私は境界知能以下のIQであったと、大人になって判明しました。

境界知能とは、IQが71以上85未満で知的障害とは見なされないが、一般的な知能よりも低い状態を指す言葉です。

私は、発達障害のテストの1つであるウェクスラーⅢの成人知能検査で、全IQ60台と判明しました。

これは軽度知的障害のIQの範囲です。
ですが、引きこもりや発達障害、そしてその知能検査を受けたのは30代後半になってからです。

なので、子供の頃は、少なくとも境界知能くらいはあったのではないかと思っています。
それでも、良くてIQは70台だとは感じます。

子供の頃から学習力が極端に低いし、精神遅滞があったと思います。
今更、境界知能やそれ以下のIQであったとわかったところで私の場合は遅すぎました。

大人になってその辛さは、さらに感じてしまいました。
境界知能かそれ以下のIQでは、社会適応能力が極端に低く、日常、社会において生きずら過ぎるのです。

境界知能でも、生きずらさは人それぞれです。
周囲のサポートや理解、運の良さがあれば、人並みには生きていけるとは思います。
また、自分の強みだけを生かした分野に進めれば、健常者以上の生産性はあるはずです。

しかし、大体数の境界知能の大人の人は、普通(平均IQ100)の人と同じようにはいかないと思います。
理解力が劣っており、時間がかかる、身に付きづらい、間違った行動や選択をすることもあるからです。

一般的IQは、親の遺伝による影響が最も強く、次に子供の頃の育った環境(親の教育)によって左右されます。

そこで今回は、境界知能についてと、大人の対処法などについて考えていきたいと思います。

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境界知能とはどんな状態なのか

境界知能とは、IQが71から84までの人のことです。
知的障害とは異なりますが、 学習力が劣っていたり、日常生活で悩みやすい傾向があります。

また、境界知能によって様々な苦労をして、自分の能力に自信が持てなかったり、 周りの人とのコミュニケーションに悩んだりすることがあります。

境界知能の定義と診断基準

境界知能という言葉は、1970年代にアメリカで提唱されたもので、日本では「低学習能力者」とも呼ばれます。
境界知能の診断基準は、以下のようになっています。

  • IQが71以上85未満であること
  • 学習や生活に適応する能力が低いこと
  • 18歳未満の時に発症すること

境界知能は、知的障害とは異なり、法的な障害者認定を受けることができません。
そのため、社会的な支援やサービスを受けることが難しいという問題があります。

境界知能の原因と発達過程

境界知能の原因は、遺伝的な要因や出生時の合併症、脳の障害や感染症、栄養不足や環境汚染など、様々な可能性が考えられます。
しかし、境界知能の原因を特定することは、非常に困難です。

境界知能の発達過程は、個人差が大きいですが、一般的には、以下のような傾向があります。

・幼児期:運動や言語の発達が遅れることが多い
・小学校低学年:学習や集中力に問題が現れることが多い
・小学校高学年:学習や社会性に遅れが目立つようになる
・中学校:学習や友人関係に苦労することが多く、不登校やいじめに遭うことが多い
・高校・大学・社会人:適切な進路や職業を見つけることが難しく、自立や結婚にも困難が伴うことが多い

境界知能のメリットとデメリット

境界知能の人は、知能や学習に関する遅れや障害を持っていることで、多くのデメリットを感じてしまうと思います。
例えば、自分の能力に自信が持てなかったり、他人と比べて劣っていると感じてしまうからです。

また、周囲の人から理解や支援を得られなかったり、偏見や差別に遭ったり、孤立や虐めにあったりすることがあります。

しかし、境界知能の人は、知能や学習に関する遅れや障害だけでなく、他の能力や特性も持っていることもあります。

人それぞれですが、例えば、芸術的な才能や創造力、感受性や想像力、親切さや優しさ、忠誠心や協調性などの能力や特性です。

これらの能力や特性は、境界知能の人は、自分の得意な分野や興味のある分野で活躍することがあるのです。

ただ、自分の強みを見つけられないと、境界知能の大人の場合、普通の人と同じ土俵で戦うこととなります。
それは無理ゲーなので、絶対に自分の長所を生かした仕事や職場を選んで欲しいです。

境界知能のメリット

・創造性や感性が豊かであること
・素直で優しく人に寄り添えること
・特定の分野に深い興味や知識を持っていること

境界知能のデメリット

・学習や仕事に遅れや苦労が生じること
・感情のコントロールやコミュニケーションが苦手であること
・自己評価が低く自信が持てないこと
・二次障害や社会的な孤立に陥る可能性が高いこと

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境界知能の大人が抱える特徴と悩み

次は、境界知能の大人が抱える特徴と悩みについてです。

境界知能の大人が抱える特徴と悩みとは一体何でしょうか。

境界知能、もしくはそれ以下の私としては、やはり何をしても普通以下なことだと思います。
いや、普通以下どころか、普通の人が理解できることが理解できない、もしくは物凄く時間がかかってしまいます。

さらに、脳の燃費が悪く、脳疲労が激しいので、すぐに脳が疲れてしまうのです。
休息が人一倍必要になるし、「もうやりたくない」という状態にもなります。

境界知能の大人の一般的な特徴

境界知能の大人の一般的な特徴を挙げてみます。
もちろん、これらの特徴は、個人差がありますし、必ずしも境界知能の人に当てはまるというわけではありません。
しかし、境界知能の人は、以下のような特徴を持つことが多いと言われています。

・学習障害:読み書きや計算、理解や記憶などの学習能力に障害がある

・注意欠陥多動性障害(ADHD):注意力が散漫で集中力が続かない、衝動的で落ち着きがない、物事に飽きやすい

・自己肯定感の低さ:自分の能力や価値を低く見積もり、自信が持てない

・社会的スキルの不足:人とのコミュニケーションや協調性が苦手で、空気を読めない、相手の気持ちを理解できない

上記の特徴は、境界知能の大人が日常生活や仕事で直面する生きづらさの原因となることがあります。

境界知能の大人が日常生活や仕事で直面する生きづらさ

境界知能の大人が日常生活や仕事で直面する生きづらさは、以下のようなものです。

・学習や仕事の遅れ:学習や仕事の内容やペースについていけない、ミスや忘れ物が多い、指示やルールを理解できない

・人間関係のトラブル:人との会話や交流が苦手で、孤立や孤独を感じる、いじめや嫌がらせに遭う、信頼できる人がいない

・ストレスや不安の増加:自分の状態や将来に不安や恐怖を感じる、自己嫌悪や罪悪感に苛まれる、うつ病や不安障害などの精神的な症状が出る

境界知能の大人として生きるのは、本当に大変です。
幸せや満足度が低くなるのはもちろんのこと、健康や生活の質にも影響が出てきます。
私も、このことは本当に痛感しています。

感情のコントロールやコミュニケーションの苦手さ

境界知能の大人の人は、子供の頃からIQの低さによって、様々なマイナス体験をしてきています。
なので、自己肯定感が低く、うつ病や統合失調症になりやすい可能性もあります。

その結果、上手く感情表現やコミュニケーションが取れなくなってしまうのです。

また、感情のコントロールも難しくなってしまします。

例えば、怒りや悲しみなどの感情を適切に表現したり、抑えたりするのが難しかったり、相手の感情やニュアンスを読み取るのが難しい傾向があります。

自分の意見や要望を伝えるのも苦手で、相手の意見や要望を聞くのも普通以下です。

IQが低いから仕方がないのですが、コミュニケーションはある程度の慣れも必要です。
ただ、発達障害を併発していると難しいです。

自分の気持ちや考えを理解してもらえなかったり、相手の気持ちや考えを理解できなかったりすることにもつながります。

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境界知能の大人が生きづらさを克服するためにできること

境界知能の大人が生きづらさを克服するためにできることは何でしょうか。

IQが低いので、普通の平均IQの人(100)と同じように過ごしていると、不幸になってしまう可能性は非常に高いです。
運や環境に恵まれていない限り。

なので、自分の弱みをなるべく見せず、強みを生かした生き方をするべきです。

境界知能の大人が生きづらさを克服するために必要なこと

境界知能の大人が生きづらさを克服するために必要なことを挙げてみます。
もちろん、これらのことは、個人差がありますし、必ずしも境界知能の人に当てはまるというわけではありません。

しかし、境界知能の人は、以下のようなことを心がけることで、生きづらさを克服するための第一歩を踏み出すことができます。

自分の状態を受け入れる

境界知能は、自分のせいではなく、生まれつきであるということを理解し、自分を責めたり否定したりしない。
自分の長所や短所を客観的に見つめ、自分らしく生きる。

適切な支援や治療を受ける

境界知能は、一人で解決できるものではありません。
専門家や支援団体に相談し、必要ならば治療や薬物療法を受けることです。
また、学習や仕事の環境や方法を工夫することも大切です。

自分の強みや興味を活かす

境界知能の大人は、創造性や感性が豊かで、特定の分野に深い興味や知識を持っていることが多いです。
自分の得意なことや好きなことを見つけて、それを楽しんだり、仕事や趣味に生かしたりすることです。

境界知能の大人が生きづらさを克服するために役立つ具体的な方法

境界知能の大人が生きづらさを克服するために役立つ具体的な方法を挙げてみます。

学習や仕事の工夫

学習や仕事の内容やペースについていけないと感じたら、自分に合った方法を探してみましょう。
例えば、音声や動画で学ぶ、メモやチェックリストを使う、休憩や報酬を設定する、手伝ってくれる人を見つけるなどです。

ストレスや感情のコントロール

ストレスや感情が溜まってしまうと、自分や他人に対して暴力的や攻撃的になったり、引きこもったりすることがあります。
そうならないためには、ストレスや感情を上手に発散することが大切です。

例えば、運動や趣味でリラックスする、日記や絵で感情を表現する、信頼できる人に話すなどです。

コミュニケーションや対人関係の改善

コミュニケーションや対人関係が苦手で、孤立や孤独を感じてしまいます。

対処方法としては、コミュニケーションや対人関係のスキルを上げるしかありません。

例えば、相手の目を見て話す、相手の話を聞いて共感する、自分の気持ちや意見を伝える、感謝や謝罪を素直に表すなど。

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まとめ

生まれ持ったIQについて、それが人生にどんな影響を与えるのか。

境界知能以下の私の場合、「平均IQって100だよね?それが普通って言われてるけど、それがもう、超人レベルに見えるんだよ。何でもパパッとこなすから。」という感じです。

でも、大切なのは、自分の強みを見つけて、それを活かすことです。
普通の人と同じ土俵で勝負しようとしても、うまくいかないこともある。
だからこそ、得意なことや好きなことに集中するのが大事なんです。

「IQが低いからって、人生諦めるわけにはいかないよね。」

結局のところ、IQは遺伝や環境で決まる部分が大きい。
でも、それに振り回されずに、自分の道を切り開くしかないんですよね。

「社会福祉や国の援助がもっとあればいいのに。」

そう思う人もいるでしょう。
IQが境界知能以下の人たちには、もっとサポートが必要かもしれません。
でも、現実は厳しい。
だからこそ、自分でできることを見つけて、一歩ずつ進んでいくしかないのです。

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