アスペルガー症候群とADHDでは、
どちらが生きていく上で困り感が強く、
大変なのでしょうか。

どちらも症状的には全く違うので、
一概にはいえないと思います。

人によって特性の重さも違いますし、
誰一人として同じ状態の人はいないので
比較はナンセンスかもしれません。

ですが、現代社会において
アスペルガーとADHDでは
困難差において違いがあります。

生きずらさはどちらも同じですが
様々な場面で困り感の違いはあるのです。

そこで今回は、
ASD(自閉症・アスペルガー)と
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)の
特性による生きずらさの違いや、
比較をしてみたいと思います。

Sponsored Link

ASD(自閉症・アスペルガー)とADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)の比較

ASD(アスペルガー)とADHDでは
どちらがより生きずらいのでしょうか。
特性による比較をしてみたいと思います。

コミュニケーション

ASD(自閉症・アスペルガー)

ASDは相手の気持ちに立って言葉を
考えることが非常に苦手です。

さらに視野が狭く、
言葉がなかなか思いつかないので
適当なことを言ってしまいがちです。

会話によって無意識に人を傷つけたり、
不快にさせてしまい、
嫌われたり、避けられてしまいます。

冗談や言葉の裏が読めず
間に受けてしまったり、
騙されやすいこともあります。

社会性も著しく劣っているので、
挨拶やお礼などのマナーの言葉遣いが
上手くいかなったり、変になってしまいます。

ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)

ADHDの場合は、多動性によって
一方的にしゃべってしまいます。
相手が話しの途中でも、気になったら
言葉をさえぎって話してしまいます。

人の話をしっかり聞いてくれない、
自分勝手と思われてしまい
嫌われる原因になってしまいます。

注意欠陥の影響では、
会話中に不注意な発言をしてしまいがちです。

相手が不快に感じる話題や、
秘密にしなければならない話を言ってしまい、
嫌われて孤立する原因になります。

ASD、ADHDともに
コミュニケーションにおいて
気苦労が絶えません。

どちらも辛すぎる問題がありますが、
ASDは3つの特性の1つに
コミュニケーションの欠如があります。

ASDは無自覚、無意識で人を
不快にさせてしまい、嫌われ、避けられ、
イジメられてしまいます。

気づけないという致命的な問題が、
コミュニケーションの欠如というASDの
最大の困り感の1つになっているのです。

ADHDの場合は、相手を不快にさせている
ことに気づいたり、自覚はできます

そのため、会話のミスを防ぐために、
事前に周囲の人に告げておき、
暴走を止めてもらうことが可能です。

自身の会話の間違いが理解できるので、
後でミスの謝罪ができるのです。

個人的にではありますが、
ASDの方がコミュニケーションにおいては、
圧倒的に大変なのではないかと思います。

私自身もASDですが、
子供の頃から会話が本当に上手くいきません。

相手がどう感じるのか、考えているのかを
まったく想像できないのです。

相手が何を期待してその言葉を言っているのか、
何を目的にして言っているのか、
ほとんど理解できません。

そのため、子供の頃から嫌われたり、
怒られたりして、友達は1人もいませんでした。

また、人の言うことを何でも信じてしまい
騙されたり、詐欺にあったりしてきました。
(言葉だけでなく、文章でもそうですが)

そして社会性のなさ(想像力の欠如)から、
その場に合った言動ができません。

これが本当に恥ずかしいのです。

例えば私の父のお葬式の集まりで、
親戚の人と触れ合う機会がありました。

しかし、何を話していいのか全く分からず、
その場に合った言葉も出ませんでした。

話しかけられても、何かズレていることを
言ってしまいます。

そして赤面症の影響もあって、
顔が真っ赤になりながら、
一人でポツンとお茶を飲んだりして
誤魔化しながら過ごしていました。

その場に合った会話が思いつかない、
何を話題にしたらいいのか考えられない

のは本当に致命的だと実感しています。

ASDとADHDの比較の話から
ずれてしまったので、まとめます。

コミュニケーションの問題については、
ASDの方が困難さが強いということです。

ASDは無自覚で改善するのが難しいですが、
ADHDは自覚ができるので
対処のしようがあります。

多動性や注意欠陥を抑えるために
周囲に止めてもらったり、
お薬で改善させることができるのです。

Sponsored Link

日常の感覚

ASDの特性なので比較するのは
意味がないかもしれません。

一応ASDとADHDでは、
どちらが生きていく上で辛いのかの比較なので
検証していきたいと思います。

ASDでは聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚などの
感覚が異常に過敏だったり、鈍感の人がいます。

ASDの全員が感覚異常を感じているわけでは
ありません。

ですが、かなりの確率で感覚異常も発症していて
普段の日常生活に困難さを感じていると
思います。

私も聴覚が異常に過敏で、
人生で何度も問題にあったり、
トラブルを起してしまいました。

ADHDの人は、鈍感、もしくは普通の人が多く
感覚異常での日常生活の困り感は
ほとんどないようです。

しかし、ASDとADHDの両面を併発している
人もいるので、一概には言えません。

ASDの感覚異常では、
普段の生活面でさまざまな困難があります。

聴覚異常では、普通の人が感じる音を大音量に
感じたり、感じ取ってしまいます。

嗅覚異常では、匂いに敏感すぎて
香りを強く感じ取ってしまい、辛い思いをします。

触覚異常では、ちょっとした物でも
肌に触れると感じ取ってしまったり、
違和感を感じてしまいます。

視覚異常では、日光や蛍光灯の光、PCの画面などが
耐えられないほどまぶしく感じてしまいます。
サングラスをしたり、
部屋を暗くしなければなりません。

味覚異常では、甘味、苦み、酸味、辛みなどが
普通の人よりも強く感じ取ってしまいます。

食べ物によって苦手意識が出やすく、
食事が辛くなることもあります。

ASDの感覚異常の困難さは
人によってまちまちですので、
生きずらさは症状の重さによって違います。

ADHDには感覚の異常特性はない
とされているので、
生活上での困り感はありません。

よって日常での感覚は、
ASDが困難であると結論付けます。

日常の予定行動・ミス

日常生活では、
その日に決まった行動予定があります。

今日やらなければならないことや、
日課にしていることなど、
何かしらのスケジュールがあります。

ASDとADHDでは、
日常生活での予定が上手くいかなかったり
致命的なミスをしてしまう恐れがあります。

生きていく上でしなければならないことが
予定通りできず、失敗してしまい、
人生の生きずらさを感じてしまいます。

ASDとADHDともに特性により、
日常生活の予定の困難差は違います。

ASDでは、想像力の欠如によって
予定通りの行動ができません。

スケジュールで決められた行動は
できるのですが、やりたくないことだったり
辛いと感じる、めんどくさいようなことは
どうしても後回しにしてしまいます。

絶対にやらなければならない日常の予定や
行動は、決められていればできます。

しかし、後回しでも大丈夫なことだと、
先ほどの理由から、ぎりぎまで伸ばします。

これは先を読むことができない
想像力の欠如から、
危機感がない限りできないのです。

自分でスケジュールを組むのは苦手ですが、
決められたことであれば、

それほどミスもせず行うことができます。

ADHDでは、衝動的に行動してしまったり、
頭の中が多動で考えがまとまらなかったり、
注意欠陥の影響で、ミスをするなどの影響で
スケジュール通りの行動ができなかったり、
失敗をしてしまいます。

またADHDは特性の影響で、
やるべきことの優先順位が付けられず、
やらなければならない事を
後回しにしてしまって、
時間が足りなくなるなどの
ミスをしてしまいがちです。

衝動性/多動性の影響で集中力を
コントロールするのが苦手で、
時間管理も難しくなります。

ADHDは、日常のタスクや決められた予定
などを、特性の影響で普通に行うことが
困難なのです。

ASDとADHDを日常の行動予定、
スケジュール管理から比較すると、
ADHDの方が特性上
上手くいかないことやミスをしてしまう
頻度が高く、大変だと感じます。

ネット上では

ネット上でASD(自閉症・アスペルガー)と
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)では
どちらが生きていく上で大変だと
思われているのかを調べてみました。

ADHDの方が大変

アスペルガー(ASD)は人の感情に
鈍感なので、落ち込んだり、
傷つくことがほとんど無い。

ADHDは、人の感情に気づいているのに
空回りしてしまうため、
失敗感を感じ取ってストレスを抱えてしまう。

注意欠陥のADHDは、
周囲を困らせることが多く、損害も大きい。

ASDはマニュアルがあれば
仕事上の支障はおきない。

ASDは関わらなければ無害。

ADHDは、約束が守れなかったり、
仕事のミスで迷惑をかけたり、
家事ができなかったりと、
関わらなくても有害になりえる。

ASDは約束が守れる。
こだわり特性から、話が合うと楽しい。

ADHDは、衝動的に暴言を吐いたり、
遅刻を繰り返すので、友達がすくない。
ADHDの方が大変。

ASD(自閉症・アスペルガー)の方が大変

ADHDはミスや失敗、
衝動的な行動があるけど、
コミュニケーションはとれる。

ASDは自分勝手で人の気持ちを考えない為
社会で孤立してしまい、辛い。

ASD(アスペルガー)の方が、
付き合いづらい。
コミュニケーションが成り立たない。
ASDの方が深刻。
ADHDは目に見える行動の特性だけだが、
ASDは偏りのある全般的な特性があるから。
夫婦生活においては、
女性がADHDの場合、家事ができない、
失敗が多い、ゴミ屋敷になりやすく、
夫婦生活が難しくなる。

父親がASDの場合、
パートナーの気持ちを考えられず、
手伝いや子育てが苦手。
離婚率80%ともいわれている。

ネット上では、
ASD(自閉症・アスペルガー)の方が
特性上生きずらいという意見が多かったです。

ただ、人によって症状はまちまちですし、
置かれている環境によって、
困り感に差が出るものだと思います。

まとめ

ASD(自閉症・アスペルガー)と
ADHD(衝動性/多動性/注意欠陥)の
特性による比較と辛さの検証をしてみました。

結論としては、どちらも大変だと思います。

現代社会において考えると、
「空気を読むスキル」や
「対人コミュニケーションスキル」が必須
の世の中です。
ASDでもADHDでも
対人関係が上手くいかない特性が強くでる人が
一番生きずらいのではないでしょうか。

私が実感しているのは、
ASDでもADHDでもIQが低い人
一番世の中で生きていくのが
難しいと思います。

ASD、ADHDどちらでもIQが
日本人の平均である100前後であれば、
なんとか生きていけます。

しかし、私のようにASDであり、
IQが60台という酷すぎる劣等脳であると
何もかもが上手くいきません。

ASDの特性から、
子供の頃から友達は1人もいないですし、
対人関係は最悪でした。

さらに想像力の無さから、
追い込まれないと何もできない。
そして気づいた時には焦って、
大変な事になっているなど。

ADHDの衝動性や不注意も多少あるので、
思いついたらすぐに行動してしまい、
想像力の無さから、失敗してしまいます。

心療内科の先生にはASDと診断されて
いますが、ADHD要素も混じっている気が
自分ではします。

タイトルと違うことなので
この辺にしておきます。

ASDの特性が強い私の立場からすると、
ADHDの多動性にある想像力の豊富さが
非常に羨ましく感じています。

逆の立場の人であればまた違った意見が
あると思います。

ASD、ADHD当事者の立場からすれば
経験上、自分の特性の方が辛い、大変だと
感じてしまうものだと思います。

Sponsored Link