです。
個人的に修学旅行へは本当に苦痛でない限り、参加してもいいと思います。
修学旅行へ行ってみれば、辛い思いをするかもしれませんが、何となく終わっているものです。
私の時代は発達障害の支援やサポートは皆無でした。
しかし今の時代は、先生や友達に理解してもらえる可能性はあります。
発達障害の影響から修学旅行で出来ない、辛いこと、問題を事前に伝え、配慮してもらうこともできるはずです。
難しいとは思いますが、学校の先生や両親、友達に相談してみるといいと思います。
まさむねさん ブログ記事興味深くお読みしました。
>無理して修学旅行に参加する必要はありません。
修学旅行は義務ではないですし、強制力もありません。
ですが不参加になってしまうと、それだけでクラスで浮いてしまう、話題に取り残される。
友達付き合いが出来なくなってしまう。
といった、修学旅行後に何かしらの問題に発展する可能性もあります。
それが学校の集団生活の怖さです。
学校、会社は、同調圧力の起きやすい環境だと思います。
まさむねさんの仰るように、参加しても地獄、しなくても地獄となることが予想されます。
私も個人的には、任意参加の行事は休んでいいと思います。
(私は強制?参加の卒業式なども休みましたが)
外国でも日本人学校のようなところ以外は、遠足や運動会はなく、
そもそも日本の制度に理解できない人も身近にいます。
今いる環境に辛さを感じる人は、自分を責めないでください、と言いたいです。
自分が苦しくならない方法や手段を選んでほしいと思います。
私自身、小学5年生の時の林間学校で、同性(女性)集団からのいじめにあい、
中学、高校は修学旅行は行きませんでした。
中学の時は、転校の予定があったので、修学旅行の当日に転校ということで乗り切りました。
高校の時はさすがに親と学校から変人扱いされました。
しかしこの時も天の救いなのか、ちょうど「はしか」が流行り、数名不参加の同級生がいて、
その人たちに紛れて(私ははしかではなかったものの)不参加とすることができました。
また高校生くらいになると、自分の意思で行かない人も私以外にもいました。
自分の意思を通せる環境はある意味恵まれているのかもしれません。
大人になっても職場の宴会が苦手で、私は交代勤務のある仕事だったので、
宴会の日は夜勤など参加しなくていいシフトにしてもらっていました。
しかし20年以上前のこと、私の職場では職場内の会議室などで宴会をしていたんです…
なので、夜勤中でも呼び出されたり、勤務中でも酒を飲まされたり、
一気飲みもありましたし、上司へのお酌やひどい場合は添い寝(以上のこと含め)を、
させられた同僚もいました。
アルハラ、セクハラ、パワハラ、マタハラ…
同調圧力も相まって、注意する人も助けてくれる人もいませんでしたので、
むりやり飲まされて酔いつぶされた次の日出勤できなかったことを理由に、解雇されたこともありました。
「逃げるが勝ち」です。
コメントありがとうございます。
日本の学校教育では、集団生活での調和を重んじる文化があります。
少しでも周囲と違った行動をすると、孤立する可能性が非常に高いところが辛いですよね。
修学旅行でも普通を演じることが難しい発達障害の人にとっては、本当に大変です。
外国では、例えばフランスは個人や個性を重視する文化があると聞いたことがあります。
人と同じであることを嫌い、人と違うことを好むという価値観があるようです。
日本でも発達障害の人や個性的な人でも、その個が尊重される環境になればと願っています。
>私自身、小学5年生の時の林間学校で、同性(女性)集団からのいじめにあい、
女性の集団いじめは、心理的に非常に辛く、大変厳しいものだと思います。
運よく乗り切れたとのことで、本当に良かったです。
momoさんは、仕事でも大変苦労されていることが伝わってきます。
会社の環境が悪く、社内や周囲の人が助けてくれない場合、今後は労働組合や第三者にすぐに相談した方が良いと思います。
ストレスを溜めてメンタルに影響が出る前に、その環境から逃げるのが本当に正解だと思います。