私は20年以上の長期引きこもりです。
大学病院の心の心療内科に8年くらい通っていますが、引きこもりからは抜け出せていません。
ここでいう引きこもりとは、「働いていない」「外出がほぼできない」「対人恐怖症」「社会的地位が無い」「収入が乏しい」などの状態です。
また、上記の状態が少なくとも3年以上とします。
精神科や心療内科へ行っても引きこもりが治らない・もしくは治すのが難しい理由はいくつかあります。
私の場合は、完治不能の発達障害、長期化した引きこもりで手遅れ、その他の複数の精神の問題があります。
そもそも精神科や心療内科の役割は、引きこもりを脱出させるというよりは、主にメンタルケアや心の問題を相談する機関です。
引きこもりを治す為の第一歩とはなりますが、引きこもりを脱出させる「引きこもり支援センター」のような専門機関ではないのです。
厚生労働省ホームページの記載によると、精神科や心療内科は「心が原因の病」の治療が目的です。
「精神科や心療内科は、心の病気や問題を治療する診療科です。
精神科は、うつ病や不安障害、統合失調症など、心の病気や問題が主な症状となる場合に受診します。薬物療法やカウンセリングなどを行います。
心療内科は、胃潰瘍や自律神経失調症、心筋梗塞など、心の病気や問題が身体に影響を及ぼす場合に受診します。内科的な疾患や生活習慣病なども診断や治療します。」
精神科も心の診療科のどちらも、引きこもりを治し、脱出させる目的ではないのです。
引きこもりを治すには、国がサポートしている「引きこもり支援センター」に相談し、引きこもり脱出に向けたプランを考えていきます。
しかし、引きこもり支援センターに行っても、引きこもりが治るとは限りません。
私は10年以上前に引きこもり支援センターに相談したことがありますが、話を聞いてくれただけで具体的な解決はできませんでした。
当時は、自身が発達障害であることに気づいておらず、何が問題なのかわかってなかったというのもあります。
精神科や心療内科へ通うことは、引きこもりの脱出する第一歩になります。
引きこもり状態を治すことは難しいですが、改善に向けてメンタルや体の不調をケアする手助けとなります。
精神科や心療内科へ行っても引きこもりは治らない理由・治す方法についてお伝えしていきます。
精神科や心療内科で引きこもりを脱出できない理由
冒頭でも述べた通り、精神科や心療内科は、引きこもりを治す医療機関ではなく、心の問題や心の病から引き起こされる体の問題を治療・改善する機関です。
「引きこもりを脱出するにはどうすればいいですか」と精神科や心療内科で聞いても、明確な答えは得られません。
精神科や心療内科は、引きこもりそのものではなく、引きこもりの原因となっているメンタルの問題や、体のケアはしてくれます。
引きこもりの人のほとんどの人が抱える精神的問題に対するコミュニケーションや、薬の処方などです。
引きこもりを脱出するには、本人自身の抱える問題を解決しなければならないのです。
引きこもりが脱出できない原因は人それぞれです。
家庭環境の問題、社会性の欠如、経済的問題、働く能力がない、精神問題など。
メンタル以外は精神科や心療内科で解決できるような問題ではないです。
引きこもり専門の相談機関に支援してもらうしかないのです。
私自身の心療内科で引きこもりが改善できない理由は、3つあります。
1つ目は、遠慮してしまうこと。
私は他人に物凄く気を使う性格です。
心療内科はいつも混んでおり、一人の人に時間をかけると、それだけで他の人の待ち時間は長くなります。
ですので、私は心療内科の先生に相談したいことがあっても、ほとんど会話をしません。
他の人を待たせてしまうのが申し訳ないと思ってしまい、2~3分で終わります。
心療内科の先生の方から、「何か相談したいことや話したいことはないですか?」と聞かれますが、私はいつも「大丈夫です」と答えるだけです。
そして、薬の処方をしてもらい、終わります。
2つ目は、発達障害です。
私が引きこもりになった要因は主に発達障害が原因です。
発達障害は現代医学では治せない病気です。
心療内科や精神科では、発達障害の特性に対するアドバイスはしてくれますが、それだけです。
発達障害のADHDには、発達障害の特性を緩和させるお薬を処方してもらえます。
しかし、私は発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)であり、症状を治したり、和らげるような薬はありません。
3つ目は、能力の問題です。
私の全IQは60台であり、軽度知的障害の値です。
普通の人が出来ることが出来ない。
理解力も劣っており、物事の理解が物凄く悪いです。
心療内科や精神科でも頭の悪さは治すことはできません。
他にも発達障害の2次障害や長期引きこもり、過去のトラウマから精神障害も多数抱えており、薬でも治りません。
20年以上の長期引きこもりでも末期状態であり、脱出することはほぼ不可能なのです。
心療内科や精神科は、カウンセリングや薬の処方をすることが主な役割です。
引きこもりが原因の心の病気や、体の不調の相談、改善はできますが、引きこもり自体は治せないのです。
引きこもりを治す方法
引きこもりを治すには、引きこもりの原因となる本人の抱える問題を解決するしかありません。
引きこもりの主な原因として、うつ病、社交不安症、自己肯定感の欠如といったメンタル的な問題。
頭が悪く役に立たない、資格を持ってない、不器用など、能力的な問題があげられます。
他にもゲーム依存症で働きたくない、健康上の問題、経済的な問題など、人によって引きこもる原因はそれぞれです。
これらの引きこもり続けてしまう問題を解決するには、専門機関に相談するしかありません。
メンタル的、および心の不調からくる心身の問題は、精神科や心の心療内科で改善できます。
しかし、長期引きこもりの場合、心の問題だけでなく、体の機能が低下していたり、社会性が著しく欠如しており、社会復帰は難しいです。
その場合、精神手帳を取得して、障害者雇用で働く手もあります。
しかしいきなり働くことは、引きこもりには難しいです。
引きこもりの問題を改善しつつ、本格的に働く前段階として、就労継続支援A型、就労継続支援B型があります。
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どちらも長期引きこもりにはハードルが高いですが、自分の気持ち次第で引きこもりを治せる可能性はあります。
「行動しなければ結果は得られない」という名言があるように、本人が引きこもりから脱出する意思が無ければ、引きこもりを治すことはできないのです。
まとめ
精神科や心の心療内科はどちらも心の問題に対する治療をする機関です。
引きこもりを脱出する相談をしに行っても解決策は難しいです。
ただ、引きこもりの原因となるメンタル及び、心の問題から発生する心身の不調の治療はしてくれます。
また、心の問題に対する薬の処方もしてくれます。
精神科や心療内科は、引きこもりを治す切っ掛けとして最初の相談機関としてはありだと思います。
引きこもり全般を改善し、脱出する手段を模索するには、国が運営する「引きこもり支援センター」に相談するべきです。
引きこもりになってしまう原因は人それぞれであり、脱出方法も異なります。
また、引きこもり本人の環境や運次第で脱出する難易度もことなります。
どちらにしても引きこもりを脱出するのは、早ければ早いほど社会的、精神的に良いです。
一人で考えていても答えは出ませんので、まずは引きこもり相談機関、市役所の福祉課などに相談してみることをお勧めします。