発達障害のアスペルガー(asd)の当事者として、最も自覚しているのが「人のアドバイス」や「忠告」などを聞けないことです。
権威のある人や自分が認めた人であれば、素直に言うことを聞けます。
しかし、それ以外の人から何度言われても、話半分以下に感じ取ってしまうのです。
「どうでもいい」、「本当に自分に必要な助言なのか」、「自分の考えが正しい」などと思ってしまいます。
そもそも、自分に対して言っている事なのか、わからないことがよくあります。
例えば、入社したての時に、上司と私ともう一人の同期で電車で移動することがありました。
その時に、上司が私たちに向かって、「(難易度の高い)資格を取れ」と言われました。
私は資格を持っておらず、頭も悪い、本当に使えない人間でした。
しかし、もう一人の同期の人は、本当に「出来る人」で周囲からも「優秀すぎる」と言われていました。
上司は明らかに私に向かって言っているのですが、私は「他人事」に感じ取ってしまっているのです。
全ては曖昧な表現が理解できないasdの影響です。
直接的に、断定的に言われない限り、自分に言っている事なのか理解できないのです。
さらに1度言われただけでは、言葉を軽くみてしまいます。
何度も言われて、ようやく気付いたり、自分に必要なことだと理解するのです。
何故こうなってしまうのでしょうか。
全ては想像力の異常な欠如が原因だとは思います。
今回は、発達障害の大人に何度言ってもわかってもらえない理由を詳しく書いていきたいと思います。
発達障害の大人が何度言っても分からないのは、なぜ?
発達障害の大人が何度言っても分からないのは、なぜなのでしょうか?
それは、発達障害の人は、周りの人と違う「世界観」を持っているからです。
世界の見方が違う
世界観とは、自分がどういう人間なのか、自分の周りにはどういう人や物があるのか、自分はどういうことをすべきなのか、などを決めるものです。
発達障害の人は、自分の世界観が正しいと思っているので、周りの人の世界観が分からないんです。
例えば、発達障害の人は、自分の感覚が敏感だと思っているので、周りの人が感じないことにも敏感に反応します。
電車の中で隣の人の話し声や携帯の音がうるさくて集中できないとか、自分の服が汚れていることに気づかないとか、そういうことです。
発達障害の人は、自分の感覚が正しいと思っているので、周りの人が感じないことにも敏感に反応します。
こだわり属性
発達障害の人は、自分の思考が正しいと思っているので、周りの人が思わないことにもこだわります。
時間やお金の管理ができないとか、自分のやるべきことや優先順位が分からないとかです。
発達障害の人は、自分の思考が正しいと思っているので、周りの人が思わないことにもこだわります。
さらに、発達障害の人は、自分の感情が正しいと思っているので、周りの人が感じないことにも感情的になります。
自分が怒っていることや悲しんでいることに気づかないとか、相手の顔や声のトーンから感情を読み取れないことがあります。
発達障害の人は、自分の感情が正しいと思っているので、周りの人が感じないことにも感情的になってしまうのです。
これらの違いは、発達障害の人にとっては生まれつきのものなので、簡単には変えられません。
だから、発達障害の人は、何度言っても分からないことがあるのです。
言葉の使い方が違う
発達障害の大人は、言葉を使う方法が違います。
それで、周りの人が普通に言うことが、発達障害の大人にとっては違って聞こえたり、聞こえなかったりするんです。
例えば、発達障害の大人は、言葉の意味やニュアンスに敏感だったり、鈍感だったりします。
その結果、言葉の裏を読んだり、冗談や皮肉を理解したりすることが難しくなります。
言葉を直接的に受け取ったり、変に解釈したりすることもあります。
人との関わり方が違う
発達障害の大人は、人との関わり方が違います。
その為、周りの人が普通にすることが、発達障害の大人にとっては違って感じたり、感じなかったりします。
例えば、発達障害の大人は、人の気持ちや考え方に興味があったり、無関心だったりします。
なので、人の表情や態度から感情を察したり、共感したりすることが苦手です。
自分の気持ちや考え方を伝えたり、聞いたりすることが困難だったりすることがあるのです。
これらの違いは、発達障害の大人にとっては生まれつきのものなので、簡単には変えられません。
だから、発達障害の大人は、何度言っても分からない状態になってしまうのです。
相手の気持ちや考え方をわかりあうコツ
発達障害の大人が何度言っても分からないのは、「こだわり」や「想像力の欠如」、「感じ方の違い」などが考えられます。
次は相手の気持ちや考え方をわかりあうコツについて考えていきます。
相手の気持ちや考え方をわかりあうコツは、主に以下の3つです。
言葉で伝える
発達障害の人は、言葉で伝えられたことは比較的理解しやすいです。
なので、自分の気持ちや考え方を言葉で伝えてみてください。
例えば、「今日は疲れたから、早く寝たい」とか、「この本は面白いから、読んでみて」とか、具体的に言ってください。
また、相手の気持ちや考え方も言葉で聞いてみることもありです。
例えば、「どうしてそう思うの?」とか、「どうしたらいいと思う?」とか、質問してみてください。
違いを認める
発達障害の大人は、周りの人と違うことがあっても、それが悪いことではありません。
ただ単に健常者とは考え方や感じ方が違うだけです。
ですので、その違いを認めてください。
例えば、「発達障害だから、こういうことができないんだね」とか、「発達障害だから、こういうことが得意なんだね」など、相手の特性を受け入れてください。
また、自分の違いも認めることも必要です。
例えば、「発達障害じゃないから、こういうことが分からないんだ」とか、「発達障害じゃないから、こういうことができるんだ」とか、自分の特性を伝えてみてください。
自分の世界観を広げる
発達障害の人は、自分の世界観が正しいと思っているので、周りの人の世界観が分からないんです。
でも、自分の世界観は、自分だけのものではありません。
周りの人も、それぞれに違う世界観を持っています。
だから、自分の世界観を広げることが大切です。
例えば、「自分はこう思うけど、他の人はどう思うだろう?」とか、「自分はこう感じるけど、他の人はどう感じるだろう?」とか、自分以外の視点で考えてみましょう。
また、自分の世界観を広げるためには、色々な人や物や情報に触れることも大切です。
例えば、「新しい人と話してみる」とか、「新しい本や映画を見てみる」などです。
まとめ
この記事では、発達障害の大人が何度言っても分からないのは、なぜなのか?そして、相手の気持ちや考え方をわかり合うコツについてお伝えしてきました。
発達障害の大人は、世界の見方や言葉の使い方や人との関わり方が周りの人と違うことがあります。
その為、コミュニケーションや人間関係に困ることが多いのです。
また、発達障害の大人は、自分の感覚や思考や感情が正しいと思っていることがあります。
他人の言うことが理解できなかったり、響かないことがあるのです。
それは、発達障害の人にとっては生まれつきの特性なので、簡単には変えられません。
しかし、それは悪いことではありません。
ただ単に健常者とは違うだけです。
発達障害の人の感情や思考を理解して、言うことをわかってもらう方法は以下の通りです。
・言葉で伝える
・違いを認める
・自分の世界観を広げる
まず、言葉で伝えることが大切です。
発達障害の人は、言葉で伝えられたことは比較的理解しやすいです。
なので、自分の気持ちや考え方を言葉で伝えてみましょう。
具体的に、はっきりと、分かりやすく言ってください。
また、相手の気持ちや考え方も言葉で聞いてみましょう。
質問してみたり、確認してみたり、フィードバックしてみたりしましょう。
相手の言葉をよく聞いて、理解しようとしてください。
次に、違いを認めるということです。
発達障害の大人は、周りの人と違うことがあっても、それが悪いことではありません。
ただ単に健常者とは考え方や感じ方が違うだけです。
ですので、その違いを認めてあげてください。
最後に、自分の世界観を広げるということです。
発達障害の大人は、自分の世界観が正しいと思っているので、周りの人の世界観が分からないんです。
でも、自分の世界観は、自分だけのものではありません。
周りの人も、それぞれに違う世界観を持っています。
だから、自分の世界観を広げてみてください。
自分以外の視点で考えてみたり、感じることで、新しい発見や学びがあるかもしれません。
これらの方法を使って、発達障害の大人と健常者とのコミュニケーションを円滑にすることができると思います。
お互いに理解し合って、仲良くやっていきましょう。