ＡＳＤ（自閉症・アスペルガー）の人は、
会社や職場の環境で馴染めなかったり、
トラブルを起こしてしまい、
孤立してしまいます。
先天性の脳の機能異常から
本人がいくら努力しても、
対人関係が築くことが困難だからです。
学生時代であれば、
周囲の人が助けてくれたり、
数年我慢すれば抜け出せる環境でした。
しかし、会社では逃げることができず、
協調性を求められる組織の中で、
必死にコミュニケーションを
とらなければなりません。
職場では、ハイレベルな社会性が
求められるのです。
また、仕事のできない人間は、
淘汰されてしまいます。
発達に凹凸があるアスペルガーは、
仕事のパフォーマンスが悪く、
普通の人ができることが
上手くできないのです。
そのため、ＡＳＤ（自閉症・アスペルガー）
の人にとって、職場の環境は
様々な面で困難に陥ってしまいます。
では、具体的にどのようなことが原因で
ＡＳＤの人が馴染めず、
孤立してしまうのでしょうか。
テンションが変
アスペルガー症候群の人は、
自分の性格を把握しておらず、
どのような人間かよくわかっていません。
自己分析ができず、主体性もないので、
テンションが変になってしまいます。
明るい人に見える日もあれば、
別人と思えるくらい、
ぎこちない感じになったり。
格となる自分がいない（わからない）ので、
毎日、人にあわせて演じることしか
できないのです。
どのような性格なのかわかりずらいため、
人から敬遠されてしまうのです。
感情を制御できない
普段は我慢しているけど、
自分の許容量を超えたストレスを抱えると、
周囲の目を気にせず、
感情を爆発させてしまいます。
アスペルガーの人は、
周囲の人が自分のことをどう思っているか
わからないため、
予想外の反応をされることがあります。
人から突然きつい言葉を言われたり、
からかわれてしまうなど、
想定外の塩対応に困惑します。
そして、怒りや悲しみの感情が抑えられなく
なってしまい、パニックを起こします。
自分の置かれている環境に関係なく、
泣きわめいたり、怒鳴ったりしてしまい
周囲の人に引かれてしまいます。
空気が読めない
アスペルガーの人は想像力が
著しく欠如しており、
視野が物凄く狭いです。
そのため、感じたことや思いついたことを、
そのまま言ってしまうのです。
空気を読めない言動になってしまい、
人を不快にさせたり、
周囲とのトラブルの原因となる
発言をしてしまいます。
上司や取引先の人などにも
言葉を選ぶことが苦手で、
自分の意見を言ってしまいます。
空気が読めず、状況判断ができないため、
職場で孤立してしまうのです。
気遣い・配慮ができない
アスペルガーの人は、周囲の人が
困っている場面でも、自ら進んで
サポートすることができません。
状況判断が苦手な為、
手助けを必要としていること自体
気付けないのです。
また、自分のことだけで精いっぱいで、
他の人を気にかけられないのです。
そのため、「気が利かない人」と
思われたり、「自分勝手な人」と
誤解されてしまいます。
職場で好かれる人は、
「気が利く行動」ができる人です。
真逆のアスペルガーの人は、
嫌われやすいのです。
まとめ
アスペルガー症候群には、
「コミュニケーションの欠如」
「社会性の欠如」の特性があります。
これは、会社という組織の中で
生き抜くために、多大なハンデと
なってしまいます。
職場で馴染めず孤立してしまう原因は、
先天性の脳の機能異常であり、
本人が何とかしようと思っても
解決できる問題ではないのです。
会社で孤立したり、トラブルを
起さないためにも、
アスペルガー症候群の症状を
上司や職場の人に伝えておき、
配慮をもとめるべきなのです。
アスペルガーの人は、
どうしても人に嫌われたり、
避けられてしまいます。
付き合いが長ければ長い程、
どんどん人が離れていきます。
そのため、精神的に辛くなってしまい
自己肯定感が失われていきます。
二次問題も抱えてしまい、
鬱や社交不安症などになって
しまいます。
そして会社にいずらくなり、
退社してしまうのです。
厚生労働省の調査によると
発達障害の人の１年以内の
離職率は３７．５％ともいわれています。
ＡＳＤ、ＡＤＨＤ、ＬＤを含めた
数値なので一概には言えませんが、
１年以内に３人に一人は辞めています。
また、５年以内では５６．３％と
２人に１人は辞めています。
アスペルガーの人にとって、
会社という輪の中の集まりで
適応できる能力が著しく低いのです。
職場の人と上手く付き合っていくことが
できず、孤立してしまい、
会社を辞めざるを得ない状況に
追い込まれてしまうのです。
