親や子供が発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)であると、家庭はどうなるでしょうか。
コミュニケーションが上手く取れなかったり、親同士、子供との不仲など、家庭が崩壊する可能性が高くなります。

子供の発達障害だけでも育てるのは、定型発達の子どもよりも3倍くらい大変です。
親子そろって発達障害の場合、子育てはもちろん、普段の生活が問題だらけとなります。

発達障害は遺伝による影響が最も強く、父親、母親のどちらかが発達障害の場合、子供にも遺伝する確率は高くなります。

旦那のアスペルガーが子供に遺伝する確率!夫の発達障害の遺伝率について

また、父親が高齢だったり、母親の年齢が高いと、両親が発達障害でなくても、子供に発達障害が遺伝します。

どちらにしても、高齢で子どもを作るリスクを考えていない時点で、両親に何かしらの問題があり、普通の家庭にはなりずらいことがわかります。

私は父親が40歳、母親が34歳くらいで生まれました。
父親が120%自閉症アスペルガーであり、さらに日々の不衛生、そして高齢出産の影響から、私は重度の発達障害ASDとして生まれました。

問題だらけで発達障害の父親、そして重度のASDの私の影響から、家庭はボロボロでした。

発達障害は家族に一人いるだけでも大変です。
普通の家庭には無い様々な問題が起こり、親子関係も上手くいかないからです。

今回は、発達障害・自閉症の親子関係や問題点についてお伝えしていきます。

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発達障害・自閉症の親子はコミュニケーションが終わっている

発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)が親と子供の両方にある場合、コミュニケーション不全に陥ります。
発達障害の特性上、相手の気持ちを推し量るのが難しく、親子関係をどのように構築すればいいのかわからないからです。

発達障害・自閉症同士の親子の触れ合いは、上手くいかない可能性が非常に高いです。

コミュニケーションがとれない

発達障害・自閉症の親は、子供に対してどのように接すればいいのかわかっていません。
子供が間違いを犯したら、怒るべきなのか、何を話して伝えればいいのか、思いつかないのです。
思いついたとしても、見当はずれなり方だったり、視野の狭い自己流の考えから、解決しない可能性があります。

うちの場合、ASDの父親は大抵押し黙ってしまいます。
私が間違いを犯しても、何も言ってこないし、怒られた記憶はほとんどありませんでした。
ASDの想像力の欠如から、どうコミュニケーションを取ったらいいのかわからなかったと思われます。

発達障害ASDの父親は、本当に何を考えているのかわからない人でした。
言いたいことがあっても、心のうちに秘めているのか、そもそも何も思いつかなくて会話が出来ないのか。
後者であると私は思っています。
本当にまともに会話した記憶がほとんどありません。

発達障害ASDの私自身も、コミュニケーションをとるのが苦手だったため、お互いに無関心だったと思われます。

察することができない

発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人は、顔の表情や仕草から、相手がどのような状態なのか察することができません。

今話しかけたら迷惑なのにもかわからず、一方的に関わろうとする。
困っている状態なのに気づかず、悩みを聞いてあげられない。
怒っているのに、逆なでするようなことをする。

など、とにかく相手の気持ちを考えられず、自分の感情の赴くまま、思いついたことをしてしまいます。

親子の関係となると、毎日接する必要がある為、険悪な状態となりがちです。
不仲にはなりますが、大抵は無関心状態となり、親子仲は冷え切ってしまいます。

こだわり行動

自閉症ASDの親も子供も、視野が狭く、自分の考えが正しいと思っています。
0か100かの思考であり、極端な物の見方をします。

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発達障害・自閉症の親は、自分の教育方針や考えを子どもに押し付けてしまいます。
思い付きや考えがほとんど無い為、それが正しいのか間違っているのかわかっていません。

自閉症ASDの子供は、自分が正しい人と思った人や、権威のある人物に対しては素直に従ってしまいます。
純粋である為、親が正しいと認めていれば、言うことを聞く可能性は高くなります。

しかし、大抵のASDの親子仲は上手くいっておらず、子供は言うことを聞くことは稀です。
ASDの子供自身も、こだわりの影響から自分が正しいと思っている一面があり、物凄く頑固です。
認めていない相手の意見やアドバイスを聞き入れることはほとんどありません。

あくまで自閉症ASDの私自身の経験であり、全ての発達障害・自閉症の親や子供に当てはまるわけではないです。

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興味の限定

発達障害・自閉症ASDの親や子供は、自分の好きなことに熱中してしまいます。
広く浅くではなく、興味を持つ1~2つのことに限定されます。

発達障害ASDの親子において、関心ごとにずれがある場合、コミュニケーションが難しくなります。
逆に、趣味や好きなことが被ると、良好な関係が築ける可能性があります。

大抵、ASDの父親は、子供にも自分の好きなことをさせようとします。

私の場合、父親が野球が好きだったので、良く見せられたり、キャッチボールをしていた記憶があります。
ただ、会話はほとんどありません。

反復行動

発達障害ASDの人は、いつも同じ行動・順序を決めて生活しています。
少しでもずれが生じると、イライラしたり、辛い気持ちを抱えてしまいます。

親子のコミュニケーションにおいても、会話をするタイミング、時間が決まっています。

仕事から帰ってきて、お風呂に入った後のリラックスタイムでないと、会話をしたくない。
食事中に話しかけられるのが、本当に嫌。
テレビを見ている時や、何かに熱中している時に、邪魔をされたり話しかけられると本当にイライラします。

親子が自閉症ASDの場合、会話をするタイミングが難しく、コミュニケーションが取りづらくなるのです。

子供と母親・父親が発達障害は家庭崩壊する?

子供が発達障害なだけでも、育児は本当に大変です。
普通(定型発達)の子どもとは違い、様々な問題が引き起こされるからです。

親はストレスをかかえてしまい、メンタルに問題を抱えます。
心理的な辛さを抱え続けると、親子関係が難しくなり、家族の不仲につながります。
親子の両方が発達障害の場合、さらに難しい状況に置かれます。

お金の問題

金銭的な負担も増大します。

子供が発達障害の場合、心療内科や精神科などの医療費、薬の処方など。
放課後等デイサービスを利用する場合もお金がかかります。

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社会的な孤立

親が発達障害の場合、近所付き合いや親族間、その他の対人関係において不和が生じる可能性が高いです。
親が親戚との関係が築けない場合、人との触れ合いの機会が限定されてしまいます。

子供が発達障害の場合も、クラスや日常において孤立してしまいます。

発達障害の親子は、人と接することが元から苦手であり、さらに上手くいかない、出来ない状態になってしまいます。

支援・理解がない

親が発達障害の場合、子供に対する適切なサポートが出来ない、難しくなります。
適切な育児が出来ず、子供に不信感を与えてしまうことがあります。
子は親の背中を見て育つと言うように、ダメな親は子供から嫌われたり、近寄りづらくなります。

子供が発達障害の場合、親に理解が無いと、大変なことになります。
何故、子供が普通に出来ないのか頭を抱え、辛く当たってしまうこともあります。

育児放棄につながったり、諦めてしまい放置する可能性もあります。

発達障害の親子は喧嘩をする?

発達障害の人も普通(定型発達)の親子のように喧嘩はします。
自分の思いや気持ちが上手く伝えらえない為、誤解されたり、勘違いから喧嘩に発展することがよくあります。

ただ、発達障害・自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の場合、コミュニケーションの困難さ、気持ちを推し量れない問題から、喧嘩をするとなかなか解決しません。

発達障害ASDの人の場合、話が通じない、理解の仕方がそれぞれ違い妥協点が見出せないのです。
その為、解決せず不仲状態がずっと続いてしまいます。

発達障害ASDの人の場合、結構根に持つタイプが多いです。
印象深い出来事をいつまでも覚えており、喧嘩の場合、なかなか自分の中で消化しきれないのです。

親と子供が両方とも発達障害ASDの場合、どちらも自分の非を認められない、素直になれない頑固な為、解決は本当に難しいです。

ちなみにうちの場合、発達障害ASDの父親が私が中学生の時に浮気して以来、死ぬまでずっと母親、そして子供と不仲であり、冷え切っておりました。

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まとめ

発達障害は親子のどちらにあっても大変苦労します。
普段の生活が上手くいかないだけでなく、家族に必須のコミュニケーションが出来ないからです。

親子仲が悪く家庭にトラブルが起こり続けると、家庭は崩壊します。

発達障害の親や子供は、家庭内、学校や仕事においてストレスを抱えてしまいます。
結果、家の中でも不機嫌な状態が続き、上手くいかなくなります。

ではどうすればいいのか。

一般的に、発達障害の家族は「親子ケア」が必要です。
親子ともに心療内科や精神科を受診し、アドバイスをもらう。
親子の問題を解決する専門機関のカウンセリングを受けるなど。

発達障害の親子の場合、家庭内だけで解決することは難しいです。
専門的な機関に相談し、対処方法を考える必要があるのです。

発達障害の親子は、ストレスを溜めやすく、精神的な問題を抱えやすいです。
鬱や社交不安症などのメンタルの病気にかかってしまうこともあります。

発達障害での家庭の問題は、自分だけで考えず、他者に相談し問題の解決をしてほしいです。

私は、発達障害の概念が無い時代に生まれ、親子ともども異常に気付かない状態だった為、家庭が崩壊してしまいました。
発達障害の人には、絶対に支援や理解が必須です。
放置すると、人生が終わるので、絶対に専門機関に相談してほしいと思います。

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