発達障害の人は、親が気づいたり、専門機関で検査しない限り、自分が脳に問題を抱えていることを気づけません。
遅刻や不注意、人とのコミュニケーションが取れないなど、発達障害特有の症状がみられても、自分がダメ人間だと思うくらいです。
運よく本人がネットでたまたま発達障害の症状と似ていて気付いたり、周囲の人からいわれて判明することがほとんどです。
私自身も、30台後半になるまで自分が発達障害だとまったく気づきませんでした。
そもそも私が生まれたのが1970年代後半です。
2011年の障害者基本法の改正されるまで、発達障害の認識が日本の世間では広まっていませんでした。
今ではある程度、発達要害の概念は浸透していますが、それでも発達障害の人は自分では気づけません。
発達障害に気づけない子供
小学生から高校生くらいの学校教育の中で、発達障害について教える授業はありません。
大学で心理学や精神科医など、専門的な知識を学びに行く場で教えられます。
子供自身が発達障害を知らないので、自分自身に脳の問題を抱えていることも気づかないです。
ただ今では学校によってIQ検査をして、発達障害特有の脳の偏りによって判明することもあります。
また、子供の発達障害の問題行動は明らかに普通とは違い、特徴的です。
じっとしていられない、一つのことに固執する、ある特定の学習ができない、過敏性、運動が出来ないなどなど。
周りの子供と明らかに違うので、親や先生が気づくきっかけとなります。
子供自身が自分が発達障害と認識することはほぼありません。
保護者や周囲の人が気づいて、検査をして初めて判明します。
発達障害があるのに、子供や親が気づいていないと、学校や日常生活において悲惨な目にあいます。
普通の人ができることができない。
他の子供と打ち解けられない。
落ち着きがなく、やりたい放題。
著しく勉強が出来ない科目があるなど。
とにかく発達障害を子ども時代に気づかず放置すると、大変なことになります。
イジメやのけ者にされる、避けられるだけでなく、精神的にも問題をかかえます。
自尊心や自己肯定感の欠如、大人になっても永遠と引きずる劣等感を抱き続けるのです。
発達障害は子供自身が気づけません。
子供に問題行動が見られた場合、発達障害かどうかを見極める必要があります。
3歳くらいにはすでに発達障害と思われる行動があります。
子供の発達障害は早期発見しサポートや理解をしなければなりません。
対処を間違えると今後の人生において辛い思いを子どもだけでなく、親自身もしてしまいます。
発達障害に自覚がない大人
大人になっても自分が発達障害と気づかない人がいます。
軽度発達障害で普通に人とは少し違う面があるけど、ぎりぎり学校や社会の中で生き抜いてきた人です。
実際、グレーゾーンの場合、発達障害軽い症状は見られるが健常者と同じ扱いをされて発達障害の人よりも辛いことがあります。
発達障害の枠組みに入れない為、サポートや理解がありません。
勉強や運動、対人関係において、脳の問題から普通の人よりも明らかに出来ない。
でも、検査の数値的に発達障害とはされない。
軽度発達障害のグレーゾーンの人の場合、学生時代に辛い思いをしてきてはいます。
しかし、普通の人と同じように生活し、社会にでてこれてしまう境界線の脳なのです。
その為、自分が発達障害と気づかないまま大人になってしまうケースがよくあるのです。
また、私のように発達障害の概念がほぼ無い時代に生まれ、大人になって判明するパターンです。
私は、ネットで発達障害という言葉を見つける30代後半まで、全く気づけませんでした。
自閉症スペクトラム(ASD)の症状が完全に当てはまっており、心療内科でウェクスラーテストによって判明しました。
今の40代上の人は、子供時代に発達障害は浸透しておらず、ほとんどは自覚なし、気づかない状態です。
親世代も発達障害の知識がありません。
大人の人が「自分が発達障害」という事実に気づくのは、周囲の人に言われるか、本人が自分は病気なんじゃないかと自覚するかです。
私の年代(40代半ば)の頃は、そもそも発達障害の子供の割合は本当に低かったです。
変わっている変な子扱いだけでした。
発達障害と思われる人はごく少数なので、切り捨てられる時代でした。
そのまま発達障害の事実に気づかないまま大人になり、自覚のないまま社会に放り出される。
そして、運が良くない限り、酷い扱いを受け、メンタルがボロボロになる。
普通ができない状態に本人が気づいて、精神科を受診します。
大人の発達障害が判明するよくあるパターンです。
まとめ
自分の子供や学校のクラス、会社の同僚で「発達障害なんじゃないか」と思われる人がいます。
その人自身が無自覚で周りに迷惑をかけていたり、嫌われたりしています。
発達障害を本人が自覚がなく気づかない状態は大変危険です。
周囲の苦労だけでなく、本人も辛い思いをし続けるからです。
発達障害の人に対する理解やサポートは必須です。
普通ができない状態で、普通の人と同じ生活や仕事をさせてもできない、トラブルを引き起こします。
本人が発達障害を自覚し、何が出来て何ができなのか、自己分析をしなければなりません。
そもそも発達障害の人は自分を試みることが苦手です。
アスペルガー(ASD)の人は、想像力の異常な欠如から気づくことが苦手です。
視野が狭く、興味が限定している為、本人が発達障害の事実に気づくことは本当に稀です。
多動・衝動性・注意欠如(ADHD)の人は、物事に集中したり、気を付けることが苦手です。
自分が不注意を引き起こしたり、興味が他に移って集中できていない状態がわかっていません。
本人は普通の人と同じと思っており、発達障害が原因だということにも気づけません。
発達障害の人自身が、自分に脳の問題があることを気づくことは難しいです。
致命的な問題が何度も起こって、初めて自分自身が「普通ではない」と理解し、ネットや病院へ行き発達障害が判明するのです。
もしくは、周囲の人が気づいて知らせてくれる場合。
どちらにしても運が悪いと発達障害なのに気づかれず、生き続けてしまいます。
私のように悲惨な人生になるので、発達障害の事実はなるべく早めに判明させる必要があります。