発達障害の人を一般雇用で採用してしまうのは、仕方が無いと思います。
面接や筆記試験だけでは、見抜くことが難しいからです。

私自身も発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)ですが、新卒で採用されました。
もちろん、一般枠としてです。
当時は、発達障害という言葉自体がほぼ無かったため、採用担当者や会社側が気づかないのは仕方がありません。

ただ、私自身のアスペルガーの症状はわかりやすいです。
面接の受け答えで簡単に、「普通ではない人」とわかられてしまいます。
注意深い面接官であれば、集団行動に向いていないと見抜かれていたかもしれません。

発達障害の人は、会社という組織の中で馴染むのが本当に苦手です。
社会性やコミュニケーション、自分主義、不注意など、「集団の輪に適さない特性がある」のです。

また、発達障害の当事者自身も、普通の人(定型発達)と同じ環境下、同じ条件で仕事や馴染むのが物凄く困難です。
多大なストレスや心労を重ねてしまいます。

会社だけでなく、発達障害当事者のどちらも、大変な状況になってしまう可能性が非常に高くなります。

今回は、発達障害と気づかずに採用され、会社組織に起こる問題について書いていきたいと思います。

Sponsored Link

新入社員が発達障害かも?見抜く方法や質問について

今の時代(2023年)は、発達障害の概念が浸透しています。
その為、会社側も採用において、十分気を付けていると思います。

一般的な採用試験としては、履歴書や書類選考、知能テスト、適正テストなどの一般的な試験があります。
そして、性格テスト、グループディスカッション、集団面接、プレゼンテーションなどもあります。
後者のテストが、発達障害を見抜く方法としてかなり有用だと思います。

私が就職活動していた2001年超就職氷河期時代は、50社以上は受けましたが、ほぼ面接と知能テスト(IQを測るテスト)くらいしかありませんでした。
発達障害の存在自体が無かったので、内面や心を推し量るようなテストはあまり無く、完全に能力(知能)主義だったのです。

採用試験で発達障害の人を見抜くには

前述に書いた通り、コミュニケーションや人間性、心理のテストをすれば、簡単に発達障害かどうかは見抜けると思います。
発達障害の人は、本当にわかりやすい性格や行動があるからです。
発達障害に多少詳しければ、わかる人にはわかるのです。
発達障害ASD当事者の私自身も、発達障害の本をたくさん読んだり、調べたりしてきたので、わかると思います。

ただ、問題は軽度やグレーゾーンの場合です。

軽度発達障害の人の場合、健常者よりは多少問題があるけど、ぎりぎりで定型発達な為、見分けるのがかなり難しいです。
心理テストや問題行動の判定が、発達障害の基準を満たしていないので、発達障害とはなりません。

現在、発達障害かどうかを判明させる方法は、DSM-5(アメリカ精神医学会が作成したマニュアル)に沿って医師が判断しています。

採用側も、最終面接や最終試験で発達障害かどうかを見抜くテストや対面での会話をすれば、ある程度分かると思われます。

Sponsored Link

発達障害のアスペルガー(ASD)を見抜く質問

発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)の人は、想像力が異常に欠如しているので、自分の思ったことをそのまま言ってしまいます。
見抜く質問としては、以下のようなものが考えられます。

仮想的なシチュエーションに対する反応や感想を聞く

例:

「あなたが社長になったら、どんなことをしますか?」

「あなたが宇宙飛行士になったら、どんな惑星に行きたいですか?」

「あなたが魔法が使えるとしたら、どんな魔法を使いますか?」

ASDの人は、現実と関係のない仮想的なシチュエーションに対して、具体的なイメージや感情を持ちにくいです。
答えに困ったり、興味がないことを露呈したりする可能性があります。

自分の感情や考えを表現する能力を試す

例:

「あなたは今、どんな気分ですか?」

「あなたはこの仕事にどんな意味を見出していますか?」

「あなたは自分の強みや弱みをどう評価していますか?」

ASDの人は、自分の感情や考えを言葉にすることが苦手であったり、自己分析や自己評価ができなかったりするため、答えに迷ったり、曖昧な回答をしたりする可能性があります。

他者の視点や感情を理解する能力を試す

例:

「あなたがこのプロジェクトのリーダーだったら、メンバーにどんな指示を出しますか?」

「あなたがこの商品のお客様だったら、どんな感想を持ちますか?」

「あなたがこの映画の登場人物だったら、どんな行動をとりますか?」

ASDの人は、他者の視点や感情に寄り添うことが難しく、自分の基準や論理で判断したり、行動したりする傾向があります。
そのため、他者のニーズや期待に応えられなかったり、不適切な回答をしたりする可能性があります。

Sponsored Link

発達障害のADHDを見抜く質問

発達障害の注意欠陥多動性障害(ADHD)の人は、注意力が散漫で、衝動的で、落ち着きがないという特徴を持ちます。
見抜く質問としては、以下のようなものが考えられます。

集中力や持続力を試す

例:

「あなたはどのくらいの時間集中して仕事ができますか?」

「あなたはどのようにして集中力を高めていますか?」

「あなたは途中で飽きてしまったり、やる気がなくなったりすることはありますか?」

ADHDの人は、集中力や持続力が低く、気が散りやすいです。
仕事に対しても興味ややる気が持続しなかったり、簡単に飽きたりする傾向があります。
そのため、答えに困ったり、不安や自信のなさを表現したりする可能性があります。

計画性や組織性を試す

例:

「あなたはどのようにして仕事の優先順位を決めていますか?」

「あなたはどのようにして仕事の進捗状況を管理していますか?」

「あなたはどのようにして仕事のスケジュールを立てていますか?」

ADHDの人は、計画性や組織性が低く、仕事の優先順位や進捗状況、スケジュールを管理することが苦手です。
仕事に対しても目標や期限を設定しなかったり、計画を立てずに行動したりする傾向があります。
そのため、答えに迷ったり、具体的な方法や工夫を示せなかったりする可能性があります。

衝動性や多動性を試す

例:

「あなたは思いつきで行動したり、後先考えずに発言したりすることはありますか?」

「あなたは落ち着きがなく、じっとしていられないことはありますか?」

「あなたは仕事中に他のことに気を取られたり、やりたいことが多すぎたりすることはありますか?」

ADHDの人は、衝動性や多動性が高く、思いつきで行動したり、後先考えずに発言したりすることがあります。
仕事に対しても落ち着きがなく、じっとしていられなかったり、他のことに気を取られたり、やりたいことが多すぎたりする傾向があります。
そのため、答えに戸惑ったり、自己批判や反省をしたりする可能性があります。

以上のような質問を通して、発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガーASD)や衝動・多動性・注意欠如(ADHD)の人の特性を見抜くことができるかもしれません。
ただし、これらの質問は、発達障害の人に限らず、普通の人でも答えにくいものや個人差があります。
また、発達障害の人でも、症状の程度やタイプによって、回答の仕方が異なる場合もあります。
確実とは言えませんが、ある程度の兆候はわかると思います。

Sponsored Link

発達障害のある社員の採用で得られるメリットとデメリットとは?

発達障害のある社員を採用することで、会社にどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
以下に、いくつかのポイントを挙げてみます。

メリット

・自分の得意な分野や興味のある分野にとても集中できます。
一般社員よりも高いレベルの成果やアイデアを出すことができるかもしれません。

・一般社員とは違う視点や思考パターンを持っています。
新しい発想や問題解決のヒントを提供できることがあります。

・一度決めたことや約束したことに対して、忠実に従います。
信頼性や責任感が高く、仕事の品質や安定性を保てます。

・真面目なのでスケジュール通りの行動、休まない、忠実な面があります。
その為、人材の定着率や育成コストを下げることができます。

・発達障害のある社員を採用すると、障害者雇用率の向上や法的な義務の遵守に役立ちます。
また、社会的な責任や貢献を果たすことで、企業のブランドイメージや評判を上げることもできます。

デメリット

・発達障害のある社員は、コミュニケーションや人間関係で、一般社員とのすれ違いやトラブルが起こりやすいです。
周囲の理解や配慮、サポートが必要です。

・発達障害のある社員は、変化や不確実性に対応するのが苦手です。
業務の変更や緊急対応などで、ストレスや混乱を感じやすく、パフォーマンスが落ちることがあります。

・発達障害のある社員は、自己管理や時間管理で、一般社員との差が出やすいです。
そのため、細かい指示や確認などが必要です。

・発達障害のある社員は、自分の障害特性や必要な配慮について、自覚や自己表現が不十分なことがあります。
適切な支援や対応ができないことがあります。

・発達障害のある社員を採用すると、一般社員の負担や不満が増えることがあります。
また、発達障害のある社員に対して、特別扱いや差別的な態度をとる一般社員がいることがあります。

以上のように、発達障害のある社員を採用することには、メリットとデメリットがあります。
でも、デメリットは、適切な教育や研修、コミュニケーション、配慮などで、軽減や解決できます。
発達障害のある社員の個性や能力を尊重し、多様性のある職場環境を作ることで、会社全体の活力や競争力を高めることができます。

Sponsored Link

まとめ

発達障害と知らずに採用してしまうと、会社側もですが、当事者本人も辛い状態となります。
会社内でボッチになってしまう可能性が高いし、仕事が上手くいかず迷惑を掛けてしまうこともあります。

偏差値やIQが高くても、発達障害があると、能力が上手く発揮できないことがよくあります。
発達障害の人は、本当に自分の得意分野であり、適正に合った職業に就かないといけません。
普通が難しいので、健常者のように仕事が上手くできず、生産性が低くなってしまうからです。

私も発達障害のアスペルガー(ASD)と知らずに一般人と同じ職場に放り込まれた結果、4カ月で退職する羽目になりました。
変なことを言ってしまい、1日で避けられてしまい、輪に入れなくなりました。
仕事面でも、適正外だった為、何もできず、役立たずでした。
会社を辞めざるを得ない状況となってしまったのです。

上司も本当に困惑されていました。
「何でこんなダメ人間を採用してしまったのだろうか」という無言の圧を、私はひしひしと感じていました。
当時は発達障害の概念がほぼ無く、理解やサポートが皆無だったので仕方がありません。
自分が発達障害ともわからなかったので、対策の仕様もありませんでした。

今の時代、発達障害と知らずに採用してしまったら、どうすればいいのでしょうか。
会社側がするべきこととしては、当事者の社員の得意不得意を見極め、最適な仕事を振り分けて欲しいと思います。

発達障害の人は、出来ないことは本当にできません。
普通の人が出来ることが、何倍もの難易度になります。
しかし、得意なことに関しては、健常者以上の生産性を発揮できます。
とにかく、長所・短所を見極め、出来る事・出来ないことを把握する必要がマストなのです。

時代と共に発達障害人は増加しています。
今では10人に一人の割合でいるとも言われています。
グレーゾーンや軽度の人を含めれば、3~4人に一人の割合で発達障害っぽい人はいるのではないでしょうか。

令和5年2023障害者雇用率は?発達障害・自閉症の雇用状況

誰にでも得意不得意はあります。
しかし発達障害の人は、それが極端にブレているだけです。
ですので、自己分析を徹底的に行い、最適な職場を提供してあげて欲しいと願っています。

Sponsored Link