先日ニュースで、少年院にいる発達障害の人の支援を手厚くするガイドラインを法務省が発表されました。

現在の少年院の発達障害の人に対する支援は、「発達障害の特性の理解」、「本人の長所を伸ばす訓練」が主だそうです。
今回の改定では、発達障害の特性の効果的な対処方法、指導による変化、発達障害に詳しい専門家の助言などがあります。

発達障害の人に対する理解や支援は、徐々にではありますが年々増え続けています。

発達障害の人の割合が毎年増大し続けており、需要があるからです。
また、発達障害の人は、周囲の理解やサポートが無いと、運がよくない限り、人生が崩壊します。

少年院の中の発達障害の子供に対しても同様に、特性に合った支援・指導が必要です。

発達障害の人は、苦手な事や、得意なことがはっきりしてます。
社会に出た時に、自分の特性に合っていない仕事に就くと、人生は終わります。
仕事が出来ないだけでなく、精神に2次障害を抱えてしまうからです。

少年院の発達障害の子供の強みを伸ばす指導は、本当に大切だと思います。
発達障害の人全般に言えることですが、自己分析を徹底的に行い、自分の長所に対する将来を模索する必要があります。

少年院は12~20歳の罪を犯した人を対象に、矯正教育や社会復帰などを行う施設です。

発達障害や自閉症の子供は、少年院に入ってしまうような素行や非行に走りやすいのでしょうか。

今回は、発達障害の子供の悪い行動が起こる原因についてお伝えしていきます。

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発達障害の子供の素行が悪くなる・非行に走りやすい理由

そもそも発達障害の子供が、罪を犯しやすいという科学的根拠はありません。
悪いことをする割合も、健常者の子どもと変わりはありません。
少年鑑別所入所少年の発達障害の子供の割合は、5%ほどだったというデータもあります。

世間的に発達障害と聞くとマイナスイメージになってしまい、非行と結び付けられてしまうのだと思われます。

しかし、発達障害の特性により、子供の素行が悪くなり、非行に走りやすくなることもあります。

自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の子供が非行に走りやすくなる原因

発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の子供は、とにかく純粋です。
想像力の欠如の特性から、何でも信じてしまうし、人を疑うことができない。
人の気持ちを理解するのが難しく、簡単に騙されてしまいます。

私も発達障害のASDなのでわかりますが、人から言われたことを素直に受け取ってしまいます。
良いことでも悪いことでも、多角的な視野が持てず、疑問を感じないのです。

もちろんすべての発達障害ASDの人が何でも信じてしまう状態ではありません。
発達障害の症状は人それぞれであり、特性も異なります。

私の場合は、受動型・孤立型アスペルガーであり、主体性が全くありません。
自分で何をどうしたらいいのかわからず、ただの指示待ち人間。
子供の頃から常に他人の真似をして生き延びてきました。

自分で考えて行動することが苦手な受動型アスペルガーの頭の中は常に真っ白です。
人の指示に従うロボットのようなもの。
真っ白なキャンパスが、他人の影響によって塗り替えられていくのです。

発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人が、非行に走りやすくなったり、悪い道に行ってしまうのは、他人の影響によるものです。

発達障害ASDの人は、物凄く純粋であるが故に、人の影響をモロに受けてしまうのです。

子供の頃や思春期にたまたま不良と仲良くなって、悪いことに手を染めてしまう可能性があるのです。

子供の頃は、善悪の判断が難しいです。
発達障害ASDの場合、環境によっては非行に走りやすく、反社に染まってしまう危険性があります。

だから、発達障害の人には、手厚いサポートや理解が必要なのです。
特に発達障害ASDの場合、他人の影響次第で道を踏み外してしまう可能性が高いです。
家庭環境や学校などで、適切な教育、道徳心をしっかりと教える必要があります。

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衝動・多動性・注意欠如(ADHD)の子供の素行が悪くなる理由

ADHDの子供の場合、物事を衝動的に行ってしまうことがあります。
計画を立てるのが苦手であり、思ったことをそのまましてしまいます。

感情の赴くまま行動をしてしまい、結果、それが悪いことでも気づかずに、終わってみて後悔するのです。

またADHDの子供はASDと同様に特性により、友達関係が上手くいかない、社会性が身に付きづらいです。
サポートや支援が無いと、孤立してしまい、非行に走ったり、素行が悪くなってしまうことがあります。

ADHDの子供は、自分を律する気持ちを制御するのが本当に苦手です。
自己規律が苦手で、自分の欲求に従いやすくなり、問題行動を起こしやすくなるのです。

発達障害のADHDもASDと同様に、健常者には無い日常の困難を抱え、多大なストレスを抱えてしまいます。
そして、発達障害の特性から、自分を抑えられず、悪いことに手を染めてしまう可能性が高くなるのです。

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まとめ

発達障害の人が悪いことに手を染める確率は、健常者と変わりません。
むしろAIによると、発達障害の子供の非行リスクは低いと言う回答結果が出ました。
発達障害ASDの子供は、言語能力や認知の機能が優れており、非行リスクが低いとのことです。

ASDの場合、知覚統合の値が低い人が多く、想像力に難を抱えてはいます。
しかし、言葉の理解や物事を把握する認知機能が逆に優れています。
悪いことを一度認識すると、絶対に行わない。
ただ、逆に、教えられたり、気づけないと、間違ってしまう可能性は高くなります。

また、発達障害ASD、ADHDのどちらでも、特性に関係なく、IQが低いと悪いことを行ってしまう可能性は高まります。
善悪の判断が難しく、やってはいけない行為でも考えられず、行ってしまうからです。

発達障害に限らず、家庭環境、学校やその他の影響によって、誰でも悪い道に行ってしまう可能性はあります。
極論を言えば、全て運次第だと言えます。

発達障害の人の場合、特性により、環境や他人の影響が健常者よりも強くなってしまうだけです。
ですので、発達障害の人には、間違った道に行かないように常にサポートと理解が必須なのです。

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