この記事では、自閉スペクトラム症(ASD)とアスペルガー症候群(アスペルガー)の違いについて、わかりやすく説明します。

自閉スペクトラム症とは、社会的コミュニケーションや行動に特徴がある発達障害の一種です。
アスペルガー症候群とは、自閉スペクトラム症の中でも、言語や知能に問題がないタイプのことです。

私自身もASDですが、IQがボーダーラインである70以下であり、軽度知的障害レベルです。
しかし、これはASDのタイプを区別する基準ではなく、ASDの中で知能の違いがあるだけです。

日本では、2018年に厚生労働省が「自閉スペクトラム症」という診断名に統一するよう通知しました。

私は、2015年に発達障害と診断されましたが、当時は自閉症やアスペルガー症候群をまとめて広汎性発達障害と呼ばれていました。

しかし、現在では、広汎性発達障害という用語は使用されなくなり、「自閉スペクトラム症」という診断名になっています。

自閉スペクトラム症はAutism Spectrum Disorderの略で、「ASD」の事です。

2013年にアメリカ精神医学会のDSM-5の診断基準で「自閉スペクトラム症」のカテゴリーに統合されたのです。

そして、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などのサブタイプは廃止され、ASDの中で症状の重さやサポートの必要度を示すレベルが設けられたのです。

発達障害の名前の種類や呼び方!名称・用語の変化について

では、ASDとアスペルガーは何が違うのでしょうか?それぞれの共通点や相違点、性格や能力の違いについてお伝えしていきます。

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ASDとアスペルガーは何が違うの?

発達障害のASDやアスペルガーという言葉は、よく聞くと思いますが、何が違うのでしょうか。
言葉としては似ているけれど、実は多少異なる意味合いがあります。

ASDとアスペルガーの共通点

ASDとアスペルガーの共通点は、以下のようなものがあります。

社会的コミュニケーションに困難がある。

例えば、目を見て話すことが苦手だったり、相手の感情やニュアンスを読み取ることができなかったり、会話の流れに合わせることができなかったりします。

特定の興味や趣味に没頭する。

電車や恐竜などの特定の分野に詳しくなったり、同じことを繰り返したり、ルーティンを守ることをします。

感覚過敏や感覚鈍麻がある。

音や光、触れるものなどに対して、普通の人よりも強く反応したり、逆に鈍感な感じです。

ASDとアスペルガーの相違点

言語や知能の問題について

自閉スペクトラム症(ASD)は、人によって様々なしょうじょうがあります。

これには、言語の発達に遅れが見られる場合もあれば、そうでない場合もあります。

知能指数(IQ)に関しても、広い範囲にわたる特性があります。
一部の人々は平均以上のIQを持ちながら、他の人々は学習障害を伴うことがあります。

以前は、「アスペルガー症候群」という診断が用いられ、これは言語発達に顕著な遅れがなく、平均的またはそれ以上の知能を持つ人々に対して使われました。

しかし、現在ではこの区分は用いられず、すべて自閉スペクトラム症という広い範囲の中で考えられます。
つまり、アスペルガー症候群の特徴を持つ人も、ASDの一部として認識されています。

これにより、言語や知能に関する問題の有無にかかわらず、すべての人々がASDという同一のスペクトラム内で支援や理解を求めることができるようになったのです。

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ASDとアスペルガーの性格の違い

性格の違いについては、ASDとアスペルガーを持つ人々は独自の性格を持っています。

しかし、アスペルガーの人はしばしば社会的なニュアンスを読み取るのが難しいと感じることがあります。

この点は、ASDの広い範囲の人々にも共通していることがありますが、アスペルガーの人たちは特にこの傾向が強いとされています。

ASDとアスペルガーの診断基準の変化

ASDとアスペルガーの診断基準は、時代によって変わってきました。
昔はアスペルガーはASDとは別の障害とされていましたが、今はASDの中の一種とされています。

これは、人によって症状が違うことや、それぞれに合った支援が必要なことを反映したものです。

診断基準の変化の意味

診断基準の変化は、ASDとアスペルガーの人にとって大きな意味があります。
同じASDでも、人によって得意なことや苦手なことが違います。

その違いに合わせて、最適な支援ができるようになりました。
また、学校や仕事でも、自分の特性を理解してもらいやすくなりました。

まとめ

アスペルガーはASDの一種であり、現在は自閉スペクトラム症(ASD)とまとめられています。

一般的に「アスペルガー」という言葉が世の中に浸透しているので、通じやすいと思います。

発達障害のADHDについても、「注意欠如・多動性障害」では通じにくいと思います。

ASDは、自閉スペクトラム症という呼び方よりは、広まっているとは思います。

2013年に発行された精神障害の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)の更新によりアスペルガーや自閉症の名称は「自閉スペクトラム症(ASD)と変更されましたが、一般的な馴染みで言えば浸透はしていないと思います。

なので、公共の場や書類以外では、専門的な用語よりも「アスペルガーやASD」の方が通じやすいのではないかと思います。

そもそも、アスペルガーとASDには、それほど大きな違いはありません。
ただ単に、知能や言語能力に関して通常またはそれ以上の能力を持つことが多いアスペルガー症候群を、より広範な自閉スペクトラム症(ASD)のカテゴリーに含める形となっただけなのです。

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