引きこもりを抱える親や兄弟の困りごとの1つに、精神状態があげられます。
引きこもり本人の感情が激しくて、対応に困っている。
「どう接したらいいのかわからない」と悩んでいると思います。
引きこもりが親や家族にイライラしたり、攻撃的になっているのは、不満があるからです。
自分の不甲斐ない状態が許せない。
引きこもりになったのは、親の責任。
などと引きこもり本人は考えており、身内に怒りをぶつけてしまうのです。
また、引きこもり状態によって、メンタル面の悪化からストレスを感じやすく、イライラしやすくなっています。
今回は、引きこもりの怒りやストレスについて考えていきたいと思います。
引きこもりの人は兄弟や親族に攻撃的?
引きこもりの人が家族や身内にの人に対してイライラしたり攻撃的になることがあります。
理由として、引きこもり状態によって引き起こされる「メンタルの問題」と、本人の「引きこもった原因」が考えられます。
ひきこもりからくる精神の問題
家に引きこもって他人と触れ合っていないと、様々な負の感情が心に沸き上がってきます。
例えば、恥ずかしい、不安感、無気力などです。
恥ずかしい気持ち
恥ずかしい気持ちは主に、親や世間に対する自分自身の不甲斐無さです。
引きこもりの状態を本人は、ダメ人間とわかっているので、全ての人に対して劣等感を抱いています。
親や身内に人に対しては、申し訳ない気持ちがより強くなっています。
その為、家族に引きこもり状態を注意されたり、攻められたりすると、恥ずかしさから「怒り」の感情に変わっていくのです。
自分でも引きこもり状態はダメなことはわかっているのですが、本人ではどうすることもできないから引きこもりが改善されないのです。
家族や身内から引きこもりについて何かしら言われても、煩わしいだけであり、ストレスが溜まるだけなのです。
恥ずかしい気持ちは、プライドがあるからであり、特に家族には自分の弱さを見せてくないのです。
その為、引きこもり状態の自分を隠すために、反抗して自尊心を守っているのです。
不安感
引きこもり状態が続くと、将来に対する不安感がどんどん強くなっていきます。
でも社会に出るのは怖いから引きこもっていたいと思い続けています。。
いつかは社会復帰したい。
今日はダメだ、明日やろう、きっとどこかに自分にあった何かがあるはずなんだ。
毎日、未来への不安感を感じながら、引きこもりを続けています。
不安な気持ちは、鬱状態を誘発したり、自然とストレスが溜まってしまっています。
でも、ぶつける対象がいない。
その為、不安感が本人の許容量を超えてしまうと、身近にいる親や兄弟に攻撃的になってしまうのです。
身内の人に対しては、八つ当たりをしやすく、ストレスをぶつけやすいです。
他人に対して暴言や暴力などはしません。
親や家族は甘えられる対象であり、不満を言いやすいのです。
無気力状態
引きこもり続けていると、鬱や統合失調症の陰性症状(無気力)になっていきます。
何事に対してもやる気や意欲が欠落います。
感情も希薄になっています。
しかし、逆に刺激に対して敏感な状態であり、感情的になりやすくなっています。
鬱や統合失調症の人に、不満をぶつけやすい親や身内の人が、何かしらの刺激を受けるような発言や行為をしてしまうと、怒りの感情に触れてしまいます。
無気力状態の場合、自分に余裕が無く、思考力も低下しています。
その為、一度イライラやストレスを家族から与えられると、抑えが利かず攻撃的になってしまうのです。
引きこもりの原因
引きこもった原因が親に非がある場合、もしくは引きこもり本人が家族に責任があると感じている場合です。
例えば、家が貧乏だった、家庭環境が最悪、遺伝によって頭が悪い、容姿が悪いなどです。
親が原因で普通の人以下の状態であり、「引きこもりになってしまった」と感じていると、ストレスが溜まった時に、より攻撃的になります。
引きこもった状態を家族に何か言われたり、不満を感じさせられると、イライラは何倍も感じてしまいます。
また、親のせいだと思っているので、アドバイスやサポートも受け入れられなくなります。
自分が正しいと思っており、素直に忠告が聞けず、逆に怒りの感情が沸き上がってくるのです。
引きこもりの人は心労やストレスに弱い?ストレスが溜まりやすい?
引きこもりの人は、ストレス耐性が物凄く低いと言えます。
引きこもりによって精神的な病気にかかっているからです。
「うつ病」、「社交不安症」、「統合失調症」などのメンタルの病は、ストレスを感じた時、より強く心に感じ取ってしまうのです。
そもそも引きこもりは、自身に受けるストレスを回避するための「現実逃避行動」です。
心労を極力受けたくない気持ちから、引きこもっているのです。
引きこもりは、自然と辛いことや悲しい気持ちを回避する脳の思考状態です。
常に引きこもりによってストレスから逃げ続けている為、たまに自身に降りかかる心労に遭遇すると、ダメージは計り知れません。
引きこもりになる原因は人それぞれですが、ほとんどは人間関係や社会に馴染めなかった結果だと思います。
自信喪失状態であり、自己肯定感も酷く欠如しているので、ストレスを感じやすくなります。
ちょっとしたことで落ち込んでしまったり、怒りっぽくなるなど、感情抑制がしずらくなっています。
さらに引きこもりによって脳の伝達物質が滞っている状態です。
外に出ない、他人と会話しない為、脳機能の低下し続けており、何事においてもストレスを感じやすい、弱い状態であるのです。
発達障害・自閉症の引きこもりはストレスを感じない?
発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の引きこもりは、ストレスを感じづらいのでしょうか。
20年以上の長期引きこもり、発達障害ASDの私自身の事なのですが、ある意味ストレスは非常に感じずらいといえます。
理由は明白です。
想像力が無いからです。
常に頭の中が真っ白です。
その為、普通の引きこもりが常に感じ続けている「未来への不安感」が非常に薄いのです。
将来の自分のあり様や、あり様について考えることができません。
いや、考えはします。
漠然と、絶望しかない未来だとは思います。
でも、今現在のことについてしか思考が行かず、先々の事は全くわからないのです。
私の場合は末期的であり、どうしようもない状態なので諦めてしまっているからかもしれません。
ただ、引きこもった原因は親の責任だと思っており、忠告を聞くこともできません。
その為、引きこもりについて何かを言われたとき、物凄くイライラします。
普段は我慢していますが、限界に達すると言動が攻撃的になります。
また、鬱病の薬の影響から、ちょっとしたことでイライラしたり、怒りっぽくなっている気がします。
まとめ
引きこもりの人は、メンタルの病気になっている・なりやすい状態であり、ストレス耐性が低く、イライラしやすい状態です。
その為、身近にいる親や兄弟などに攻撃的になったり、怒りをぶつけてしまいます。
また、引きこもりの原因も自分以外の影響があると考えていることも多く、家族や身内がストレス発散の対象になるのです。
ただ引きこもり本人は、常に自分の不甲斐ない状態を非常に申し訳なく思っています。
親や周囲にイライラや不満を感じて、攻撃的になっていても、後から物凄く後悔しているのです。
自分では引きこもり問題をどうすることもできない、でも誰も助けてはくれない。
将来への不安を抱えており、常にストレスを受け続けているのです。
引きこもり本人は、辛い思いをしたくないから他者や社会との接点を自ら放棄しています。
ストレスを感じたくないが故の回避行動なのです。
でも、引きこもることで何かしらのストレスは感じ続けてしまっています。
結果、精神の病気になるのです。
引きこもりになってしまうのは、生まれつきの精神の弱さや育った環境による影響です。
ある意味、全て親の責任だとも言えます。
引きこもりの本人はそれがわかっているから、親や身内に攻撃的になってしまうのです。