私は聴覚過敏を抱えており、普段から音に対して辛い思いをしています。
周囲の雑音や低周波、高周波音がもろに頭と体に響き渡るのです。
普通の人はどのように音を感じているのか非常に気になります。
発達障害の聴覚過敏をVRで疑似体験できるプログラムが鳥取の琴浦町で開催されていました。
このイベントでは一般の方（定形発達）がVR機器を通じて、発達障害の当事者がどのような苦悩（見え方、困り感）があるのか知ることが目的です。
社会福祉協議会という非営利の団体さんの主催で行われました。
ニュースを検索したら自分の困っている聴覚過敏についての記事があり、気になったので取り上げていきたいと思います。
普通の人が体験した発達障害の辛さ
ニュースの記事内で、発達障害の聴覚過敏を体験した人の声が書かれていたのでご紹介したいと思います。
「すごくびっくりしました。ここまで敏感に周りの音を拾っちゃうとは思ってなかったので」
「どんな世界が見えているのかというのが改めてわかって驚いた部分がありました。いちから子どもと接していけたらと思います」
引用元：
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/583742?display=1
発達障害でない人が聴覚過敏を体験すると、想像以上に辛いことなのだと感じているようです。
ただ、発達障害の症状は「誰一人同じ人はいない」と言われています。
聴覚過敏においても音の感じ方や困り感は人によって違います。
ですので、VRの体験が全てだとは思ってほしくはないです。
今回のイベントのVR体験はおそらく、ある程度似たような症状の中間を再現したものだと思っています。
発達障害当事者による聴覚過敏の辛さ
このイベントでは発達障害の聴覚過敏を抱えている人の取材もありました。
そのコメントをご紹介します。
「スーパーマーケットが一番嫌だなって、もう早く出たいなっていう感じがしますね。蛍光灯の音も聞こえる、風の音も聞こえる、話し声も聞こえる、レジの音も聞こえるという。すべての音が全部入ってきちゃうので、音量もすべて同じような音量で聞こえてしまうので」
引用元：
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/583742?display=1
私も発達障害の聴覚過敏の影響を多大に受けている当事者なので、上記のようなコメントと同じような感覚を受けています。
そう、周囲の物音や話し声が全部ダイレクトに聞こえてくるのです。
ただ私の場合はすべてが同じ音量ではなく、微妙な音の大小はあると感じます。
他には、ちょっとした物音の変化にも気づいて反応してしまう。
さらにモーター音（低周波、高周波）の影響をもろに受けてしまう。
近所の室外機の低周波問題でメンタルが崩壊しました。
発達障害でない人に軽く説明するなら、ヘリコプターのプロペラ音を圧縮して脳と体に振動を送っている感じです。
そもそも聴覚過敏がない定形発達の人が、ヘリコプターのプロペラ音をどのように感じているのかわかりませんが。
逆に発達障害の聴覚過敏がある人に、普通の人がどのように聞こえているのか体験するプログラムがあってもいいと思いました。
知りたいし、気になります。
私は子供の頃（生まれたとき）からずっと同じ感覚だったので、普通の人がどのように聞こえているのかわからない。
自分が周囲の音を拾いすぎている状況が普通だと思っていました。
親は、私が物音に凄く敏感で神経質とよく言われていました。
物音でよく泣きわめいていたそうです。
私が子供の頃は発達障害の概念が日本に全く浸透していませんでした。
大人になってようやく発達障害が世間に知りわたっていました。
もし子供の頃に発達障害の存在が世間に知れ渡っていたのならば、自分の聴覚が異常だと気づいて、何かしらの対策ができたのだと思います。
大人になった今でも聴覚過敏の影響は酷い状態です。
物音の影響でたくさんのトラブルがありました。
別の記事内でいくつか書いたことがあるので、ここでは割愛させていただきます。
２２年以上引きこもっているメンタルの悪化で聴覚過敏がさらに酷くなった影響もあります。
今も家は閉め切っているのに、２～３ｍ離れている向かいの家の人の咳払いや階段の上り下りなどが聞こえてしまいます。
正直、前世は犬なんじゃないかと思うほど、音に敏感、聞こえてしまっています。
普通の人の感覚がどのようなものかはわかりませんが、物音を拾いすぎない普通の聴覚が羨ましいです。
普通の人が発達障害の聴覚過敏を体験する記事のまとめ
今回のイベントで少しでも発達障害の聴覚過敏に対する理解が深まり、理解やサポートが得られるようになれるといいな、と思いました。
自分もこのイベントのVRを体験してみたいと思いました。
他の聴覚過敏がある人がどのような感覚なのか気になります。
自分と似たような見え方や困り感だと思いますが、聞こえ方や捉え方が違うと思いますので。
逆に、自分がものすごく苦悩を感じている近所の室外機の低周波振動騒音を知ってもらいたい。
普通の人が全く感じない低周波の振動音が頭と体に伝わり、聞こえてくるのです。
発達障害でない母親に相談しても、全く聞こえないと言われます。
自分の聴覚が異常だということを再認識しました。
本当に聴覚過敏がない普通の人が羨ましいです。
聴覚過敏は発達障害の特性の１つであり、当事者は他にも普通の人には無い脳の様々なハンデを抱えています。
今後もVRやその他の方法で、発達障害の人の苦悩が世間に知れ渡ってくれればと思います。
