発達障害の子どもは、好き嫌いがはっきりしています。
そのため、自分がやりたくない事や、できないと思っている物事に関しては、断固として拒否します。
それでも人として成長していく過程には、絶対にしなければならない事や、習得するべき物事があります。
人生において必要な常識や作法を身につけていないと、後々苦労するからです。
特に発達障害は、定型発達(健常者)よりも出来ないことが多く、人生はハードモードです。
ですので、発達障害の子には、なるべく「できない・やりたくない事」を、できるようになってもらわなければなりません。
では、一体どのようにして発達障害の子と向き合っていけばいいのでしょうか。
やりたくない事、出来ない事に向き合う方法
発達障害の子どもは、好き嫌いが激しいです。
脳の特性(欠如)上、定型発達ができる物事が難しく感じてしまい、やりたくない・できないと思ってしまいます。
それでも親としては、やりたくない・困難なことでも、挑戦して欲しい、頑張ってほしいと思います。
では、どのように声をかけるべきでしょうか。
やりたくない・出来ない物事は、発達障害に限らず辛い気持ちになりますし、難しいと思います。
それでも人生に必要なものごとであれば、困難でも教えていかなくてはなりません。
そのためにはまず、どのようにやる気を促すかがポイントとなります。
嫌々やってもストレスや不満を溜め込むだけです。
発達障害は特性上、脳に余計な負担がかかると思考(IQ)の働きが著しく低下します。
理解力が下がると、余計にやりたくないことはできなくなります。
ですので、脳に不安やストレスをかけないように「やりたくないこと」を「やってみてもいいかな」と思えるように促してあげる必要があります。
具体的には、やりたくない・できない事の原因を探らなければなりません。
まず、やりたくない原因となる「嫌な部分」を解消してあげます。
なぜ嫌なのか、できないのかを直接子どもに聞いてみたり、ほかの子がどのうようにして行っているのか参考にしてみましょう。
「嫌な部分」が解決できたら、次にそれをする事の「メリットや楽しさ」を感じられるようにしてあげてください。
子どもは、ポジティブなことや、幸せな感情になる物事に対しては、やる気を出します。
そうなると、やりたくない・できない事でも、「やってみよう・挑戦してみよう」と思うようになります。
子どもの経験は、成否にかかわらず行動することによって、成長させてくれます。
こうした体験を積み重ねていくことで、「やりたくない・できない」と思っている物事への理解が進んでいくのです。
また、自尊心が低くなりがちな発達障害でも、難しいことでもできるようになると、精神面での成長もしていくので一石二鳥です。
やりたくないことに挑戦するペースは、発達障害の特性(ハンデ)により異なります。
親がいつまでも特性(ハンデ)のサポートを出来ればいいのですが、子どもの年齢が上がるにつれて難しくなっていきます。
そのようなときは、教師や友達など、第三者のサポートをしてくれる人が必要です。
発達障害にとって、「やりたくない・できないこと」を一人で解決させる力はありません。
本人が難しいと感じている物事に対しては、いつでも周囲の気遣いが必要なのです。
まとめ
発達障害の子は、脳の特性(ハンデ)上、やりたくない・できないことが多く、気苦労が絶えません。
それでも人生においては、「やるべきこと・できるようにならなければならないこと」が多く存在しています。
ですので、保護者の方は子どもに、難しい事でも向き合ってもらわなければなりません。
そのようなときは、やりたくない・できない理由を探し、原因となる嫌な部分を解消してあげる必要があるのです。
精神的なブロックを解除せず、無理やりやらせても、脳にストレスがかかり余計にできなくなってしまいます。
やりたくない・できない原因を突き止めたら、「やってみてもいい」と感じさせてあげることが大切です。
やることでのメリットや幸せを感じてもらい、「したいこと」になるようにしてあげます。
もちろん、失敗して挫折してしまうこともあります。
それでも、経験を重ねることにより、成長することができます。
発達障害は、ASDの想像力の欠如やADHDの注意欠陥、LDの学習障害の特性などで、やる気が出なかったり、できないことがたくさんあります。
ですので、「同年代の子どもができるのにうちの子だけできない」と悲観する必要はありません。
本人の将来に必要な「やるべきこと・できるようにならなければならないこと」は何なのかを見つけ、それをできるように導くことが、保護者や理解者にとって必要なことなのです。