発達障害に限らず、誰にでも食事に関して苦手な食べ物、嫌いな味などがあると思います。
発達障害・自閉症の人の場合、特性により、食べ物の好みが偏ったり、食べられない状態となることがあります。
しかし、子供の頃は食べられなくても、大人になって食べられるようになることもあります。
逆に、子供の頃は食べられていたのに、大人になって食べられなくなることもあります。
発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の私の場合、好き嫌いが結構あります。
子供の頃はニンジンや玉ねぎ、ピーマン、そのほか苦い食べ物などが食べられませんでした。
大人になって、ある調理方法においては食べられるようにはなりました。
自閉症ASDの私は、味もそうですが、主に触感が苦手な理由があげられます。
見た目の食べ物と味のイメージが合っていない為、食べられなくなっていたと思います。
また、小学校・中学校の時は給食だったのですが、自分の判断でこれは残すものと決めつけていました。
大した理由は無かったのですが、勝手な思い込みによって食べてはいませんでした。
今回は、発達障害の人の好き嫌いの特徴や偏食理由をお伝えしていきます。
発達障害・自閉症の人の食べ物の好き嫌いについて
発達障害の全ての人が食べ物の好き嫌いがあるわけではありません。
健常者の方も人によって苦手な食べ物があるように、発達障害の人の症状・好みによって好き嫌いは全く違います。
ただ、発達障害の感覚過敏や気持ちの問題から、食べ物の触感や味などに苦手な傾向があります。
触感が苦手
発達障害の人は、触覚過敏を抱えている人がいます。
食べた時に感じる食べ物の触感が苦手な場合、味に問題がなくても食べられなくなります。
逆に、食べ物の触感が好き・楽しいと感じると、それを好むようになり、主食になる・ハマってしまう傾向があります。
私の場合、玉ねぎの触感が本当に苦手で子供の頃は全く食べられませんでした。
特に炒めた玉ねぎのふにゃふにゃした感じに拒絶反応があります。
焼きそばはもちろん、ハンバーグの中に入っている小さな玉ねぎすら食べられませんでした。
ハンバーグを分解して、細かな玉ねぎだけ取り除いて食べていました。
大人になると何故か多少は食べられるようになります。
慣れや触覚の変化があったのだと思われます。
それでも、好き好んで食べることはできません。
ちょっとでも触感が嫌な気持ちになると、食べられなくなってしまいます。
色が苦手
発達障害・自閉症の人は、食べ物の色が苦手で食べられなくなることがあります。
発達障害の感覚過敏の1つである「視覚過敏」の影響です。
普通(定型発達)の人よりも、色の刺激を過剰に受け取ってしまいます。
食べ物の色が鮮やかだったり、鮮明に映ってしまいます。
本人の嫌いな色だったり、苦手な食べ物の色に対するイメージによって食べられなくなることがあります。
逆に、好きな色だったり、こだわりのある色の食べ物であれば、何でも食べられるようになります。
私は色にこだわりがありピンク色の食べ物を好みます。
苺も牛乳を掛けて潰せばピンクになるので子供の時は大好物でした。私はどんな物であれピンク色の食べ物がなければ生きていかれません。
症状的にはピンクがないと落ち着かないので、食べ物も含めピンクさえ身の回りにあれば生きて行けます!
味覚が苦手
発達障害の味覚過敏の影響から、食べられなくなってしまう、苦手になる食べ物があります。
主に辛い、すっぱい、苦い、甘いなど。
健常者の人でも、苦手な味覚はあると思います。
発達障害・自閉症の人の場合、味覚過敏の影響から、より味覚を感じ取ってしまうのです。
辛い食べ物が苦手な発達障害の人の場合、口の中が痛くなるほど食べ物の辛味を感じ取ってしまうそうです。
大根おろしや生姜は口が痛くなる位どこまでも辛い
唐辛子系の辛いのは一切駄目です唐辛子を沢山使ったものや、ワサビ、フリスクなどの強いミント類は苦手です。
味の好き嫌い
発達障害・自閉症の人は、味の好き嫌いに偏りがある人もいます。
味覚過敏の影響から、特定の調味料が苦手な傾向があります。
私の場合、子供の頃はマヨネーズを一切受け付けませんでした。
マヨネーズやそれに近いソースがかかっているだけで、食べられなくなります。
逆に生であれば、野菜であれ、1群(魚・肉・卵)の食品は食べられます。
私は辛いものが大好きな成人の発達障害当事者です。
「赤い」「辛い」「HOT」という麺類は大大大好きです。
脳に響いて、止まらなくなってしまいます。
匂いが苦手
発達障害・自閉症の嗅覚過敏の影響から、苦手・食べられなくなることがあります。
食べ物の匂いを人一倍感じ取ってしまう為、嫌い、まずそうと感じてしまうと、受け付けなくなります。
特定の匂いや香りが極端に苦手な傾向があります。
私の場合、すっぱい匂いが本当に苦手で、酢の物、ラッキョウ、ところてん、レモンなど。
また、臭いと感じてしまう食べ物もほぼ無理です。
しかし、大人になると多少口にすることはできるようになります。
発達障害・自閉症の人が偏食になる理由
発達障害・自閉症の人は偏ったある一定の食べ物を好む傾向があります。
特に自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人の場合、興味の限定から、一度好きになると同じ食べ物をずっと食べ続ける傾向があります。
新しいこと・未知の食べ物に対する苦手感もある為、安心できる自分の好きな食べ物に固執するのです。
また、こだわり行動の影響から、同じものと摂っていないと不安になる傾向があります。
同じ時間に同じものを摂取していないと、心配、ストレスを感じてしまいます。
発達障害・自閉症の人が偏食になってしまう理由は、五感の過敏の影響、食事の経験に基づく拒否感があげられます。
感覚過敏の影響から、食べ物に対する苦手感が出てしまい、特定の食べ物しか食べたくなくなる。
一度まずい、食べたくないと感じた食べ物に対しては、拒絶してしまい、偏食になってしまうのです。
フルーツが全部食べれません。
大人になって、みかんだけは食べられるようになりましたが、
それ以外は3〜4歳頃に食べて以来30年以上口にしていません。プリンが好きだとしても、このメーカーのこの銘柄でないと食べられないとか(メーカーや銘柄によって味が変わる)
卵料理でも卵焼きなら食べられるけどゆで卵はダメとか(調理方法や見た目が変わると駄目)
普通の人の好き嫌いとはまた違った理由での偏食が多いです。
まとめ
発達障害の好き嫌いが激しい・偏食になってしまう理由は、感覚過敏、そしてこだわり行動の影響が考えられます。
健常者の人よりも発達障害の特性から、どうしても食べられない、苦手になってしまうのです。
本人の特性の症状次第ですが、子供の頃に食べられなくても、大人になって苦手ではなくなることもあります。
また、発達障害・自閉症の人は、思い込みによって食べられなくなることがあります。
これは感覚過敏もそうですが、自分がダメと思ったら口にしなくなります。
私は、アル中の父親の影響から、お酒を一切飲みません。
父親は普段気が弱いのに、お酒が入るときだけ強気になる。
子供の頃にそれが物凄く嫌だった記憶があります。
またお酒臭いにおいが本当に嫌で苦痛でした。
子供の頃に、お酒に対するイメージが悪いものだと印象付けられた為、今も一切お酒は飲まないです。
食べ物の好き嫌いが激しいと、栄養が偏ってしまい、健康に良くありません。
甘いものばかり食べすぎると糖尿病のリスクがあります。
炭水化物ばかり摂っていると、太ってしまいます。
発達障害の人は偏食になってしまいがちですが、バランスの良い食生活を送る必要があります。
ただ発達障害の人は、こだわりの影響から、融通が利かず頑固な傾向があります。
人の忠告やアドバイスを素直に受け入れることが難しいです。
好き嫌いや偏食ばかりしている発達障害の人は、健康に注意してほしいと思います。
難しいようであれば、心療内科や栄養士などに相談してみるのもありだと思います。