発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルーガーASD)の人が、自ら嫌いなものや苦手感のある出来事に進んで向っていくのは何故でしょうか。

普通の人(定型発達)であれば、自分の気分が害される恐れがあったり、不利益になりそうな出来事には近づこうとはしないと思います。

発達障害ASDの場合、一度気になってしまうと「どうにかしたい」という衝動に駆られてしまうのです。
また、その結果、自分が酷い目に遭ったり、辛い状態になる未来を想像できない為、ストッパーが無く、無意識に行動してしまうのです。

酷い言い方をすると、「ただのバカ」、「頭が空っぽ」なのです。
発達障害ASDの私自身に感じていることです。

ダメだとはわかっていても、何故かしてしまうのです。
全て想像力が欠如しているからです。

今回は、発達障害の人がわざわざダメなものに近づいてしまう理由をお伝えしていきます。

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発達障害・自閉症ASDは嫌な物や嫌いなことに引き寄せられる

誰でも「怖いもの見たさ」という感情になったことはあると思います。
好奇心を感じてしまうと、将来的に辛い状態になるとわかっていても、つい行動してしまいます。

発達障害ASDの場合、一度気になってしまうと最後まで(解決するまで)執着してしまいます。
全て発達障害ASDの特性である「こだわり」が原因です。

健常者のように、ほどほどで止めたり、区切りをつけることが苦手です。

強迫観念の状態に似ているとも言えます。
強迫観念とは、きれいなのに汚いと思ってしまい何度も手を洗ったり、家の鍵を閉め忘れていないか何度も確認する行為です。
一度頭に浮かんでしまうと、気になってしまい、不安を解消するために何度も同じことを繰り返してしまいます。

ASDは、嫌いな物や苦手な事に対して不安や恐怖を感じると、辛い気持ちを放置できなくなり、解決したくなります。
また、ゼロサム思考(0か100)がある為、真偽が判明するまで依存してしまうのです。

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発達障害ASDは、たとえ嫌いなことや苦手感のある出来事でも、こだわり特性により、わざわざ向かって行ってしまうのです。

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感覚過敏によって嫌い・苦手なことから逃れられない

発達障害ASDは、五感のいずれか、もしくは複数に鋭い感覚を受けてしまいます。

触覚過敏では、肌触りが嫌なのがずっと気になってしまう。
視覚過敏では、光や色など強い刺激を感じ続けてしまう。
味覚過敏では、味や触感を強く感じてしまう。
嗅覚過敏では、匂いに対して敏感になる。
聴覚過敏では、音に敏感になります。

自閉症ASDの私の場合、重度の聴覚過敏、中度の触覚過敏があります。

私は重度の聴覚過敏の影響から、室外機の音や、モーター音、プロペラの振動などが頭や体にモロに響いてきます。
自分が原因での騒音はほとんど気になりません。
例えば、扇風機や電子機器の振動音などです。

厳密に言えば、頭や体に音や振動音が響いてくるので気にはなりますが、受け入れている為、メンタルへのダメージは軽微なのです。

しかし、他者からの音や振動音については、我慢することができません。

特に近所の室外機から発せられる低周波音には、我を忘れてしまうくらい怒りがこみ上げてきます。
眠れなくなるし、何かしていても常に音と振動音が脳と体に響いてくるため、ストレスが尋常にかかるのです。

また、外での話し声やちょっとした物音でも気になってしまいます。
避けたい音や振動音、会話など、物凄く苦手で嫌いでも、聴覚過敏の影響から逃れられないのです。

発達障害ASDの五感の過敏性は、嫌な事や苦手でも自分の意志とは関係なく意識してしまい、勝手に向かって行ってしまうのです。

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困難な状態に身を置いてしまう理由

発達障害ASDの人は、人生において辛い状態を経験し続けています。
自己肯定感も異常に欠如しています。
その為、嫌いな物や苦手な事を見つけると、「克服したい」という気持ちになります。

他人から見て避けるべき出来事でも、挑戦することで、自分の成長や自身になると考えています。
ただ、判断が間違っていることが多々あり、未来への想像もできない為、失敗してしまいがちです。

無用な正義感

発達障害ASDの人は正義感が強くなる傾向があります。

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一般的に嫌な出来事や苦手な事であっても、「自分がどうにかしなければならない」衝動にかられます。
自分のことのように考えてしまうので、自ら嫌いなものでも、わざわざ向かって行ってしまうのです。

発達障害ASDの正義感は「こだわり」や「ゼロサム思考」、「完璧主義」などの影響です。
全ては、ほどほどやある程度という思考に至らないからです。
多角的な視野が持てない想像力の異常な欠如が原因です。

ASDは、嫌いな物でもこだわりを発揮して、細部まで執着してしまいます。
一度気になったら、心の平穏を取り戻すまで行動し続けるのです。
自分が納得できる妥協点までたどり着かないと、辛い気持ちを抱え続けてしまいます。

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まとめ

発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人が、嫌いな物や苦手な事に自ら向って行ってしまう一番の要因は「何も考えていない」からです。
無意識に勝手にふらふらと引き寄せられてしまうのです。

嫌いなものに向かっていく理由をいくつか書いては見ましたが、結局は頭の中が空虚であり、思いつかないからです。
ある意味、動物的であると言えます。
感じるまま、気持ちの赴くまま、一度思いついたら勝手に行動してしまっているのです。

発達障害ASDの未来を考えられない「想像力の異常な欠如」は、毎回酷いハンデだと感じています。
今現在のことしか頭に無いのです。

嫌いなものや苦手な事に遭遇すると、損得や今後起こるであろう予測が出来ません。
そして、「こだわり」の特性から、納得いくまで執着するのです。

ASDは臨機応変が苦手で白黒はっきりつけたくなるため、良くない結果になることも多々あります。
ASDは本当に生きずらい性格(脳機能異常)だと思います。

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