近くの家やアパートの室外機から発せられる騒音に対して、直接クレームや苦情を言いに行くのは難しいと思います。
相手の人の性格次第では、トラブルになるかもしれないし、関係悪化は避けられないからです。
少なくとも、自他ともにマイナス感情になる事は間違いないと思います。
なので、出来れば穏便に解決しようと、自分で出来る対策方法は無いかと考えるかもしれません。
私も最初、真後ろの家のエアコンの室外機の低周波振動騒音を2年間我慢し続けました。
しかしその結果、低周波障害となってしまったのです。
低周波障害とは医学的な診断名ではなく、私が付けた言葉であり公式な医学用語ではないです。
症状としては、「低周波音がするだけで反応してしまい不安になる」、「不眠」、「集中力の低下」、「鬱症状」などです。
私は、今では近所の室外機の低周波問題を2件ほど直接訪問や手紙などで解決しました。
しかし、まだ近隣のエアコンの室外機の低周波音に少し悩まされてはいます。
その結果、ちょっとした室外機の騒音や、ヘリコプター、車のエンジン音、換気扇などから発せられる低周波音を聞いただけショックを受けたり、不安感に苛まれてしまいます。
このように、近所の室外機の低周波を個人で我慢し続けるのはお勧めしません。
出来れば、原因である室外機を稼働されないように、相手にわかってもらう必要があります。
また、室外機を自分の家から遠ざけてもらう(反対側に移してもらう)方法があります。
もしくは、室外機周辺をコンクリートの壁や防音壁で囲ってもらえれば低周波を防げる可能性はあります。
でもこれはお金がかかるし、エアコンの場所自体を移動しなければならないので大変です。
また、2階に設置している場合も難しいです。
しかし、長年住むわけではなかったり、そのうち環境を変えられるのであれば、低周波を我慢することも考えられます。
そこで今回は、近所の室外機に対する個人で可能な対処方法についてお伝えしていきます。
室外機の低周波を自分で対策するには
私の経験上、近くの家やアパートから発する低周波音を個人で対策するのはかなりの難易度です。
何故難しいかと言うと、エアコンの室外機が発する低周波振動音は、脳や身体に直接響いてくるので、窓を閉め切っていても防音効果にはならないからです。
私も、様々な方法を試してきました。
耳栓、防振マット、イヤーマフ、自然音(ヒーリングミュージック)を聴いて寝る、無理やり家の中で低周波音を発生させて相殺するなど。
どれも多少の効果はありましたが、副反応が酷すぎたのです。
それぞれ説明していきたいと思います。
耳栓で低周波の室外機を我慢する
耳栓は、低周波音に効果はあるのでしょうか。
結論として、低周波の振動騒音に対して耳栓はほぼ効果がありません。
私もいくつかの耳栓を試してきました。
普通の500円くらいの耳栓や、米軍仕様の耳栓、洗っても使える奴など、他にもいくつかの耳栓を使った経験があります。
しかし、どれも近所の室外機が発する低周波振動音には効果がありませんでした。
低周波から発生する振動の音は、家を振動で共鳴させて直接室外機のモーター音が響き渡る感じです。
耳で聞こえるのもありますが、低周波は体で感じる振動の音です。
耳栓で音をふさいだとしても、家の部屋の中を振動音が満たしており、体に伝わり感じるのです。
私は耳栓を使いすぎて耳が痛くなったり、痒みが出るなど「逆効果」でした。
防振マットを使う
私は、真後ろの家の室外機が発する騒音に悩んでいた頃、amazonで防振マットというのを見つけ購入しました。
防振マットは、床や布団の下に引くなどの方法で、低周波振動を減らすというものです。
しかし、家の中に響いてくる低周波振動音には、ほぼ無意味です。
なので私は直接、1mも離れていない、こちら側に向けて設置されている後ろの家の室外機の前に防振マットを置きました。
もちろん、柵を挟んである自分の家の敷地内にです。
防振マットは1.5mくらいです。
これで低周波を防いで欲しいと期待していたのですが、これもほぼ無意味でした。
防振マットでは、低周波振動音の全てを防ぎきれていなかったのです。
10%くらいしか防音効果は無いと思います。もちろん安物(3000円くらい)だったのでそれもあると思われますが。
そして、たとえ振動音を防げたとしても、家が近すぎて低周波が反響してしまうのです。
もし、直接相手の室外機からの低周波をどうにかするのであれば、室外機全体をコンクリートやブロッグなどで囲むしかないと思います。
低周波は聞こえる音ではなくて、振動の音なので反響して家に伝わってきてしまうのです。
イヤーマフを使う
イヤーマフは、そこそこ低周波の騒音に対する効果はありました。
ただそれでも、完全に消去することはできません。
50%くらいでしょうか。
しかし、エアコンの暖房時の発する低周波音は強烈であり、起動や停止時の騒音には効果が薄いです。
起動時の「ブーン音」が本当にうざったくて、1度気になってしまうとイヤーマフをしていても感知してしまいます。
そして、停止時の「キュウゥーン」という爆音もモロに聞こえてきます。
このループがエアコンの暖房を使用する時に何度も起こり、強烈な低周波の苦痛に悩まされます。
イヤーマフをしていても、体や脳に直接、低周波振動音が伝わってくるので聞こえてきてしまうのです。
イヤーマフは、普通の音や高周波音などには効果があります。
ほぼ無音状態となるので、低周波以外の音に対してはお勧めです。
しかし、イヤーマフには致命的な欠点があります。
それは、耳への圧迫感が強すぎて、耳周辺や頭が痛くなってしまうのです。
1時間程度の使用であれば耐えられます。
しかし、寝ている時や長時間使用するのは、私は無理でした。
イヤーマフの耳への圧迫感や頭への締め付けが強すぎて、使用したくない気持ちになります。
ヒーリング音を聞いて誤魔化す
パソコンやスマホで自然な音を聞いて、低周波音を相殺することができます。
低周波振動音は、耳に直接聞こえるのではなく、振動の震えが体や脳に伝わってくるので、一見効果が無いと思われるかもしれません。
しかし、何故か自然な音(滝や水の流れる音)やヒーリングミュージックを脳内で満たしていると、低周波振動音が気にならなくなります。
もちろん、ヘッドホンやイヤホンは必須です。
ただそれでも、ある程度気にならなくなるだけで、実際は低周波音が聞こえてきてしまいます。
特に、エアコンの起動時と停止時のループの際は、モロに低周波音が伝わってきます。
寝るときに、何度かヒーリングミュージックを聞いていましたが、これも70%くらいの効果はあります。
しかし、脳内が癒しとはいえ音楽で満たされるので、眠れなくなったり、眠りが浅くなってしまいます。
起きていたり、何かの作業時の低周波対策としては、それなりにお勧めです。
【睡眠用】脳が眠るヒーリングミュージック ぐっすり眠れる癒しの睡眠導入 熟睡状態を再現するバイノーラルビート リラックスや疲労回復に
上記のヒーリングミュージックがおすすめです。
無理やり家の中で低周波音を発生させる
これは賛否両論の手法です。
常に家の中に低周波音を発生させることで、外の室外機からの低周波音を相殺させます。
しかし、エアコンの室外機の低周波音は、本当に強烈です。
生半可な低周波音では、相殺することは難しいです。
また、常に低周波音がある家の空間内にいるので、ストレスが溜まってしまいます。
低周波障害(医学的な診断名ではない)になる可能性があります。
また、この低周波相殺法も5~10分おきに定期的にループするエアコンの起動時と停止時の音に対しては、ほぼ効果がありません。
起動時と停止時にはする音は、エアコンの起動中の一定の低周波音とは異なり、独特なので、余計に響いてくるのです。
私の場合、古いDVDを起動させていると、そこからうるさい低周波音が発生されることが可能です。
わざと、寝ている時にもDVDの電源を入れておいてみましたが、20~30%くらいの外の室外機の低周波が気にならない効果はありました。
他には、換気扇や扇風機の音などもある程度、低周波音を相殺できます。
近所の室外機から発せられる低周波音は我慢してはいけない
私は2年間、真後ろの暖房時に使用されるエアコンの室外機の低周波音を我慢し続けました。
苦情を言ってしまうと、トラブルになったり、近所使いの関係悪化を恐れていたからです。
しかし、結論として「絶対に我慢するべきではない」と言いたいです。
本当に、エアコンの室外機が発する低周波振動音は異常なほどのストレスが溜まります。
そして一度気になってしまうと、エアコンが起動されるだけで不安な気持ちになって、心が休まらなくなります。
家でリラックスできず、さらに他人によっていつ起こるかわからない騒音に悩まされ続ける日々。
心身ともに悪影響ですし、鬱やその他のメンタルや精神病になる可能性もあります。
低周波振動音は絶対に我慢せず、早急に対処する必要があります。
低周波の発生源である相手に迷惑を掛けず、個人でできる対処法はどれも完全に解決できるものではありません。
むしろ、「低周波の苦痛にさらされて、毎日めんどくさい対策をしている」と感じてしまい、余計にストレスや怒りが湧いてきます。
個人で近隣から発せられる室外機の低周波の対処はほぼ不可能です。
なので、直接クレームや苦情を言いに行くか、手紙をポストに入れる等、完全解決に向けた行動をした方が絶対に良いと思います。
まとめ
今回は、近所の室外機から発せられる低周波音の個人対策法についてお伝えしてきました。
低周波振動音は、本当に対処が難しいです。
発生源である室外機をどうにかするしかないです。
個人での対処は、気休めや我慢の領域です。
心や身体の健康被害を受ける前に、発生源の住人にわかってもらう必要があります。
ただ、低周波音は聞こえない人には、全く影響が無いとされています。
このため、低周波音の影響を受けていることを他人に理解してもらうのは非常に難しいことがあります。
私の母親も全く近所の室外機の低周波音が聞こえないと言っていました。
私だけ、物凄く聞こえるのです。
理由は、私が発達障害のASDの聴覚過敏を抱えており、生まれつきのHSP気質(父親からの遺伝)であることが関係しています。
その影響から、低周波の振動騒音の影響を人一倍感知していしまうのです。
母親は、発達障害でもないし、HSP気質でもないです。
低周波音の影響を受ける人は、室外機の騒音が物凄く苦痛ですが、感じない人には全く影響がありません。
その為、家族もそうですし、発生源の人にも理解してもらうのが難しいこともあります。
私も、母親に相談しても「全く聞こえない」と言うから取り合ってもらえなかったです。
また、市役所の騒音対策課みたいなところに電話で相談した時も、「難しい」と言われしまいました。
最終的には、裁判をして決着する方法しか無いとまで言われました。
最終的に、2年我慢して限界が来てしまい、直接言いに行って解決しました。
また、他の近所の室外機も我慢できずに、苦情の手紙を入れて使用を控えてもらいました。
低周波のもたらす心身へのストレスは尋常ではないので、個人で対策せずに、直接行動して欲しいと思います。