自分の子供が発達障害と診断されたとき、ショックを受けてなかなか現実を受け入れることが出来ない親は少なくないと思います。

発達障害とは、脳の発達に関わる機能に問題があることで、学習やコミュニケーションなどに困難が生じることがあります。

発達障害の人は、普通の人と比べて社会生活に適応するのが難しい場合が多く、家族としてもサポートするのが大変になることがあります。

発達障害は現代医学では完全に治すことはできませんが、適切な支援や治療を受けることで、症状を軽減したり、能力を伸ばしたりすることが可能です。

しかし、「障害」という言葉は社会において偏見や差別を受けることがあるのも事実です。

親も子供も、普通と同じように生きることができないと感じて、落ち込んでしまうこともあります。

私も、30代後半になってから発達障害の一種である自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)と診断されました。

母親は、発達障害について知識がない上に、年齢による変化に対応できないや、今さら話されても困るという気持ちから、まだ受け入れていない・わかっていない状態です。

一般的に、自分の息子や娘が「発達障害」と診断されても、受け入れることは容易ではないと言われています。

特に発達障害について知らない親の場合、「子供に問題がある」という事実に対して辛い気持ちになり、受け入れることができないこともあります。

今回は、親が発達障害の子供を受け入れられない理由や、親が認めてくれない子供の気持ちについて考えてみました。

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子供の発達障害を受け入れるのが難しい親の心理

子供の発達障害を受け入れるのが難しい親の心理として、次の3つがよくあげられます。

・障害という現実から目をそらしたい
・将来に対する不安や心配
・親としての責任や罪悪感

障害という現実から目をそらしたい

親は、自分の子供には健康で幸せになってほしいと思っています。
しかし、子供に発達障害があるとわかると、その思いはかなえられないと感じます。

発達障害は、社会の中で障害者として扱われ、不利な立場になることが多いです。
親は、子供が障害者というレッテルを貼られて、偏見や差別に苦しむことを心配します。

また、親は、子供が普通の人生を送れないことを残念に思います。
親は、子供の障害を受け入れることは、自分の期待や夢をあきらめることだと考えます。
そのため、親は、子供の発達障害を受け入れるのを避けます。

将来に対する不安や心配

親は、子供の将来がどうなるのか不安や心配を感じます。
発達障害の子供は、学校や社会でさまざまな困難にぶつかります。

・子供が友達や恋人を見つけられるか、勉強や仕事についていけるか、経済的に自立できるか、などが気になります。
・子供が幸せに暮らせるか、自分のサポートがいつまで必要なのか、などが疑問になります。
・子供が自分より先に亡くなったり、自分が亡くなったら誰が面倒を見てくれるのか、などが不安になります。
・子供の将来について不安や心配を抱えます。

親としての責任や罪悪感

親は、子供の発達障害について自分に責任があると感じます。

発達障害は、遺伝的な要因や妊娠中の影響など、親の関係が大きいと言われています。
親は、自分のせいで子供に発達障害があると思って、自分を責めてしまいます。

親が子どもの発達障害を受け入れるためにできること

子どもが発達障害だと分かったら、親はショックや悲しみ、不安や怒りなどの感情を抱きます。
でも、子どもの発達障害は親のせいでも子どものせいでもありません。

発達障害は生まれつきの脳の特性で、子どもは自分なりに成長していきます。
親は、子どもの発達障害を受け入れて、子どもの幸せを応援することが大切です。
そのためには、以下の5つのステップを踏むと良いでしょう。

1. 発達障害について知る

発達障害には、自閉スペクトラム症やADHD、学習障害など、さまざまな種類があります。
それぞれの特徴や原因、治療法や対策法を知ることで、子どもの状態やニーズに合わせた対応ができます。

また、発達障害の子どもや親の体験談や成功事例を読むことで、子どもの可能性や将来に希望を持つことができます。

2. 専門家に相談する

発達障害の診断や治療、教育や支援の方法などを専門家に相談することで、親は子どもの発達障害に対処する力を得ることができます。
専門家とは、医師や心理士、教育関係者など、発達障害に関する知識や経験が豊富な人のことです。

専門家に相談することで、親は自分の感情や悩みを話すことができます。親の気持ちを理解し、共感し、励ましてくれるでしょう。

3. 支援を受ける

発達障害の子どもや親を助けてくれる人や組織に支援を受けることで、親は子どもの世話や教育、自分の仕事や生活などにおいて、手助けや助言をしてもらうことができます。

支援を受ける人や組織とは、家族や友人、同じ境遇の親や子ども、ボランティアや団体などです。
支援を受けることで、親は孤立や孤独感を解消し、共感や安心感を得ることができます。

4. 子どもとコミュニケーションをとる

子どもの発達障害の状態やニーズを把握するためには、子どもとコミュニケーションをとることが大切です。
コミュニケーションとは、言葉や表情、態度などで、思いや気持ちを伝え合うことです。

子どもに何に困っているのか、何が好きなのか、何が嫌いなのか、何が得意なのか、何が苦手なのかなどを聞いてみましょう。

また、子どもの長所や努力を褒めてあげたり、子どもの気持ちを受け止めてあげたり、子どもの意見や選択を尊重してあげたりしましょう。
子どもに愛情や理解を示すことで、親は子どもの発達障害を受け入れる気持ちを育むことができます。

5. 自分を責めない

子どもの発達障害は親のせいでも子どものせいでもありません。
発達障害は誰のせいでもないことを認めましょう。発達障害は一つの個性や特性であり、欠点だけでなく、長所や特技も持っています。

発達障害は治らないものではないかもしれません。
でも、適切な支援や環境によって、改善や成長が可能です。

自分が子どもに対してできることをすることも大切ですが、自分が子どもに対してできないことを受け入れることも大切です。

自分の気持ちを吐き出すことや、自分の時間を作ることも忘れないでください。

自分を責めないことで、親は子どもの発達障害を受け入れることができます。

まとめ

親が子供の発達障害を受け入れることは、簡単なことではありません。
しかし、子供の発達障害を受け入れることは、子供の幸せのために必要なことです。

子供の発達障害を受け入れるためには、親自身が情報を収集し、専門家に相談し、支援を受けることが大切です。
また、親は、子供とコミュニケーションをとり、自分を責めないようにしてください。

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