ミソフォニア(音嫌悪症)と発達障害のASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)、そしてHSP(感覚処理過敏症)には、音に対する過敏性があります。

ミソフォニアは特定の音に対する感情的反応ASDは感覚処理の違いHSPは広範囲の感覚刺激に対する敏感さが特徴です。

どの症状も、音に対する不快感や日常で辛い思いをしています。

私自身もASDであり、重度の聴覚過敏を抱えています。
しかし最近、実はHSPも原因の一端である事に気付きました。

父親が物凄く精神が弱い人で、私自身も生まれつきメンタルが弱々でした。
ちょっとしたことで顔が真っ赤になるし、普通の人が気にしないことで多大なショックを受けたり、落ち込んで立ち直れないなど。
子供の頃から、「神経質すぎる」と親から言われていました。

ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏は、親からの遺伝や血筋による生まれつきの脳や精神の感受性が考えられます。
また、ASD以外は、後天的に発症する育った環境の影響もあります。

それぞれ音に対する聴覚の過敏性を抱えていますが、異なる要素があります。

今回は、ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏の違いと対処法について書いていきたいと思います。

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ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏の原因について

ミソフォニア、ASD、HSPにおける聴覚過敏の原因は、それぞれ異なる要因によって引き起こされます。

ミソフォニアは、特定の音に対する過度の感情的反応であり、脳の特定の部分がこれらの音に対して過剰に反応することが原因です。

ASDでは、脳の発達に関連する遺伝的要素が影響し、感覚処理の違いが生じます。

HSPは、感覚刺激に対する高い感受性を持ち、これは遺伝的な要素と環境的な要因の両方によって影響を受けることがあります。

生まれつき(先天性)の影響

ミソフォニア(音嫌悪症)、発達障害のASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)、HSP(感覚処理過敏症)の聴覚過敏は、遺伝的な要素である先天性があります。

ミソフォニアは、特定の音に対する強い感情的反応を示します。この状態は、個人の脳の特定の部分が音に対して過剰に反応することで起こります。遺伝的要素が関与していると考えられており、家族内で似たような症状を持つ人がいることがあります。

ASDは、脳の発達に関わる遺伝的要因が大きく、感覚処理の違いが生じます。これにより、音だけでなく、視覚や触覚など他の感覚に対しても過敏になることがあります。

HSPは、感覚処理過敏症とも呼ばれ、広範囲の感覚刺激に対して敏感です。これも遺伝的な要素が強く、環境的な要因も影響しているとされています。

育った環境(後天性)の影響

ミソフォニア(音嫌悪症)、発達障害のASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)、HSP(感覚処理過敏症)の聴覚過敏は、後天的に起こるのでしょうか。

ミソフォニアの場合、特定の音が不快な記憶や感情と関連付けられていることがあります。

例えば、子供の頃にストレスを感じる状況で繰り返し聞いた音が、大人になってからも強い不快感を引き起こす原因になることがあります。
このように、ミソフォニアは生まれつきの要素と共に、個人の経験や環境による影響も考えられます。

HSPの人の場合、生まれつきの敏感さに加えて、育った環境によって、さらに聴覚過敏が悪化する可能性があります。
普段は静かな環境で日常を過ごしていても、突然佐川が恣意環境下に置かれたとき、より強く音に対して反応してしまいます。

ASDは生まれつきの脳の構造によるものであり、後天的な要因による発症はほとんどありません。

ミソフォニア、ASD、HSPのいずれも、ストレスの多い環境や、過度な騒音にさらされることで聴覚過敏を引き起こすか悪化させる可能性があります。

嫌い(苦手)な音による違いや特徴について

ミソフォニア、ASD、HSPのそれぞれで、どのような音が不快感を引き起こすかは異なりますが、共通しているのは音に対する深い感受性があります。

個人の感受性と音の種類

ミソフォニアの場合、特定の「トリガー音」が存在しています。これには食事の音(咀嚼音や食器の音)、人の話す声の特定のトーン、あるいはペンのクリックなどが含まれることがあります。

これらの音は、聞くだけで極度のストレスや怒りを引き起こすことになるのです。

ASDの場合は、音の予測不可能性や音量の変化が特に問題となることが多いです。
例えば、突然の大きな音や、一定しない音量の音楽などが、過度の不快感や不安を引き起こすことがあります。

これは、ASDの人の特性である「ルーチン」への強い依存と関連しているためです。

また、重度の聴覚過敏になると、どのような小さな音でも拾ってしまったり、感じ取ってしまい、非常にストレスを感じてしまいます。
そして、低周波振動音にも多大に影響されてしまい、我慢が出来ない程の苦痛を感じることがあります。

HSPの場合、音の質だけでなく、その繊細さに対する感受性が高まっています。

静かな環境でさえも、背景の小さなノイズが非常に大きく感じられ、心地よさを著しく損なうことがあります。
音が持つ感情的な重みを感じやすく、映画のサウンドトラックや人の声の感情的なニュアンスに敏感です。

感情と音の関係

どんな音でも感情に大きな影響を与えると思います。
ただ、ミソフォニア、ASD、HSPの人は、音に対する影響がより強く出てしまうのです。

特にミソフォニアの場合、特定の音が怒りや不快感を直接的に引き起こすのですが、ASDやHSPにおいても音が感情に影響を与えることは一般的です。

例えば、ASDの人は、音がもたらす不快感が不安やパニックを引き起こすことがあり、これが社交的な場面での適応を困難にします。

一方で、HSPの人は、音がもたらす感情的な影響を非常に深く感じ取るため、音楽や対話の中で感情移入しやすくなっています。

ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏の対処法について

聴覚過敏の対処法は、その状態の特性に応じて異なります。
ミソフォニア、ASD、HSPそれぞれに特有の対処法があり、その中でも共通するのは、不快な音に対する自己理解と環境調整が大切です。

ミソフォニア(音嫌悪症)の音に対する対応策とは

ミソフォニアの対処法としては、まずは特定の音に対する自分の反応を理解し、その音を避けるか、または音に対する反応を和らげる方法を見つけることが重要です。

例えば、耳栓を使用する、ホワイトノイズマシンを活用する、音楽やイヤホンを使って気を紛らわせるなどがあります。

HSP(感覚処理過敏症)の音に対する対応策とは

HSPの人は、日常生活で感じる感覚刺激を管理することが大切です。

静かな環境を選ぶ、リラクゼーション技法を学ぶ、適切な休息を取ることで、感覚過敏を軽減することができます。

発達障害のASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)の音に対する対応策とは

ASDの聴覚過敏に対しては、環境を調整すること、例えば家庭や学校での騒音レベルを下げる、特定の音を避けるための戦略を立てるなどが有効です。

また、聴覚過敏に対する療法やカウンセリングを受けることも一つの方法です。

私はASDの当事者であり、日常生活において常に音に対して悩まされ続けました。

個人の経験からの対策方法としては、「我慢してはいけない」と言うことです。
いつか絶対に爆発してしまうので。
特に、継続的に日常に訪れる不快な音に対しては、遮断する方法を見つけることがマストです。

私の場合、低周波振動騒音の影響をモロに受けてしまうので、苦情の手紙をポストに入れたり、直接言いに行きました。

ASDの聴覚過敏のストレスは放置は絶対にダメです。
心身ともにおかしくなってしまいます。
環境を変えたり、音の発生源を突き止めて、解消しなければなりません。

ミソフォニア、ASD、HSPのいずれも、自分で対処が困難な時は家族や専門家に相談してみてください。
日々の生活の中で快適に過ごせるような環境を整えていくことも、聴覚過敏の対処には欠かせません。

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ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏は治すことが出来る?

ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏は治すことが出来るのでしょうか。

ミソフォニア、自閉スペクトラム症(ASD)、感覚処理過敏症(HSP)に関連する聴覚過敏は、それぞれ独自の特徴と原因を持っています。

特に発達障害のASDは、生まれながらの脳の特性によるものであり、現在の医学では治療することは難しいとされています。
なので、治すというよりは環境を調整したり、適応する必要があります。

感覚統合療法や環境の調整が有効であり、不快な音に対する反応を減少させ、より快適な生活環境を提供することが目指されます。

ミソフォニアの場合、「治す」というよりは、症状を管理し、日常生活における影響を最小限に抑えることが重要です。認知行動療法や音に対する露出療法など、特定の音に対する反応を和らげるための治療法が有効であるとされています。

HSPは、状態そのものを治すというよりは、感覚刺激に対する個人の反応を理解し、適切に対処することが求められます。リラクゼーション技法や環境調整が有効であり、ストレス管理を通じて症状を軽減することができます。

これらの状態は、多くの場合、生涯にわたって管理が必要です。

しかし、適切なサポートと戦略を用いることで、聴覚過敏による影響を大幅に減らし、より充実した生活を送ることが可能になります。
重要なのは、自分自身の感覚の限界を理解し、それに応じた対策を講じることです。

まとめ

今回は、ミソフォニア(音嫌悪症)、発達障害のASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー)、HSP(感覚処理過敏症)の聴覚過敏の違いや対処方法などについてお伝えしてきました。

音に対する敏感さは、日常生活において多大なストレスとなるだけでなく、精神的な2次障害にもなります。うつ病や、焦燥感など、さまざまな心理的問題を引き起こす可能性があります。

ASDやHSPの聴覚過敏の当事者として言えることは、「我慢は絶対にダメ」、そしてリラックスできる環境を整えることです。
仕事や学校などでの一時的な騒音であれば、我慢する必要性もあります。
しかし、睡眠の時や、家でリラックスしている時間での騒音には対処しなければなりません。

何故なら、長期にわたる音のストレスは体調を崩す原因にもなります。

常に高い緊張状態にあると、自律神経が乱れ、睡眠障害や消化不良、免疫力の低下を招くこともあります。
そのため、自宅や職場の環境をできるだけ静かで心地よいものに保つことは、ただ単に快適であるだけでなく、健康を維持するためにも極めて重要なのです。

音に敏感な人にとっては、日々の生活の中で遭遇する音の多くが、見えないストレス源となっています。そのストレスを最小限に抑えるためにも、日常の音環境を管理することは、精神的な安定と身体的な健康を保つ上で不可欠です。

具体的な対策としては、防音材の利用、定期的な耳の休息、リラックスを助ける音楽や自然音の活用が効果的です。

ミソフォニア、ASD、HSPの聴覚過敏が完全に「治る」というわけではないかもしれませんが、静かな環境を整えたり、気にしないメンタルを鍛えることで対処することは可能です。

自分のリラックスタイムでの騒音は絶対に対処する必要がありますが、それ以外の学校や社会においては、仕方が無いと割り切って我慢する強い心を持つことも大切です。

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