友達や知り合い、会社の同僚などで変わった人がいると「発達障害?」と感じてしまうことがあります。
普通の人とは違う振る舞いをしただけで、発達障害を疑う言葉が出てくるほどポピュラーな概念になっています。
変わった人が「発達障害」と判明していない段階では、「~系」「~っぽい」「~気味」など、曖昧な表現でお茶を濁します。
これらの表現はディスったり、冗談半分で使われることがあります。
自分自身に対してこのような語尾を使うのであれば、特に問題はありません。
他人に対して使う場合は、冗談でも傷つけてしまう恐れがあり、注意が必要です。
では、どのようなときに「発達障害系」「発達障害っぽい」「発達障害気味」などの表現を使うのでしょうか。
発達障害系の意味と種類とは?
「~系」という語尾は、特定の種類や分類を示す言い方です。
例として、「理系」、「文系」、「体育会系」、「文科系」、「和食系」など、似たような要素をひとまとめにして簡略化できます。
「発達障害系」とは、発達障害に属する系統を示唆しています。
対象の人が発達障害と判明していないけど、似たような言動を普段からしていると、発達障害系と言われてしまう恐れがあります。
また、発達障害と診断されている人に対しても稀に使われる語尾です。
発達障害っぽい意味と種類とは?
「~っぽい」という言い方は、何かに似ていたり、特徴的な表現をするときに使われます。
例として「怒りっぽい」、「子供っぽい」、「偽物っぽい」など、日常的に使用する機会も多い語尾です。
「発達障害っぽい」とは、健常者(定型発達)の人を、発達障害者と疑う時に使用します。
発達障害のような言動をすると、他人から冷やかされたり、冗談のつもりで「発達障害っぽい」と言われてしまいます。
また、自分自身が発達障害の特徴と似たような言動をすることで、「発達障害っぽいな」と自虐の意味を込めて使うこともあります。
達障害気味の意味と種類とは?
「~気味」という言い回しは、物事の傾向や特性を多少感じさせる、または少し強めに協調される接尾語です。
例として「風邪気味」、「太り気味」、「焦り気味」など、マイナスの表現を表す言葉として使われることがよくあります。
「発達障害気味」とは、発達障害の傾向をわずかに匂わせる表現です。
自分に対してネガティブな意味を込めて「発達障害気味」と使うことがあります。
また、人から発達障害の特性を微妙に感じられると「発達障害気味の人」と言われたり、思ったりします。
発達障害に疑われる要因
「発達障害系」、「発達障害っぽい」、「発達障害気味」などはどれも、発達障害を疑うときに使用する言葉です。
学校や会社、日常生活において、発達障害の特性とみられる言葉や行動をすることで、人から疑われます。
発達障害に疑われる特性
発達障害には「自閉症スペクトラムASD」、「多動・衝動性・注意欠如(ADHD)」、「学習障害(LD)」、「感覚過敏」があります。
これらはいずれも健常者(定型発達)には無い、特徴的でわかりやすい言動が目につきます。
自閉症ASDの場合は、コミュニケーションが下手、空気が読めない、行動が変、一つの物事にこだわるなど、一般人と比べて明らかに変わっている要素が強くみられます。
ADHDの場合、集中できない、スケジュールを守れない、落ち着かない、衝動的な行動をするなど、わかりやすい症状がみられます。
学習障害LDの場合、計算が出来ない、字が下手、読み書きが困難、記憶障害など、1つまたは複数に著しく学習能力が低下している状態です。
感覚過敏の場合、五感が健常者よりも異常に敏感、もしくは鈍感であり、日常生活に支障をきたしています。
発達障害の特性を知っている人であれば、発達障害者を見分けることは簡単だと思います。
「発達障害系」、「発達障害っぽい」、「発達障害気味」の言い回しを使う人の場合、何となく感覚で気軽に使用している言葉な気がします。
まとめ
「発達障害系」、「発達障害っぽい」、「発達障害気味」という言葉は、発達障害を疑うマイナスの表現を意味しています。
また、発達障害ではないけどグレーゾーンの人に対しても使われます。
発達障害を疑う語尾を使う側は、特に何も考えておらず、軽い気持ちで使用していると思います。
言われてしまう側としては、少しショックを受けてしまいます。
ですが、「発達障害のような人」と他人から指摘されることも大切です。
病院で検査をし、発達障害の真偽が判明することで気が楽になるからです。
発達障害なのに健常者と同じように過ごすと、運がよくない限り絶対に人生は崩壊します。
また、「発達障害ではない」と断定されることで、安心感を得られます。
発達障害っぽいと指摘、気づいたら一度検査することをお勧めします。
他人から発達障害を疑われることは、多少何かしらの問題があると思われます。
軽度の発達障害であったり、グレーゾーンの場合です。
明確に発達障害ではないと支援やサポートは皆無です。
微妙なラインで健常者と同じように扱われるグレーゾーンの人の人生は辛いです。
人は生まれながらに不平等であり、仕方が無いのかもしれません。
しかし脳機能の問題くらいは、平等なスタートラインにしてくれないと、生まれた時点で終わってしまいます。
発達障害の脳の凹凸や未発達の人の人生は不平等すぎるので、支援やサポートを充実してほしいと思います。