子どもの成長の為には、
褒めて伸ばすのが良いのでしょうか。
普通の子ども(定型発達)であれば、
褒めるだけでは良くないです。
ダメなことをしたときは
叱ったり、いい聞かせることで
善悪の判断が自然にでき、
成長していけます。
しかし、発達障害の子どもは
脳の特性によって、
普通の子のようにはできません。
失敗から学ぶことも難しく、
普通の子のように、
自然な成長もできないのです。
また、自分だけが上手くいかない、
何故できないのか悩み続け、
自尊心や自己肯定感が
低下し続けます。
発達障害に理解がない親の場合
何故普通にできないのか理解に苦しみ、
ストレスを溜めてしまいます。
必然的に発達障害の子を持つ親は、
怒る機会が増えたり、
あきれてしまいます。
そして、叱ったり・放置するなど、
発達障害の子どもにマイナスの成長となる
行動をしてしまいます。
発達障害の子どもを育てるのは、
あらゆる面で大変です。
ですが、発達障害に理解がない親や
環境で育った子どもの末路は、
人生が終了となります。
そうならないためにも、
発達障害の子どもの特徴を把握し、
適切な対処をしなければなりません。
その為に必要なことの一つに
「褒めて伸ばす」があります。
発達障害(ASD、ADHD、LD)
の子どもは、特性によって
普通ができず、苦しんでしまいます。
さらに周囲に冷たくされたり、
親や教師に叱られるなどの
追い打ちをかけられ、
ボロボロになります。
そして二次障害につながります。
これは一番ダメな対応ですが、
逆に「褒める」ことによって
成長が促せます。
発達障害の子に一番必要なのが、
自信を失わせないことです。
自信がないと、何をするにしても
マイナス思考になり、できることでも
上手くいかなくなってしまうのです。
脳の構成上、心のもちようによって、
物事の成否が変わってきます。
私もとにかくマイナス思考ですが、
稀に破れかぶれというか、
失敗を恐れない強気な気持ちや
行動に出た時、
たいてい上手くいきます。
心が委縮した状態だと、
思考力の低下や二次的な問題が
発生してしまうのです。
発達障害の人の場合は、
特性によって、必ず自尊心や
自己肯定感が低下してしまいます。
家がお金持ちだったり、
本人に何かしらの強みがあれば、
自信は保てます。
しかし、ほとんどの発達障害の子どもは、
マイナス感情に支配されてしまうのです。
発達障害の子どもには、
心が弱い状態で育ってしまう傾向があるので、
褒められる必要があるのです。
とはいえ、ただ単に褒めるのは
あまり効果的ではありません。
褒め方にもやり方があるのです。
また、知識がついてくるある程度の年齢
(中学生以降)に不自然な褒め方をしても
意味はありません。
幼いころは無邪気なので
褒められると嬉しいです。
しかし、親に何かしらの思いがあったり、
反抗期になる思春期以降は、
嘘臭い褒め方や、
感情のこもっていないと逆効果です。
基本的に褒めて成長を促せるのは、
無邪気な心を持っている時期だけです。
その頃に叱るのではなく、
褒めてあげることで
自己肯定感が育まれます。
その後の人生の心のもちようにも
良い影響があるのです。
では、どのように褒めればよいのでしょうか。
発達障害の子どもの褒め方
発達障害の子どもは、
上手くできなかったり、失敗続きで
褒める場面は少ないです。
また、ASD、ADHDともに
特性によってできなかったり、
失敗するポイントも違います。
そのため、子供の特性や状況にあった
褒め方が必要です。
褒め方のポイント
発達障害のASDの場合は、
しっかりと向き合って褒めないと、
褒められていることに気づかず、
ポジティブな影響を受けずらいです。
ADHDの場合は、
褒められることに気づいているけど、
衝動・多動性で他に注意が行ってしまい、
褒めた効果があらわれにくいことがあります。
そのため、発達障害の子には、
褒められたことが伝わるように
ほめることが大切です。
褒め方としては、
・子供の側(間近)で褒める
・視線を合わせる
・笑顔で褒める
・すぐに褒める
この4つがポイントです。
逆に、無表情や感情がこもっておらず、
言葉だけで褒めても
子どもには伝わりません。
親が喜んで褒めていないと、
気持ちは伝わらないのです。
小さいことでも褒める
発達障害の子どもは、
失敗が多く、褒める機会が少ないです。
ですので、大したことでもない
普通の出来事でも、
褒められそうなことであれば、
積極的にほめてあげてください。
わかりやすい褒め方をする
言葉や態度ではっきりと
褒めるようにしてください。
ASD(自閉症・アスペルガー)の
子の場合は、言葉よりも
表情や態度などの視覚的情報で
表現した方が伝わりやすいです。
喜んで褒めていることが伝わる
玩具やカードなどを見せながら
ほめてあげてください。
ご褒美をあげる
ある程度の物心がついてる子どもの場合、
おやつや玩具を与えられた方が、
褒められたと実感できます。
物事が上手くいったら
褒められることと同時に、
ご褒美で達成感も得られるのです。
ただ、毎回ご褒美をあげるのは
効果的ではありません。
大きな出来事や、褒められることを
実感してもらいたいときなど、
一貫性をもってください。
まとめ
発達障害の子どもは、
自分が上手くできない、
失敗続きで、普通の人よりも
劣っていることは認識しています。
そのため自己否定が強くなっており、
さらに親からも叱られてしまうと、
心に闇を抱えてしまいます。
発達障害の子どもを持つ親は、
イライラしてしまったり、
ストレスを溜めがちです。
それでも、根気強く支援し、
褒めてあげてください。
子どもの頃の自己否定や
自己肯定感の欠如は、
その後の人生において
多大なマイナス影響を及ぼします。
家庭では、小さいことでも
「出来たらほめる」を意識して
自信をつけさせてあげてください。
ただ、親子関係が上手くいっていない
状態であったり、
思春期以降の難しい年齢の場合は、
褒めるのが難しいです。
褒められても嘘臭いと感じてしまいますし、
親子関係が良くないと、
素直に喜べないからです。
そのようなときは、
子どもが褒めて欲しそうだったり、
明らかに褒められるべき出来事にのみ、
ほめてあげるようにしてあげてください。