療育手帳は、大人になってから取得可能
なのでしょうか。
先日、精神障害者保健福祉手帳を市役所に
申請しに行きました。
私は15年以上引きこもりであり、
大人になって(30代後半)から受けた
WAIS-III成人知能検査の結果、
広汎性発達障害と、全IQ67の
軽度知的障害の領域ということが判明しました。
自分の人生が上手くいかなかった理由を
証明したい為に、
療育手帳も取得したいと考えていました。
そこで、担当してくれた職員の方に、
療育手帳の取得は可能なのかどうか
聞いてみました。
結果は「取得することは可能だけど、
大人になってからは難しい」
というニュアンスの回答でした。
療育手帳の判定は、
子供の頃の知能指数の低さによって、
取得可能かどうか判断されます。
大人が療育手帳を取得するには、
小学校~高校までの成績表や
試験結果を提出して、知能指数の低さを
証明しなければならないのです。
私は子どもの頃から理解力が無く、
成績も悪かったです。
小学1年生の頃の成績表
しかし、1年浪人をして、
猛勉強して
大学(偏差値40~42)を
卒業しています。
そのため、
軽度知的障害を証明しずらいです。
また、小学6年生以降の通知表や
テスト結果など、
全て捨ててしまっています。
小学校や中学校に過去の通知表の
問い合わせをしたのですが、
15年以上経過していたため、
破棄されてしまっていました。
その為、証明できるものが少ないです。
小学生の頃の偏差値
市役所の職員の人に、療育手帳を
取得したい理由を尋ねられました。
私は引きこもった理由の証明とは言えず、
「とりあえずどのようなテストなのか
受けてみたい」と言ってしまいました。
とっさに質問されたことで
パニックになってしまったことと、
発達障害の影響で熟考せず、
思いついたことをすぐに言ってしまいました。
すると、少し怒られながら、
「それだと無理」と言われました。
療育手帳は、審査を判定する為に
特別な場所で知能検査や細かいテストを
する必要があります。
現在、その機関が物凄く混んでいるらしく、
曖昧な理由や、判断が難しい大人の場合は、
受けて欲しくなさそうでした。
検査にも時間がかかり、
審査も3~6ヶ月かかるようです。
療育手帳は、県の自治体、
判断する機関によって、
交付条件が異なっています。
一般的には、IQの低さによって
判断されるようです。
自治体によっては、
本人の生活や学習の困難さなども
参考にしています。
療育手帳の判定の明確な基準は
定まっておらず、曖昧です。
発達障害の場合、本人が特性によって
生きずらさを感じていても、
IQの値が軽度知的障害以上だと、
療育手帳の判断基準から外れてしまう
ことが多いようです。
この辺の判断基準を国が統一して
決めて欲しいところです。
障害者年金も以前は、自治体によって
等級の判断基準が違っていました。
2017年4月以降、
障害年金センターで全て管理(一元化)
されています。
各自自体によって判断基準が違うのは、
おかしいと思います。
大人の発達障害に対する療育手帳のメリット
大人の発達障害の人は、
療育手帳を取得しても、
大したメリットはないようです。
理由は、大人の発達障害の人の場合、
精神障害者保健福祉手帳の取得が
主だからです。
精神障害者保健福祉手帳を持っていれば、
療育手帳を持っていても
あまりメリットはないようです。
市役所の職員の人が私に何度も
訴えかけていたのが、
「メリットはほとんど変わらない」
ということです。
市役所職員の人は、
私が療育手帳のメリットを享受したいと
思っていたようです。
私はただ単に、
長期引きこもりの理由の証明と、
最悪な人生を歩み続けた原因を
療育手帳と精神障害者保健福祉手帳を
取得することによって、
明らかにしたいだけです。
もちろんそのことは市役所職員の人は
言っておらず、
思い違いが発生してしまうのは
仕方がないことです。
では、精神障害者保健福祉手帳と療育手帳の
メリットの違いは何なのでしょうか。
精神障害者手帳と療育手帳のメリットの違い
・医療制度
メリットは同じ
・日常生活の支援
メリットは同じ
・社会活動の援助
メリットは同じ
・経済的支援
〇在宅重度心身障害者手当
療育手帳:B以上
精神障害者手帳:1級以上
〇心身障害者扶養共済制度
療育手帳:全て
精神障害者手帳:2級以上
・その他(税金・公共料金等)
〇自動車税の減免
療育手帳:A以上
精神障害者手帳:1級以上
〇有料道路の割引
療育手帳:A以上
精神障害者手帳:なし
〇青い鳥郵便葉書
療育手帳:A以上
精神障害者手帳:なし
精神障害者保健福祉手帳と療育手帳の
メリットの違いは、
ほとんどありませんでした。
大人の発達障害の人が手帳で支援を
求めるのであれば、
メリットはほとんど変わらず、
取得条件の厳しい療育手帳を
無理して取得する必要はないです。
また、発達障害の人が取得可能な
精神障害者保健福祉手帳のメリットは、
2級でも3級でもほとんど変わりませんでした。
まとめ
大人になってからの療育手帳の取得は難しく、
メリットも精神障害者保健福祉手帳と
ほぼ変わりません。
私のように過去の人生の失敗の原因を
証明したい人でなければ、
意味はないです。
大人になってから療育手帳を取得するには、
本人の過去の知的状態を証明する
多数の資料を求められます。
市役所職員の人によると、
小学校~高校までの成績表やテスト結果、
生育歴、
専門機関で発達障害のIQ検査
(ウェクスラー)とは違うIQのテスト、
本人の様子や過去の事など。
また、親からの聞き込みも必要です。
かなりめんどくさいですし、
取得までの日数も最低でも3ヶ月以上は
かかります。
療育手帳に詳しい市役所の人が
おっしゃっていた通り、
審査の難易度、メリット、
労力などを考えた場合、
精神障害者保健福祉手帳を取得していれば
無理して療育手帳を取得する必要は
ないと思います。
もし私が子どもの頃に発達障害と
軽度知的障害が判明していて、
療育手帳を取得できていれば、
今の絶望の人生はなかったのではないか、
と思っています。
いまさら療育手帳を求めたところで
手遅れですし、メリットについても
意味はありません。
ただ、ハンデを背負って生きてきた
証明はしたいです。
そのためにも、先日申し込んだ
精神障害者保健福祉手帳の等級は、
2級以上になって欲しいと思っています。
精神障害者保健福祉手帳の診断書の費用はいくら?日数はどれくらい