小学校から思春期くらいまでの
発達障害の子どもは、
普通の子(定型発達)にはない
問題と思われる行動をしてしまいます。
自分の感情に素直なため、
発達障害の特性を抑えられず、
周囲の人を困らせてしまうからです。
発達障害の問題行動とは、
当事者が問題と思っていない行動が、
親や教師、周囲の人にとって
「問題」と思われる行動です。
本人は悪気があって問題を起して
いるのではありません。
あくまで脳の特性によって、
自然に問題行動となってしまって
いるのです。
私も子どもの頃は、普通の人がしない
問題行動をしてしまいました。
例えば、工作か何かの授業で
好きな物を作るというテーマがありました。
私は想像が苦手で
美的センスが0以下なため、
何を作っていいかわからず、
隣の人のを真似てしまいました。
発表のときになって、
クラスの人たちから
どっちが真似したんだよと言われて、
糾弾された記憶があります。
また、集団登校のときに、
忘れ物をしてしまいました。
普通の人なら班長に
「忘れ物したので取りに行ってきます」
と言うと思います。
しかし、私は
「あっ、そうだ」とつぶやいて
忘れ物を取りに走り出したのです。
戻ってくると、
全員待っていてくれたのですが、
冷ややかな視線で迎えられました・・。
他にも普通の人が絶対にしないであろう
恥ずかしい問題行動の
思い出がたくさんありますが、
書ききれないのでやめておきます。
発達障害の人は、
過去に普通の人にはない恥ずかしい
問題行動が、たくさんあると思います。
自分としては、特に問題ではないと
思っている行動が、
普通とはかけはなれているのです。
本人は、何で変な目で見られたり、
バカにされるのかが理解できません。
問題自体にまったく気づいて
いないからです。
そしていつのまにか、変な人、
ダメな子ども扱いとなるのです。
とにかく思いつきでしゃべったり、
行動してしまうのが原因だと思います。
子供の頃は純粋だからというのも
ありますが、明らかに発達障害の
特性の影響の強さだと思います。
普通ではない問題行動や言動をすることで、
周囲から敬遠され、
本人は次第に心を閉ざしていきます。
自分を出すことができなくなり、
問題行動は減ります。
しかし、何か行動しようとすると、
高確率で失敗してしまいます。
問題になってしまう特徴は変わらないのです。
発達障害の特性は現代医学では治らず、
自己分析と、経験の積み重ねで
問題行動を減らしていくしかありません。
では、発達障害の問題行動を起す事例とは
どのようなものでしょうか。
問題行動を引き起こす事例
発達障害のある子供は、
「問題行動を意図的に起す」
わけではありません。
思考が極端だったり、
視野が狭い、気持ちがわからない、
社会性がない、衝動・多動性など、
さまざまな特性によって、
自然に問題行動が起きてしまうのです。
そもそも本人が間違った行動と
捉えてはいません。
では、どういったときに
問題行動が引き起こされるのでしょうか。
本人がよかれと思っている
本人が普通の行動、もしくは正しいと
思っている行動が、親や教師、
クラスの子には、変だったり、
問題のある行動になってしまいます。
例えば私のことですが、
小学3~4年生の頃だったと思います。
家が近く、親同士が仲が良い子が
同じクラスの人がいました。
クラスの学級委員のような代表を
決める時に、私は何故かその人を
推薦していたのです。
すでに有力候補が2人に絞られており、
リーダー的存在でもなく、
全く関係のないその人を私は
推してしまいました。
周囲からは「あり得ない」
「何で?」といった疑問と、頭おかしい
というような奇異な視線とざわつきが
あったのを覚えています。
ただ単に、知り合いだったから
という単純な思考だったのです。
しかし、その人には恥ずかしい思いを
させてしまい、多大な迷惑を
かけてしまいました。
発達障害(ASD)の子供の
良かれと思った思い付きや突発的な行動は、
本当にダメだと思います。
全く深く考えておらず、
単純で浅はかな思い付きだからです。
周囲からは何故そのようなことをするのか
理解不能な問題行動であることが
多いのです。
パニック時やパニックの回避行動
発達障害の子は、特性によって
パニックになる状況に
追い込まれやすいです。
ASDの子は、想定外のことが起こると、
思考がフリーズしてしまいます。
何も考えられず、固まってしまったり、
ふと浮かんだ間違った行動を
してしまいがちです。
発達障害(自閉症 アスペルガー)パニックになる原因や特徴と対処法
また発達障害の子は、パニックになると
教室で暴れてしまったり、
授業から抜け出すなど、
普通の子には考えられない
行動をしてしまいます。
発達障害のパニックを知らないと、
ただ単に問題行動をしていると
捉えられてしまうのです。
発達障害の特性によって普通ができない
発達障害のASD、ADHDの
特性の影響で、普通の人と同じように
成長できません。
そのため、普通の子(定型発達)が自然に
身に付ける行動ができないのです。
そして自分以外のクラスの子全員が
出来ているのに、私はできない。
何故できないのかもわからない。
できない理由がわからないため、
「できません」ではなく、
「やらない」と言って困らせてしまいます。
「できない」を誤魔化すために、
暴れたり暴言を吐いてしまい、
問題行動と捉えられてしまうのです。
まとめ
発達障害の子は、
特性によって普通ができません。
大多数の普通の子がいるクラスでは、
少数派である発達障害の子の行動は、
問題行動となってしまいます。
もちろん、特性によって
明らかに普通ではなく、
問題となる行動もあります。
しかし、個性として考えてあげると、
叱るのではなく、
褒める要素として捉えることができます。
発達障害の子は、
問題行動を沢山してしまいがちです。
そして怒られて自己肯定感を
失ってしまいます。
発達障害の子にとって、
子供の頃の自己肯定感の低下は、
その後の人生に多大な悪影響を
及ぼします。
発達障害の子が問題行動を
引き起こす原因は様々ですので、
対処は難しいです。
しかし、発達障害の特性による
故人の特徴として捉え、
ポジティブな意識をもって
導いてあげて欲しいと思います。