発達障害・自閉症の人が「買い物が上手に出来ない」とは一体どういうことなのでしょうか。
普通にお店に入って、商品を選んで、お会計をする。
もしくはネット通販で自分の買いたいものを選択して、購入手続きをする。
それくらいは発達障害の人でもできます。
問題は、欲しいと思ったら欲求を抑えられず衝動買いをする。
「新商品」や「新作」などと言った、目新しいものに対する購買意欲が抑えられない。
勘違いで買う物を間違えてしまう。
先々のお金の計算を出来ない、など。
発達障害・自閉症の人は、買い物をしたことによって、後々後悔してしまうことがよくあるのです。
アスペルガーASDの私も、後先の事を考えず、今の欲求だけで買い物をしてしまうことがよくあります。
そして、「やっぱり買うべきじゃなかった」、「お金の無駄」など、自責の念にとらわれてしまいます。
最近では、病院でスマホを使う為にスマホケースを買ったのですが、サイズが間違っていました。
ヨドバシ通販で間違ったサイズを購入して失敗した引きこもり発達障害!返品はできる?
また、12000円くらいのどうでもいいサッカーのDLゲームを買ってしまいました。
1ヶ月もたたないうちに辞めてしまい、返品も出来ず、買ったことを後悔しています。
先のことを考えられない為、無意識に買い物をしてしまうのです。
今回は、発達障害・自閉症の人の買い物が苦手な理由や心理をお伝えしていきます。
発達障害が買い物が苦手な理由
発達障害ASDの自分が感じているのが、想像力の欠如によって「今」しか考えられないことです。
「今欲しい」、「今使いたい」など、その瞬間の欲求に従ってしまうのです。
後々、不必要になったり、「実はいらないものだった」と気づくのですが、時すでに遅しです。
ADHDの衝動性の強さと酷似しているのですが、頭の中で起こっている考え方は少し違います。
ADHDの場合は、欲しいと思ったらその欲求に逆らうことが難しい「衝動性」があります。
今すぐ絶対に買いたい感情が出てしまい、抑えるのが難しいのです。
ASDの場合は、欲しいと思っても、一旦落ちついて考えることができます。
でも、商品を購入したことによる具体的な未来の結末を考えられません。
商品購入を押しとどめる強い理由が思いつかず、「まいっか」というような気持ちで買ってしまうのです。
特に、ASDの場合は、自分の趣味や好きなことに関しては、抑えが利かないです。
ADHDと同じくらい、もしくはそれ以上の後先を考えず、購買意欲が強いのです。
発達障害・自閉症アスペルガーは買い物が長い
発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人は、買い物が長いと思います。
自分の事なのですが、例えばドラッグストアで知らない商品を購入するかどうか迷ったとします。
すると、その場で買うべきなのかどうか数分考え込んでしまうのです。
普通の人であれば、何かしらの判断基準が思い浮かび、それほど商品の購入判断には時間がかからないと思います。
しかし、発達障害ASDの私の場合、商品を購入していいのかどうかの判断基準がなかなか思いつかず、どうしようか考えてしまうのです。
新卒で初めての給料が出た時に、母親に服をプレゼントしようと百貨店に行きました。
姉にもついてきてもらったのですが、どの服を買ったらいいのか全く分かりませんでした。
高い物=良い物という判断基準はありました。
しかし、姉はアドバイスをしてくれず、自分で考えていました。
「これは本当に母親に似合っているのだろうか」、「使用用途はなんだろうか」、「値段ほどの価値があるのだろうか」のような考えがずっとまとまらず、小一時間ほど考え込んでしまっていました。
全て想像力の異常な欠如が、長考の原因となっています。
発達障害・自閉症アスペルガーは買い物で疲れる
発達障害のタイプや性格にもよりますが、ASDの私は買い物での疲労が強いです。
外の買い物では、発達障害の2次障害から、対人恐怖症なので周囲の目が気になるし、レジの人に物凄く気を使ってしまいます。
周りに人がいるだけで目的の物があっても近くに行かないですし、いなくなるまで他の商品を見るふりをして待っています。
また、レジの人との会計のやり取りも本当に苦痛で苦手です。
毎回、楽天カードやポイントカードの有無を聞かれます。
それに対しての受け答えがASDの影響から上手く伝えられない。
声が小さくなってしまうなど、違和感を与えてしまうのです。
そして一番辛いのが、店内の雑音です。
発達障害ASDの聴覚過敏の影響から、物凄く物音に敏感です。
周囲の音をかなりかぎ分けて聞こえてしまうので、気が散ってしまいますし、音の不快感があります。
さらに、店内では何かしらの歌やオリジナルの音楽が流れています。
その曲が脳内でリフレインしてしまい、うざったすぎるのです。
通販で物を買う時も、衝動買いはあるのですが、考え込んでしまい、健常者よりも明らかに疲労があります。
想像力の欠如から物事の判断が物凄く遅いのです。
買うものがある程度決まっていれば、即決になります。
しかし、迷っている物に関しては、結局買ってしまうのですが、納得する理由を考えているのです。
考えが及ばないから、ずっと考えてしまうのです。
まとめ
発達障害の人は、買い物が下手で苦手な傾向があります。
衝動性や想像力の欠如、健常者とは異なる思考から、買い物が上手くいかないのです。
普段の食事や1万円以下の買い物程度であれば、多少のミスはそれほどダメージはありません。
しかし、高額なものになってくると、取り返しのつかないことになります。
発達障害の人が高い買い物をするときは、リスクを十分に考えて、衝動を抑えなければならないです。
でも、最近の売り手は本当に狡猾になってきています。
人間の心理を徹底的について、商品を売ろうとしています。
ASDは特に騙されやすいので、十分に考え抜かなければならないと思います。
しかし、その考え自体が上手くいかないのがASDの特性であり、辛い所です。
私も今欲しいというか、どうにかするために購入したいものがあります。
しかし、曖昧な物であり、本当の価値は健常者でもなかなか見抜けないものです。
ASDの私ごときが判断できるものでもないのです。
現状維持をし続けて、取り返しのつかないことになるのか。
それともリスクを覚悟で挑戦するべき(買うべき)なのか。
全く分かりません。
高くても3万円くらいのものですが、本当に悩んでいます。
もし購入して失敗したらと思うと、踏み切れない状態です。
買い物が上手い健常者が羨ましいと感じています。