私は広汎性発達障害(ASD)の影響から嘘をついてしまうことがあります。
嘘をつきたくてついているわけではありません。
無意識に勝手に言葉として出てしまうのです。
理由は全て「想像力の異常な欠如」が原因です。
誰でも嘘をついたことはあると思います。
自分の良い方向にもっていこうとするための嘘。
相手の気持ちを考えた嘘。
何も考えずに嘘をついてしまったなど。
アスペルガー(ASD)の場合、最後の「何も考えずに嘘をついてしまう」のです。
理由は、「何も思い浮かばないから」です。
正確には会話の受け答えの中で「1つのことしか頭をよぎらない」のです。
普通(定型発達)の人であれば、言って良いことや悪いこと、この返答は良くない、などが思考されると思います。
しかし発達障害(ASD)の私の場合、本当に1つ、もしくは何も思い浮かばず沈黙してしまう状態になります。
考えがほぼ1つなので、そのまま思いついたことを言ってしまうのです。
また、何も思い浮かばない沈黙状態は申し訳なく、無視していると捉えられてしまうのが怖い為、思い立ったことを言ってしまいます。
それが嘘かどうかは別として。
私は相手の気持ちを考えられず、思いついたことをそのまま言ってしまうアスペルガーの特徴がモロにでてしまいます。
だから変な人に思われるし、嫌われる、避けられる、イジメられる原因となっていました。
全て自閉症スペクトラム(ASD)の想像力の欠如が原因だと確信しています。
嘘をつきたくてついているわけではなく、最良の答えを選択できるいくつかの思考が思い浮かばないのです。
本当に、1つしかおもい浮かばない。
熟考すればいくつかの答えを用意することはASDでも可能だとは思います。
しかし、会話はリアルタイムで行われますので、考える余地はありません。
私が常々思っているのが、広汎性発達障害(ASD)の人とのコミュニケーションにおいては、即時性を求めてはいけないと感じます。
想像力の欠如から思いついたことをそのまま言ってしまう。
適切な受け答えが難しいので、考える猶予を与えてほしいです。
少なくとも3分以上は。
もしくはASDの人が適切な考えを思い付くまで。
適当な会話や雑談であれば、そんなまどろっこしいことをしなくてもいいとは思います。
しかし、ASDの人の返答には期待しない、怒らないでほしいです。
会社の仕事や業務報告、大切なコミュニケーションをする場合は、時間を与えて考えをまとめさせるべきです。
そもそも発達障害の人は嘘をつくのが得意ではありません。
むしろ脳の問題から嘘がつけない状態だと考えられます。
今回は、発達障害の子供や大人が何故ウソをついてしまうのか、誤解される理由を書いていきたいと思います。
嘘をつく発達障害の子供や大人の特徴とは
発達障害の自閉症スペクトラム(ASD)、衝動・多動性、注意欠如(ADHD)はどちらも嘘を自然とついてしまいます。
特に発達障害のある子供は、わかりやすい嘘をついてしまいます。
発達障害の子供の嘘
子供の頃は誰しも、自分の思い通りに行動や思考をします。
厳しいしつけや過酷な環境下でない限り。
また、少なくとも小学生6年くらいまでは、無邪気であり、素の自分を出しています。
大人の世の中を渡り歩く嘘や他人を気遣いするウソではなく、自分の思い通りにするための嘘。
子供の頃は自分勝手な嘘が誰しもあったと思います。
ASDの発達障害の子供の場合、純粋すぎるので嘘をつくのが物凄く下手です。
想像力が無いので、良くも悪くも素直な受け答えをします。
その中で、思いついたことをそのまま言ってしまいます。
嘘だと自分で気づいているのに行ってしまったり、ただ単に思った最初の1つのことを話すのです。
発達障害(ASD)の嘘は、同年代の子供でも簡単にバレてしまうコミュニケーション能力の低さであり、孤立する原因ともなります。
普通の人のようにうまい嘘やごまかしができません。
嘘をつくつもりはないのに、会話の中で不意に思いついたことを言ってしまう。
それがたまたま嘘であり、ウソつきのレッテルを張られてしまうのです。
ADHDの人の嘘の場合は、脳内の騒めきが考えられます。
会話の中でたくさんの思い付きがあふれて、話が止まらなくなるのです。
脳内で浮かんだことをそのまま話してしまうので、本当のことでも嘘でも一方的に伝えてしまいます。
自分で嘘と気づいているときもありますが、気にせず会話を続けてしまいます。
ASDとは真逆の状態です。
会話の中でひらめきや思い付きがたくさんある為、話さずにはいられない。
多動・衝動性の影響から嘘をつくつもりがなくても、衝動的に言ってしまう。
子供の頃であれば、面白い奴、嘘つきでも人気者になれる可能性はあります。
しかし、年齢が上がるにつれ、悲惨な対人関係になってしまいます。
精神年齢が上がるにつれ、人付き合いはシビアになっていきます。
ADHDは、話好きの子供の頃であれば許されていたコミュニケーションも、大人になるにつれ敬遠されます。
自閉症スペクトラム(ASD)、多動・衝動性・注意欠如(ADHD)のどちらも、子供の頃は意識的に嘘をついているのではなく、脳の問題から勝手に嘘をついてしまうのです。
発達障害の大人の嘘
発達障害の子供の嘘は、純粋で計算されたものではありません。
発達障害の大人の嘘も、自分の意志とは無関係についてしまうものです。
しかし、精神年齢があがり、自分の利益、身を守る、良い状態にするためにウソをつくことは、普通の人と同じようにあります。
ただそれが物凄く下手なのです。
少し考えれば嘘だとわかることをついてしまう。
思考(IQ)が足りない場合もありますが、想像力の欠如、感情のままに口走ってしまうのでバレバレなのです。
発達障害の人は、仕草や表情も独特で簡単に嘘と気づかれてしまいます。
超正直者であり、嘘がつけないのです。
大人の場合、コミュニケーションが苦手な発達障害の人は本当に大変です。
円滑なコミュニケーションが求められる社会において、ウソや簡単な誤魔化し、気遣いの為の嘘が必要なケースがあります。
それが本当に出来ない。
リアルタイムでの会話が必須の大人の場合、発達障害の人は嘘をつきたくなくても、思い付きをそのまま話してしまう。
本当に悲劇です。
会社では、1度や2度の変な言動のせいで、すぐに嫌われたり、避けられます。
私のことですが、初めてあった人に1回の会話だけで無視されるようになりました。
会社で変な奴だと広まり、孤立し、辞めざるを得ない状況になりました。
いまさら発達障害とわかっても遅すぎる。
思い出すだけでも辛いです。
まとめ
アスペルガー(ASD)の人は、想像力の欠如から思いついたことをそのまま言ってしまう。
多動・衝動性・注意欠如(ADHD)の人は思考があふれ、たくさん伝える。
どちらも、相手に考えなしに何でも伝えてしまう状態です。
その中で嘘がいくつか含まれてしまっています。
嘘つきと誤解される理由は、自分で嘘だと気づいていない、気づいているけど誤解されるとはゆめゆめ思っていません。
ASDの私は相手が誤解していることすら気づけないです。
はっきりと言われない限り。
とにかく自分で相手の気持ちを把握できない。
ADHDの人も同様に、自分のことばかり話して相手のことを考えられない人もいます。
ただ、相手の気持ちを察することもできるADHDの人も多く、誤解されていてもお構いなしに自分の話ばかりしてしまいます。
どちらもコミュニケーションにおいて誤解されてしまうことはよくあります。
発達障害は症状や人によって違いますが、計算して嘘をつくことはできない、難しいです。
ほとんどの発達障害は、嘘をつきたくてついているわけではない。
または、あくまで自分を守る為、この受け答えが適切だと思い込んでつくウソです。
どちらにせよ、嘘をつくのは下手であり、普通の人にはすぐに見透かされてしまいます。
逆に言えば純粋で正直者とも言えます。
しかし、現代社会においては辛い一面だと思います。
コミュニケーションの妙技が求められる時代であり、必須の能力です。
それが無いのが発達障害。
生まれた時点で発生している脳機能異常、脳の未発達です。
とにかく昔もそうですが、今もさらに発達障害の人に対するサポートや理解は絶対に必須です。
発達障害の無理解、無支援で育った私のボロボロの人生にならないような世の中になってもらいたいものです。