ASD(自閉症スペクトラム・
アスペルガー症候群の人にとって
適正な仕事は一体何でしょうか。

ASDは、会社や社会組織に適応する
ために必要な能力が特性により、
著しく欠如しています。

そのため、ASDの特性を考慮した
仕事
の職種を考えないと、
仕事が上手くいかなかったり、
対人関係でボロボロになってしまいます。

また、想像力が著しく欠如していたり、
こだわり行動など、定型発達(健常者)
にはない、多大なハンデを抱えています。

そのため、ASDには適正な職種と、
絶対に選んではいけない仕事が
はっきりしています。

本人の工夫や対応、
会社の理解がある環境であれば、
ある程度の仕事幅は広がると思います。

大切なのは、ASDの特性によって
多大なストレスを抱えたり、
仕事が難しくてできない状態に
ならないことです。

今回は、ASD(自閉症・アスペルガー)
でも適正できる仕事の特徴や、
職場での工夫や対応方法について
お伝えしていきます。

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ASD適性の仕事の特徴

ASDはコミュニケーション問題や
社会性がないので、集団での業務や
会話の必要性がある仕事には向いていません

私(ASD)が働いていたころ
(といっても2ヶ月くらいですが)は、
5人くらいの3つのグループに分かれて
サーバーを作るという研修がありました。

他のブログ記事にも少し書いたのですが、
私はコミュニケーションが苦手で、
まったく話し合いができませんでした。

そして、サーバーの作り方の知識も
もちろんありません。

当時(2002年)、本屋をめぐって
調べたり、ネットを駆使しましたが
見つからず、お手上げでした。

さらに、私以外の同じグループの人は、
同じ会社の人です。
既に打ち解けており、
入り込むこともできませんでした。

理解できない研修内容と、
集団でのコミュニケーションができず、
私は会社に行けなくなってしまいました。

ASDに適正な職種は、
集団でこなす業務やコミュニケーション、
臨機応変な対応を必要としない
マニュアル通りの仕事
向いているといえます。

ASDの適職

IT関係(SEは×)
デスクワーク
研究職
経理・財務
(IQが100以上必要)

清掃業
調理関係
工場の流れ作業
テクニカルサポート
専門の販売員
職人(伝統工芸)
農業・漁業

ASDに一番向いている適正な職種は、
一旦理解したら反復行動になるような
仕事だと思います。

ASDの想像力や視野の狭さや、
複数のことを同時にできない特性が
あります。
臨機応変の対応が必要な職種は
向いてはいません。

IT関係では、プログラマーが
一番ASDに適していると
いわれています。

私もプログラマーの仕事のような感じ
でしたが、そもそもプログラムが理解
できていませんでした。

私は全IQ67で、
難しいことが理解できません。

ですが、もしプログラム言語をマスター
出来ていれば、絶対に向いている職種
だと思っています。

作業的な要素があるので一度理解すれば
ルーティンワークが得意なASDには
向いていると感じたからです。

因みにSEは無理です。
こなす必要のある業務や設計が
複数あるからです。

さらにクライアントとの交渉や仕様変更
などについてコミュニケーション能力も
必要となります。

ASDのこだわり特性から、
自分の興味や好きなことで
強みになる専門職も向いています。

ASDが定型発達(健常者)よりも
勝っているとすれば、
専門的な知識だと思います。

研究職や家電業界など
ASDの人は詳しすぎるくらい
知識が豊富です。

好きなことですので、仕事にハマれば
大成功する可能性もあります。

上記の職種は日本人の平均である
IQ100以上が必要だと思います。

ではIQが低い人はどうすればいいのか。

思考を必要とする業務ではなく、
マニュアル通りの反復作業
仕事であると考えられます。

ASDは、マニュアル通りの作業をこなす
業務だけであれば、特性により
かなり得意だと思います。

清掃関係や料理、工場の製品管理など、
マニュアル通りの同じことを
するだけであれば、IQが低くても
誰でもできると思います。

特にASDは、一極集中型
細かいところまでこだわるため、
より精度の高い仕事が期待できます。

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ASD(自閉症・アスペルガー)の工夫や対応

ASDは特性により、
仕事場で周囲の理解や配慮が必要です。

しかし、そのような環境がない場合は、
自分で特性のカバーをする工夫や対応を
考えなければなりません。

会社で普通の振る舞いが出来ない場合

ASDはコミュニケーション問題や
社会性の欠如から、周囲の人と
うまく接することができません。

また、会議や朝礼などの集団の場で
その場に適した言動や振る舞いが
できず、変になってしまいます。

しかし、それを気にする必要は
ないのです。
笑われたり、変な人とみられることも
ありますが、会社という組織の中では
結果が全てです。

つまり、業務をしっかりとこなして
仕事に貢献できていれば、
多少振る舞いが変であっても
上司や同僚の評価は高いですし、
信頼関係も築けます。

もちろん、仕事ができることが前提です。

仕事が普通の人よりも劣っていて
さらに変な言動をする人だと
会社での立場が苦しくなります。

私はまさにその状態で
会社を辞めざるを得なくなりました。

会社で一番大事なのは、
仕事で役に立つことです。

自分が仕事で会社に貢献していると
思っているのであれば、
ASDの特性による変な言動や
振る舞いは、「関係ない」と
周囲は思っていますし、
自分もそう思う必要があるのです。

自己肯定することが大切なのです。

人の話を理解する・言葉で伝えることが苦手

ASDの想像力の欠如や会話の苦手から、
相手の話を聞いて理解したり、
自分が考えていることを上手く伝える
ことが苦手です。

仕事の指示を口頭で伝えられると、
理解できていなかったり、
自分の意見を言えないことが
ASDにはよくあります。

業務内容を聞き逃したり、
わからないことを質問し損ねると
会社ではかなり致命的なミスに
なってしまいます。

確実に相手の話を理解し、
自分の思っていることを伝えるには、
視覚情報に頼るべきです。

ASDは口頭での指示や説明を
理解することは苦手ですが、
紙媒体での視覚情報には
強い人が多いです。

業務の指示や説明を確実に理解するために、
紙にメモを取るようにしましょう。

メモを取り終えたら、
間違いや聞き漏らしがないか
相手に確認して下さい。

メモも内容による自分の理解と
相手のつたえたいことが食い違っている
こともあります。

情報の伝達を確実にするためにも
メモの確認作業は必須です。

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まとめ

ASD(自閉症・アスペルガー)は、
特性により、定型発達(健常者)よりも
圧倒的に劣っています。

普通の人と同じ土俵で勝負しても
勝ち目はありません

(IQが高かったり、
ギフテッド能力がある人は別です)

ASDは自分の知識がある専門的な
職種を選ぶか、マニュアル通りの業務
をこなす仕事を選ぶべきです。

ちなみに世間の人気職である公務員は
ASDには向いていないようです。

昔の公務員は業務が定型化されて
いましたが、現在はそのような簡単で
マニュアル通りの作業は全て、
下請けにだされています。

さらに、公務員試験も幅が広く、
苦手な分野の理解が難しいASDには
辛いところです。

仮に公務員試験に受かったところで、
会社の業務についていけるかは
本人の特性次第です。

ASDは自分の適正外の職種を仕事に
してしまうと困難にさらされ、
ストレスを抱えてしまいます。

仕事が覚えられない、できない
状態になり、会社をやめたくなります。

というか辞めざるを得なくなります。

自分が凄く惨めな存在にみえてきますし、
同僚の目が怖くなります。

会社に対する不安や恐怖を感じ続けて
うつ病や対人恐怖症になることもあります。

辞めることが無理でも、
心や精神に問題をきたす前に、
休む必要は絶対にあります。

個人的には、農業漁業など、
思考をあまり必要としない、
肉体労働系が一番良いのではないかと
思っています。

仕事として自尊心が低下することはない
と思いますし、コミュニケーションが必須
というわけでもないと思います。

収入という面では、季節や収穫物によって
違いますし、漁業の場合は、
燃料代すら稼げないこともあるそうです。

それでも、ASDは普通の会社で働くよりも
絶対に向いていると思います。

ですが、もちろん難点があります。

農業では土地や知識の問題がありますし、
漁業では免許や資格、その他、付き合いなど
さまざまな問題があります。

一番簡単なのは、実家が農業や漁業を
していたり、コネがある場合です。

一から目指そうとしたら、
農業関係の学校に行く必要がありますし、
資格取得もしなければなりません。

やはり何ももたない一般人で、
さらにASDであれば、
選択肢は限られてしまうのかもしれません。

私のようにASDでIQも低く、
運の悪すぎる人間だと、
引きこもりになるしか道は
ないのだと思います。

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