精神科や心療内科などで知能検査や心理テストの結果、自分が発達障害と気づいた時、本人はどのような心境になるのでしょうか。
私の場合、発達障害と判明した時は特に何も感じませんでした。
最底辺の人生を送り続けてきた為、「今更どうでもいい」、「手遅れ」という気持ちでした。
また当時は、発達障害の意味すらよく理解しておらず、どれだけ自分に影響を及ぼしていたのか気づいていませんでした。
今では発達障害について多少詳しくなり、人生に多大な悪影響を及ぼしていたことがわかりました。
それでも、発達障害と判明した時と同じく、怒りや悲しみは特になく、そういうものだという捉え方となっています。
全て発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の影響です。
想像が乏しく、特に興味が無いので、他人事のように考えてしまっているのです。
私はいつも親から言われていたことがあります。
それは、「自分の人生なんだよ」と。
自分のことなのに、何故か他人事のように考えてしまい、未来を考えていないと思われています。
主体性のない受動型アスペルガーなので、自己が薄すぎるのです。
自分が発達障害と判明しても、本当の意味を理解していません。
他の人から強く、「発達障害は酷い脳の障害」、「生まれた時点で人生が終わっている」などとはっきり言われない限り、認知できないのです。
発達障害の事実を突きつけられたときに感じる反応は人それぞれです。
今回は、自分が発達障害と気づいた時、どのような反応・心境になるのかを書いていきたいと思います。
発達障害の診断を受けた年齢・経験によって反応は違う
本人が発達障害と判明・気づいても、それまでの人生経験によって反応は異なります。
子供の場合
小学生~中学生くらいまでは、自分が発達障害と病院の先生や親から告げられても、「そうなんだ」くらいにしか感じないと思います。
発達障害がどれだけ辛いハンデなのか、また、人生にどのくらいの影響を及ぼすのかわかっていないからです。
ただ発達障害の特性により、小中学生の頃から学校や私生活で散々な目に遭ってきている可能性はあります。
その人の場合、自分が発達障害という障害持ちの事実がわかると、親に怒ったり、絶望してしまうかもしれません。
高校生の場合
高校生の頃に発達障害と判明すると、ある程度の経験がある為、納得とともに悲しみや不安な気持ちになると思います。
それまで健常者よりも辛い思いをしてきた為、今後の人生に希望を見出せなかったり、普通に出来ない絶望感があるのです。
大人の場合
大人になって本人が発達障害と判明すると、「やっぱりな」とか「ホッとする」など、受容すると思います。
今まで普通の人よりも圧倒的に苦労してきており、その理由が判明したことで解放感や納得感を得られるのです。
自分の人生が上手くいかなかった原因が発達障害にあるという事実が判明することは、ある意味「希望」に繋がります。
今後の対策方法を考えられますし、精神科や専門機関に相談することで、気持ちの持ちようがだいぶ違ってきます。
ADHDの場合は、薬で症状を抑えられることができる人もいます。
発達障害の事実を受け入れることで、自己肯定感が多少回復したり、メンタルの安定化につながるのです。
一般的な反応
ツイッター(X)から、自分が発達障害と判明した時の反応を調べてみました。
ずっと自分は双極性障害だと思っていたけど昨日の診察で発達障害+
コミュニケーション障害と判明。
本当の障害を知った安心感と同時に
偏見もある障害につき、死ぬまで上手に付き合っていかなければならないという複雑な心境なのでタピオカ店恫喝した某タレントと一緒にされるのは腹立つんだけど。— ゆりさ( *¯ ꒳¯*) (@kaya_yurisa919) August 1, 2022
うつ病の病歴→2010年8月発症、同年10月初診。
回復の手応えの進捗→当初は鬱病で治療していたのが後に躁鬱病と発達障害と判明しました。
現在どのような心境・境地で闘病されていらっしゃるのか→先天性の発達障害と知ってから身の丈の合わない人生を送らされたという後悔の気持ちが強くなりました。— 古川泉(タマロー・大相撲ファン感謝祭初代クイズ横綱) (@tamaro19692131) March 6, 2023
発達障害が判明するまでの28年間、苦しみながら素手と素足で崖をよじ登っていたような感じ。2年前に発達障害が判明して、ロープや靴などのアイテムをゲット。そして今は、同じく発達障害で苦しんだ経験を持つ仲間たちが、ロープを上から引っ張り上げてくれているような。なんだかそんな心境。
— 早纪@大手企業の障害者雇用枠で就労中 (@NovNyanko) February 4, 2023
発達障害の種類は #ADHD (のび太型)…コイツがこれまでの自分の人生を苦しめてきた「得体のしれない何か」の正体だっと判明して、ホッとしたような、虚しくなるような、なんとも複雑な心境です。
— 俺塩 (@oreshio_760) June 16, 2018
自分が発達障害に気づいた時の反応は人それぞれであり、受け取り方も異なります。
そもそも発達障害の特性は千差万別であり、同じ人はいないとされています。
また、IQ(頭の良さ)やギフテッドの有無もあります。
その為、人生の成否も異なり、本人の発達障害の受け取り方も違うのです。
「発達障害でよかった」と感じる人もいるし、拒絶反応を起こす人もいます。
ただ、ほとんどの人は、自分が発達障害とわかったら、過去や現在の辛い経験の理由がわかり、気持ちの整理がつくと思います。
まとめ
発達障害の人は、今までの人生で多大な苦労をしてきています。
その為、本人が発達障害と判明しても「ショック」や「怒り」などと言った激しい感情は起こらないと思います。
理由が判明したことで諦めがつき「やっぱりな」と感じるだけです。
むしろ、「自分が発達障害かも」と思って精神科や心療内科に受診した結果、「違います」と言われた方がショックを受ける可能性があります。
普通の人よりも困難な人生を送ってきたり、自分が変だと思ったり、普通じゃないと感じていても、原因がわからないからです。
また、発達障害と事実認定されると、障害者雇用、障害手帳、障害年金の申請も可能となります。
発達障害用の支援やサポートも受けられるので、相談して今後の方針も立てやすくなります。
本人が発達障害と判明したことで、辛い気持ちにはなりますが、希望も見つかるのです。
ただ、発達障害を受け入れることは、普通の人生を送れなくなります。
障害者雇用は給料が最低賃金ですし、障害年金の成否もボーダーラインだと思います。
明らかに発達障害は人生において酷すぎるハンデですし、一般社会においては、底辺の生活を余儀なくされるのです。
発達障害の有無を生まれた時点で選べるのであれば、私は100%健常者として生まれたいと思います。
発達障害の脳の凹凸や未発達があっても、ギフテッドやIQの高い人、運に恵まれていない限り人生に成功しないからです。