2017年、海外から始まった脳に問題を抱える人の配慮施策クワイエットアワー。
日本では、スーパー、イオン、水族館、サッカー(川崎フロンターレ)などで行われています。
発達障害や心に問題を抱える人に対して配慮する時間を設けることで、社会的排除を無くしていきます。
クワイエットアワーという言葉をご存じでしょうか。
普通の人は、ほとんど聞いたことが無い単語だと思います。
私も先ほどクワイエットアワーの記事を見るまで知りませんでした。
クワイエットアワーを日本語に訳すと、Quiet(静かな、穏やか、平穏)hours(時間帯)。
クワイエットアワー(静かな時間帯)を作ることで、発達障害の人も普通の人と同じサービスや感覚を感じ取れます。
スーパーでは、音楽を抑えたり、照明を暗くするなどの時間帯を設けます。
水族館や映画館など公共の場においては、スマホの使用を控えたり、声を抑えてもらうなどの時間帯を設定しています。
発達障害の人は聴覚、視覚、味覚、嗅覚、触覚などの感覚過敏を抱える人が多く、日常生活において辛い思いをしています。
特に外出先では、聴覚、視覚過敏の影響を多大に受ける場所が多いです。
クワイエットアワーによってその問題を極力感じないようにするのです。
脳のハンデを気にせず、普通の人と同じように公共施設を利用するクワイエットアワー。
ただ、クワイエットアワーの時間は施設ごとに異なりますが、長時間提供が行われるものではありません。
また、クワイエットアワーの時間帯も決められており、利用する場合は事前に調べておかなければならないです。
発達障害の人の感覚過敏にクワイエットアワーの配慮は効果があるのでしょうか。
クワイエットアワーを利用された方のコメントとして、
「数年ぶりに穏やかな気持ちで喫茶店を利用できた」
「子供と一緒に買い物ができるよになった」
「スポーツを生観戦できるようになった」
などの意見がありました。
私も発達障害(ASD)の聴覚過敏を抱えています。
私の場合は発達障害のない時代でしたので、何が普通の感覚なのかわかりませんでした。
大人になって低周波騒音に悩まされ、初めて自分が子供の頃から騒音で辛い思いをしていたのだと気づかされました。
親には音に物凄く敏感で神経質。
よく泣いていたそうです。
もし私が子供の頃にクワイエットアワーがあれば、親が苦労しなかったんじゃないかと思います。
クワイエットアワーは発達障害の人の感覚過敏に効果はあると思います。
ただ、発達障害の人が抱えている感覚過敏は人それぞれ違います。
また、誰一人として同じような症状はいないと言われています。
発達障害の全ての人のニーズに合わせるクワイエットアワーは難しいと思います。
公共施設であれば主に、視覚に対して明るくしすぎない。
音に対しては静寂を徹底する。
この2つを基準に個人について考えていってほしいと思います。
クワイエットアワーの試みはまだ始まったばかりです。
今後は個々の状態を考え、配慮するなど、改善されていくと思います。
日本では発達障害の人の子供の割合が8.8%を超えるなど、増加をし続けています。
今後、クワイエットアワーの需要は高まっていきます。
発達障害の認識、配慮もまだまだ世界に後れを取っている日本。
クワイエットアワーも全然広まっていません。
少数派の問題を考えるより、大多数の人の利便を大事にするのは仕方がありません。
でも、発達障害の人が普通の人と同じように生活できる環境が整うことを願っています。